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第5話 ネコ兵隊

 ミーニャがいなくなってから、すでに一日が過ぎました。昨日、一日中、宮殿の中と近所を、くまなく捜したy人わいじん達でしたが、結局ミーニャを見つけることはできませんでした。

 「どこを捜しても、ミーニャ様はおりませんでした」

 次の日の朝、y人は全員、会議室に集まっていました。部屋の真ん中に、でんと置いてある、大きな楕円形のテーブルの周りを囲むようにして座り、y人達はミーニャの失踪について、話し合っていました。

 「写真家y人。庭も、しっかり調べましたか?」クーニャが聞きます。

 「はい。道具入れの中も、見て回りました」

 「やはり、宮殿の中には、いらっしゃいませんでした。外に行かれたとしか、思えません」しっかりy人が言いました。

 「すぐに、お戻りになればいいのですが。シモーン様が亡くなられたショックもありますし、心配ですね」

 y人達が、口々に騒ぎ始めました。しばらくの間、黙ってじっと会議室の大きなテーブルを見つめていたクーニャが、ついに口を開けました。いつにもまして真剣な表情です。

 「ネコ兵隊を、呼びましょう」

 その言葉に、y人達がはっと、一斉にクーニャの方を向きました。会議室はしーんと静まり返ります。クーニャはまた言いました。

 「ネコ兵隊に、ミーニャ様の捜索を頼みましょう」

 「キャーッ!」

 突然誰かが、大声で叫びました。その叫び声に、y人達はびっくりして、全身の毛を逆立てました。叫んだのは変人y人でした。

 「何ですか。どうかしたのですか、変人y人」クーニャが尋ねました。

 「あら、ごめんなさい、叫んだりして。だって変人、嬉しくって思わず」

 変人y人の隣に座っていたうたがいy人が、ジロリと疑いの目で、

 「嬉しいって、何がだ?」

 「だって、ネコ兵隊の猫達、皆素敵じゃあない。会えると思ったら、興奮しちゃって」変人y人は、ルンルンで答えました。

 「とにかく」

 クーニャはy人達の注意を引いてから、また言いました。

 「これから、私が電話をかけに行きますから、ここで静かに待機しているように。その間に、万が一、ミーニャ様がお戻りになられたら、すぐに私に知らせるように。いいですね」

 クーニャは、ドアの方に歩き出しました。しかし、突然振り返って、

 「それから、変人y人。あまり興奮しないように。慎んでください」と、変人y人に注意してから、部屋を出て行きました。

 クーニャが会議室を出て行った途端に、残ったy人達は騒ぎ始めました。

 「ネコ兵を、ついに呼ぶのか」

 「ミーニャ様は、どこに行ってしまったのでしょう」泣き虫y人の目は、少し潤んでいます。

 「嬉しいわ、また彼に会えるのね」

 「誰、彼って?」暗がりy人が、変人y人に尋ねます。

 「僕、知っている。この前来たネコ兵の中で、一番背の高かった猫でしょう?確か、ゴロウっていう名前で、三丁目の牛乳屋に飼われている」写真家y人が言いました。

 「そうそう、ゴロウ様。また、あの方にお会いできるなんて!」変人y人はバラ色です。

 「え?確かゴロウさんは、この前結婚したって聞きましたよ」だまされy人が言いました。

 「何ですって!」変人y人は、途端に真っ青です。

 「うん、僕も聞いたよ。牛乳屋のゴロウさんでしょう?奥さん、すごく綺麗な猫だってさ。去年のミス珍妙町だって」音y人です。

 「イヤーッ!ひどいわ、ワーッ!」

 変人y人は、テーブルに突っ伏して、泣き始めました。

 「恋って、あっという間に壊れるのね…。ワーッ!」

 皆は、泣いている変人y人をそっちのけで、ゴロウの噂話で盛り上がり始めました。

 「奥さんは、どんな猫なの?ミス珍妙町って、おがむ価値、あるね」

 「屋根の上で会って、一目惚れしたって聞いた」

 「え?ゴロウさんは、お見合いしたって聞いたよ」

 「彼はまだ、牛乳屋にいるのかなあ」

 「子供はいつ生まれるって?」

 「お見合いの候補者が、すごく沢山いたってよ」

 「ちょっと!」涙でドロドロの顔を上げて、変人y人が叫びます。「ひどいわっ、何よ皆、変人のことを放っておいて。誰か慰めてよっ!」

 「泣かないで、変人。ネコ兵に、新しいハンサムな猫が、いるかもしれないじゃあない」おちょうしy人が見兼ねて、変人y人を慰めてあげます。

 「そ、そうね、そうよね。新しい恋が、また待っているかもしれないわよね」変人y人は立ち上がって、「ネコ兵隊が来る前に、お化粧を直しておかないと」そう言って、部屋を出ていってしまいました。

