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28.私は幸せ者です!

☆吉村 宇宙


 今の中学校に転校して来てから、私は以前よりも充実した生活を送っています。

 前の学校では、充実していなかったのかって?


 そうですねぇ、前の学校では最終的に不登校になってしまいましたからね。


 クラスの皆さんと話を合わせられず、友達ができない毎日を送って来ました。


 なんだか、いつも1人で居心地が悪かったです。

 まぁ、私がコミュニケーション能力低いせいなんですけどね。


 でも私は1人のプロ!

 小学生時代も仲のいい人はいませんでしたので、大丈夫! だと思っていたのですが……。


 ある日、私が不登校になるきっかけの事件が起こってしまいました。

 事件っていう程のことではありませんが……。


「吉村さんって、なに考えてるか分からなくて怖いよね」


 と、私に聴こえないように言っていたのかそうでないのか分からないのですが、聴こえてしまったのです。

 おまけに1度や2度じゃありませんでしたからね。


 聴こえる陰口を何度か食らいました。

 中にはグサリと来るようなものもありました。


 そして最終的に、学校に行きにくくなってそのまま不登校になってしまったという訳です……。


 その時私が寂しくて始めたのが、配信でした。


 ただ、誰かと話したかったのです。

 まぁ、結局はほとんど配信を見てくれる方はいませんでしたけどね。


 ダンジョン配信でしたら見てくれる方が多いと思ったのですが、誤算でした。


 時は流れ転校初日となりました。

 本当は始業式の日に行く予定だったのですが、勇気が出ず、学校を休んでしまいました。


 ですが、その数日後、私は運命的な出会いを果たします!


 そう! ルカさんとココロさんです!

 私がピンチになっている所を、助けてくれたのです!


 その日ダンジョンに初めて入ったというのに、本当に勇気がある方達だと思いました。

 私も勇気を出して、学校に行こうと決意します。


 ただ、初日はお2人について来て貰いました。

 本当にありがとうございます。


「吉村さんって怖いもの知らずだよなぁ」

「そうですか?」

「御剣さんと友達になるなんて、すげぇよ!」

「御剣心さんはいい方ですよ?」

「それはそうかもしれないけど、御剣さんは小学生の頃、ナイフを持った男10人をボコボコにして警察に突き出したっていう逸話があるからな……。俺的にはちょっとビビっちゃうな……」

「そんな逸話が……!」


 と、大人しいけど勇気がある人みたいなポジションになりました。

 ダンジョン配信者としてそこそこ有名になった後、そのキャラは更に加速しました。


 戦闘はしてないんですけどね。

 あくまでポーションを作ったり、カメラマンをしていただけですので。


 というか、ココロさんがナイフを持った男10人と戦ったって……本当なんですかね?

 ですが、本当だとしたら怖いというよりも、むしろ心強いですね!


 あぁ、私は本当にリア充になってしまいました。


 いつも元気なルカさん、かっこいいココロさん、そして昔、魔物ハンターズXで人類最強の黒剣士を自称し、野良パーティで必ず3乙する元地雷ゲームプレイヤーとして世界的に有名なヴァイト剣士こと山本鏡さん……私は本当にいい人達に囲まれています。


 しかし……。


 ルカさんはドラゴン魔法少女として、鏡さんはヴァイト剣士として、インターネットで有名人。 (とは言っても、鏡さんが昔有名になったヴァイト剣士本人だということは、ネット上ではバレていませんが)


 そして、ココロさんはナイフを持った男10人を警察に突き出した人として、学校で有名人。


 有名人だらけで緊張します。


 私もルカさん達のおかげでそこそこ有名人になりましたが、皆さんに比べれば、まだまです……。

 皆さんの足を引っ張っていないでしょうか……?


 心配です……。


 ですが、だからこそ! だからこそ! 私もいつか恩返しをしたいです!

 錬金釜が手に入ったら、皆さんにお菓子を沢山作りましょう!

本日なんとか3話目です。



お話が気になった方はブックマークをしていただけますと、幸いです。


また、読んでいく中でこの作品を気に入っていただけましたら、お好きなタイミングでよろしいので、星0から星5のいずれかで評価していただけますと嬉しいです。

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