4-10.
その後の話し合いで、ローザはチェンバレンも含めて、ファリルがカニンガム邸で行う説明会に電話参加することを承諾した。
「チェンバレンさんには、騙すようなことになってすみませんとお伝えください」
「この後に及んで、まだ言うかい」
「ええ。ことが終わるまでは、こうして悠長にしている時間もないかもしれませんので」
ファリルは真摯にローザの目を見て言葉を紡ぐ。
「どういう育て方をしたんだか、うちのカッティも見習ってほしいもんだ」
「この場に僕がいるのは、カッティのお陰ですよ。彼がいなかったら、そもそも前へ進み出すこともなかったかもしれない」
「言ってくれるじゃないか。まあ、あんたなら、もう一つの問いの答えも出るだろうよ」
意味ありげな口調だった。訝しげにファリルが問い返す。
「もう一つの答え、ですか」
「意趣返しというわけじゃないが、さっきのやり取りであんたがまだたどり着いていないことがわかったからね。カニンガムの家は、出すんだろう問いを」
「ご存知でしたか」
「別にそのくらい、秘中の秘ってわけでもないだろう。まあ、それでもあたしが知っているのはある理由があるからだが」
「それは?」
「どうせ、たどり着くんだろうが。一つ恩着せがましくアドバイスをくれてやろう。オッカムの剃刀を適切に使いな」
ある事柄を説明するのに必要以上に仮定をするべきではないという意味の言葉の意味をファリルがが判じかねている間に、次の仕事があるんでね、お帰りとファリルは追い出された。