 「あっ。もう、変人ったら。クーニャ様に待機って、言われているのに」

 皆、呆れ顔です。

 「でもさあ、この前ネコ兵を呼んだのって、いつだったっけ?」ドジy人が言いました。

 「確か、一年前。高い木の上に登って、降りられなくなった、泣き虫の救出を頼んだんだよ」

 泣き虫y人は、途端に真っ赤になりました。

 「宮殿の庭にある、琵琶の木でしたっけ?」だまされy人が言いました。

 「そうそう、琵琶の実を取ろうとして、降りられなくなったんだっけ」

 「すごかったよねえ、ネコ兵。高い木にも簡単に、どんどん登っていってさ」

 「うん。ロープを枝に渡したりして、かっこう良かったよね」

 「すっごい厳しい訓練をしているんだって、言っていたよ」

 y人達は、一年前の思い出話に、花を咲かせます。

 ネコ兵隊とは、王室の管轄化にある、特別任務を行う兵隊集団で、通称、ネコ兵と呼ばれています。選び抜かれた猫達によって編成され、いつでも王家の万一の事態に備えて、待機しています。日頃は、国民に対しての救済活動に明け暮れています。

 「しかしさ、琵琶の木にしがみついて泣いていた、泣き虫も大変だったよね」おちょうしy人が、同情したように言います。

 「お店の琵琶が売り切れだったから、緊急で取りに行ったんだよね」

 「そうそう、夕食のデザートの献立だったからね」

 「泣き虫と一緒に、結局ネコ兵に、琵琶も取ってきてもらったんだよね」

 「あれからしばらく、私は琵琶を見るのも嫌でした」

 突然そう言った泣き虫y人は、涙でうるうるしていました。

 「本当に、あの時は怖くて、私は…、ワーッ!」泣き虫y人はいつものように、滝のような涙を流しながら、泣き始めました。

 「一体、どうしたのですか?騒々しいですね」

 丁度その時、電話をかけに行っていたクーニャが、会議室に戻ってきました。そして泣いている泣き虫y人を見て、同情するように言いました。

 「泣き虫y人。泣くのをお止めなさい。ミーニャ様を心配する気持ちは分かりますが、きっとネコ兵隊が、ミーニャ様を見つけてくれるでしょうから」

 クーニャは、泣き虫y人が泣いている理由を、取り違えているようです。

 「ク、クーニャ様、違うんです。琵琶が…」

 「しーっ!」

 琵琶のことを、クーニャに説明しようとした泣き虫y人は、皆に止められました。

 「え?ビワ?」クーニャが驚いたように、聞き返しました。

 「あ、あの、いえ、いいんです。違います、すみません…」

 y人全員の視線の中で、(化粧を直しに、部屋を出て行った変人y人を除いてですが)泣き虫y人は赤くなってうつむきました。少しキョトンとして、クーニャは泣き虫y人を見つめていましたが、やがて気を取り直すと言いました。

 「今、ネコ兵隊の隊長と、電話で話をしてきました。二時間以内に、シモーン邸に到着するとのことです」

 y人達が、またざわざわ騒ぎ出しました。

 「今から、この会議室を、ミーニャ様捜索の本部として使いますので、その準備を。しっかりy人、お茶の支度をしておくように、頼みます」

 y人全員、クーニャの号令に立ち上がりました。

 「皆、頼みますよ。てきぱき行動するように。それから、泣き虫y人。あまり感情的にならないように。おちょうしy人は、泣き虫y人のそばにいて、世話を頼みます」

 「はい、分かりました」

 y人全員は元気よく返事をすると、ネコ兵を迎える準備のために、動き出しました。

 

 ネコ兵を迎える準備がすっかり整った後、y人全員は軽い昼食を取り、昼休みをしていました。そこに、呼び鈴のベルが鳴り響きました。y人全員びくっとして、立ち上がりました。

 「ネコ兵隊の、ご到着です」クーニャが言いました。

 変人y人は鏡を取り出して、毛並を整えました。

 「変人y人、鏡をしまいなさい」クーニャは変人y人に注意をしてから、「私がドアを開けに行きますから、皆は、会議室の方に待機していてください」そう言って、玄関に向かいました。

 「キャーッ!ぞくぞくするわね!」変人y人が、化粧の濃い顔をバラ色にして、(白粉が濃くて、よく分かりませんが)興奮しています。

 「新しいフィルムは、ちゃんと入れた、と」写真家y人は、首にかけている一眼レフカメラの、調子を確かめます。

 「早く、会議室に急ぎましょう」

 y人全員は、しっかりy人の後ろについて、ぞろぞろと会議室に向かいました。

 玄関に向かったクーニャは、少しネクタイの位置を直してから、扉を開けました。そこには、五匹の猫が立っていました。ネコ兵隊の隊長と、四匹の兵隊達です。

 「お待ちしておりました」

 クーニャは扉を大きく開けて、ちょこんとお辞儀をしました。

 「クーニャ様、お久しぶりです」隊長は、クーニャにお辞儀を返して言いました。

 後ろの四匹の兵隊も、それに従ってクーニャにお辞儀をしました。

 「どうぞ。本部として使っていただくお部屋の準備は、もうできております」

 クーニャはネコ兵を中に招き入れて、会議室まで案内します。長い廊下を歩いて、会議室に着くまで、ネコ兵は皆、無言です。静かな廊下に、ネコ兵の規則正しい靴音が響きます。ネコ兵の兵隊達は、まるでロボットのように、足並みがそろっていました。

 「こちらです」

 会議室の前に着いたクーニャは、立ち止まってそう言うと、扉に手をかけました。

 会議室の中で待っていたy人達は、段々と近づいて来る足音を、ドキドキしながら聞いていました。

 ザッザッザッザッ。ザッザッザッザッ。

 「キャーッ、ドキドキするわ!」変人y人が、体を震わせて叫びました。

 「変人、はしたないぞ」うたがいy人が、変人y人をたしなめます。

 足音が止まり、扉が開きました。クーニャに連れられた五匹のネコ兵隊が、会議室に入ってきました。

 「ネコ兵隊の、ご到着です」

 クーニャの言葉に、y人全員がお辞儀をしました。

 「y人の皆様、お久しぶりです」

 ネコ兵隊の隊長が、一歩前に出ました。

 「このたびは、シモーン様のことは、本当にお悔やみを申し上げます。私共も、大変なショックでした。まことに惜しい方を亡くしました」

 そこで隊長は、一息置きました。そして続けて、

 「そして今度は、ミーニャ様の失踪という事態に、皆様は大変心を痛めていることと思います。しかしご安心ください。我々が必ず、ミーニャ様を無事に捜し出して、シモーン邸にお連れすると、お約束いたします」

 それから、後ろに立っている四匹の兵隊達の方を向いて、

 「これらの四名の兵士は、特に今回、中心となって働く者達です。ご紹介いたします」

 y人達は、興味津々で四匹の兵隊を見つめます。向かって左に立っている猫から、順に自己紹介を始めました。

 「第一班長の、ユニです」黒ぶちの猫が、お辞儀をしました。

 「第二班長の、三郎です」虎じまの猫です。

 「第三班長の、ナオミです」綺麗なメスのシャム猫です。

 「負けたな、変人」

 うたがいy人がそっと、変人y人の耳に囁きました。変人y人が、うたがいy人を睨みつけます。

 「第四班長の、ペイであります」茶ぶちの猫です。

 「以上の四班が一つとなり、ミーニャ様の捜索を行います」隊長は、y人全員を見回しながら言いました。「それでは、早速、捜索会議に入りたいと思います」

 「では、お席にどうぞ」クーニャは、ネコ兵隊をテーブルの方に促しました。

 「しっかりy人、お茶をお入れして」

 ネコ兵隊は、隊長を中心にして、席につきました。y人達も、大きなテーブルを囲むようにして座りました。隊長は手に持っていた書類入れを開けて、ノートとペン、そして折りたたまれた地図を取り出しました。そして、その大きな軍畑市の地図を、テーブルに広げます。珍妙町六丁目にあるシモーン邸の場所が、赤丸で囲ってありました。

 「ミーニャ様がいなくなられたのに気付かれたのは、確か昨日、八日金曜日の朝でしたね」隊長がクーニャに尋ねました。

 「はい。朝食の支度が終わる頃に、様子を見に、y人を行かせましたが、もうすでに、お部屋にはいらっしゃいませんでした」クーニャが答えました。「その後、前の晩に、ミーニャ様のお声が、シモーン様のお部屋から聞こえたと、y人の一匹が申しましたので、今度はそちらに探しに行かせたのですが、そこにもいらっしゃいませんでした」

 「ミーニャ様のお部屋に、様子を見に行かれたのは、何時頃でしたか?」

 「朝食はいつも、八時半からです。あの時は、ほぼ全ての準備が整っていた頃でしたので、たぶん、八時十五分頃だと思いますが」

 「うーん、なるほど」隊長は頷きながら、ノートに何かメモしていきます。

 「ミーニャ様が前の晩、シモーン様のお部屋にいらしたのは、確かですか?」

 「変人y人が、お声を聞いております」クーニャが、変人y人の方を向いて言いました。

 「ええ。私はあの晩、夜の見回りの当番だったんです。それで、シモーン様のお部屋の前を通った時、確かにミーニャ様のお声を聞きました」

 「それは、何時頃でしたか?」隊長が、変人y人に尋ねました。

 「たぶん、十二時半頃だったと思いますけど」

 「なるほど」隊長は、またノートに何かメモしながら、「そして、次の日の朝、シモーン様のお部屋に、ミーニャ様のお姿はなく、しかも、窓が開いていたと言うのですね?」

 「はい、そうです。ですから、きっと窓から外に出て行ったのだと思っております」クーニャが答えました。

 「宮殿の中には、どこにもいらっしゃらなかったと」

 「はい、どこもかしこも捜しましたが、いらっしゃいませんでした」

 「なるほど」隊長はノートを見ながら、「ということは、つまり、変人y人さんがミーニャ様のお声を確認した、夜中の十二時半頃から、ミーニャ様がいなくなられていることに気付いた、八時十五分頃までの間に、外に出て行かれたことになります」

 「どうぞ、お茶です」しっかりy人が、全員にお茶を配って回りました。

 「その、開いていたという、シモーン様のお部屋の窓ですが、どこに位置しているのですか?」ナオミがクーニャに尋ねます。

 「あの窓からは、お庭の琵琶の木が見えますので、宮殿の西側です」

 赤くなった泣き虫y人に気付かず、隊長は地図に目をやって、う〜ん、と唸りました。

 「あの日は、夜から雨が降っていましたね」ユニが、隊長に言いました。「雨の中を、そう遠くまでは行けないでしょう。ミーニャ様が最後にお食事をされたのは、いつですか?」

 「シモーン様の死の知らせに、宮殿にお戻りになって、お茶以外は、何もお召し上がりになってはおりません。ご夕食も、いらないとおっしゃったので」クーニャです。

 「ご夕食を召し上がってない?シモーン様の死の知らせに、お戻りになられたのでしたら、休む暇もなく、走り続けたに違いありませんね」三郎が言いました。

 「ミーニャ様が住んでいた墓守の家から、ここまで走り通しても、丸一日はかかるだろう。かなりの体力を消耗されていたに違いない。しかも、夜の内に宮殿から出て行ったとしたら、睡眠もとっていないことになる」隊長が渋い顔で、兵隊達に言いました。

 「そう遠くまでは行っていませんね。何よりも、食べ物が必要でしょう」ユニです。

 「しかしミーニャ様は、野良猫の経験もある。旅をしながら食べ物を見つけることは、問題ないだろう」

 「でも、ミーニャ様は、この町のことは良く知らないはずであります。そうでありますよね、クーニャ様?」ペイがクーニャに尋ねました。

 「はい。ミーニャ様は、二年前に宮殿を出るまで、ほとんど室内ですごして、外に出るといっても、ごく近所だけでしたから」

 「う〜ん」と、また隊長は唸りました。「いなくなられた理由も、考えなくてはならんな」

 「シモーン様の死の知らせに、悲しまれるあまりのことでしょう」ナオミが言いました。

 「他に考えられないだろうな。また、墓守の所に戻ったとは、考えられないし」

 「まだ軍畑市内にいることは、ほぼ間違いないでありますね」ペイです。「部屋から、当てもなく外に出たのだとしたら、出たままの方向、つまり、窓が開いていた西に向かったのでありましょうね。宮殿の西側を中心に、調べるでありますか」

 「それから、人間に拾われた可能性も考えて、野外だけでなく、家の中も注意しましょう」三郎です。

 「よし」隊長は、こぶしでテーブルを叩きました。「では三郎の班は、周辺の聞き込みに力を入れてくれ。ユニの班は、宮殿の西側を中心に、ナオミの班は、東側を中心に捜索をしろ。建物の中も、念入りに調べるのだ」

 「はい」三郎と、ユニと、ナオミは、そろって返事をしました。

 「ペイの班は、情報処理班として、本部に待機。他の班からの手掛かりをまとめて、随時私に報告するように」

 「分かりましたであります」ペイも元気良く返事をしました。

 「聞き込みも、シモーン邸の周辺、西と東の二班に分かれて、攻めてみます」三郎が言いました。

 「よし、どの班も、常にペイ班との連絡を欠かさないこと」

 隊長は、力強く立ち上がりました。

 「それではクーニャ様、y人の皆様。今から早速、この部屋を本部として、捜索を始めたいと思います。その間、隊員の出入りが激しく、騒がしくなるかもしれませんが、ご承知ください」

 クーニャは、隊長の言葉に頷くように、「勿論、構いません。とにかくミーニャ様を、一刻も早く見つけてくださいますように、よろしくお願いいたします」

 隊長の合図に、四匹の隊員達も、一斉に立ち上がりました。つられてy人全員も、思わず立ち上がってしまいました。しかし、あまりに突然だったので、勢い余って、ドジy人のイスが後ろにひっくり返って、ガッターンと大きな音を立てました。それでも隊員達は、何事もなかったように、さっそうと部屋を出て行ってしまいました。

 後には、音に驚いたy人達と、真っ赤になったドジy人が残されました。


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