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報酬と街と冒険者と

街についたよ!

「ハルナさんアルさん。馬車に乗って私の住む屋敷まで移動しますので馬車に乗ってください。」

私とアルはミーヤとサリアに言われるがまま高級そうな馬車にのった。私は窓からアスカムの街を眺めたが活気のある良い街だなーと思った。

明るい住人の声を聞きながら春菜たちはミーヤの住む屋敷に向かっていった。


10分ほど馬車に揺られた春菜たちは屋敷の前に到着しミーヤの案内で中に入っていく。

「お帰りなさいませお嬢様。当主様がお待ちです。」

年配の執事が出迎えた。音もなく近づいてきたメイドがミーヤとサリアを案内し始める。

「お客様はどうぞ此方へ。」

状況に置いてけぼりにされていた春菜とアルは年配の執事に客室へ案内された。案内し終えた執事は春菜たちに一声かけて部屋を退室していく。案内された客室は気品のある豪華さがあった。春菜とアルは部屋の中央にある机を囲むように配置された椅子に座り執事が話していた当主を待つ。

「凄いねアル。」

春菜は客間の感想をアルに話し始める。

「マスター貴族の屋敷は大きさは違えど客間は大体同じ間取りになってますよ。」

春菜とアルが何気ない会話を繰り広げていると扉をコンコンとノックし当主とおもしき男性と女性の2人が部屋に入ってきた。

「待たせて悪かったねハルナさんアルさん。私が当主のクリフト・カラロース・アスカムです。横にいるのが妻のミリアです。この度は娘のミーヤを助けて頂きありがとう御座います。」

クリフトとミリアがお辞儀をした。

「いえいえ、当然の事をしたまでです。」

春菜たちは対面する様に席についた。春菜たちとクリフトの会話が始まる。その会話をニコニコとクリフトの妻であるミリアが眺めていた。春菜は内容について行けないのでアルに交渉を丸投げする。クリフトとアルの話をそっちのけで春菜とミリアは会話をし始め、ミリアがいれた紅茶を楽しみながら話していた。

「美味しいですミリアさん。」

「そう言ってもらえると紅茶を入れたかいがありました。」

会話の横では。

「アルさん報酬の件はこれくらいの額でよろしいでしょうか?」

「分かりました。その金額でよろしいです。」

「決まりましたか貴方?」

「決まったよミリア。」

「マスター決まりましたよ。」

「ほーい。」

アルが春菜のかわりに布袋に入った報酬を受け取った。アルは布袋をポケットに収納する。

クリフトは少し驚いた様な表情を浮かべていた。どう考えてもポケットに入る大きさではなかったからだ。驚きを押し殺す様にクリフトは会話を続けた。

「この後はどうされるんです?」

「マスターと一緒に冒険者組合に登録をする予定です。」

「そうですか。」

少したわのない話をした後、暇お持て余す春菜を見たアルが決まり文句を言った。

「ではそろそろお暇しますね。」

クリフトがベルを鳴らして使用人を呼び出す。ミーヤとサリアに挨拶をして呼び出された使用人につれられ屋敷を出た。


「アルー。冒険者組合ってどっちに行けば良いの?」

「こちらですマスター。」

私はアルに付いていく。本当に最初アルに会ってよかったなーと思った。

20分ほど歩くとデカくて騒がしい建物に付いた。

「着きましたよマスター。」

「おー!デカくて物々しい感じの建物だね!これぞテンプレだよアル!」

「楽しそうで何よりです。中に入って冒険者登録をしましょう。」

「了解だよ!」

春菜とアルは建物の中に入る。余所者を見る様な視線が春菜たちを襲った。

「マスターあそこが空いていますよ。」

アルの先導で窓口に向かう春菜とアル。窓口に着くと受付嬢にアルが話しかける。

「マスターと私の冒険者登録をお願いで出来ますか?」

「はい、こちらの書類の記入事項をお願いします。最低限名前と職種の記入をお願いします。」

「マスターの分も私が書きますね。」

「お願いね。」

アルが書類の記入事項を書いていく。本当に最低限の名前と職種だけだ。

「これでお願いします。」

「はい、確認しました。冒険者カードを発行しますのでお待ち下さい。」

受付嬢がカードの発行をするため窓口を離れた。春菜たちは数分窓口の前で待たされる。受付嬢が戻ってきて窓口のカウンター部分に2枚のカードを置いた。

「こちらがアルさんのでこちらがハルナさんのカードになります。最終登録としてカードに魔力を流してください。」

受付嬢の指示の通りに魔力を流す2人。

「はい、これで登録完了です。初回なのでお金はかかりませんが再発行には金貨1枚の1万ゴールドが発生しますのでなくさないようお願いしますね。」

「分かりました。」

冒険者登録後は受付嬢さんに冒険者の手引書を貰い、ギルドお勧めの宿を教えてもらったので宿を取るため移動を開始した。冒険者の手引書は冒険者組合の細かいルール集だった。


冒険者組合改め、通称ギルドに教えてもらったお勧めの宿に到着する。

「ここが宿?」

「受付嬢の話ではここがお勧めらしいです。値段も手頃で対応もよく、特に料理が美味しいのだとか。」

「そうなんだ。さすがアルだね。」

「マスターはもう少し周りに気を回してはどうですか?」

「私はアルがいるからいいの。それより宿を早く取ろう。部屋がなくなっちゃうよ。」

「はぁ、では中に入りましょうか。」

宿の中はとても賑わっていた。

アルが受付ポイ場所に立つおばちゃんに声をかける。

「すみません。ギルドのお勧めで来たのですが宿は空いてますか?」

「空いてるよ。ウチの料金はこんな感じになってるがいいかい?」

おばちゃんがカウンターらしき場所に料金表示を出し、料金表を指で刺す。

「はい大丈夫です。とりあえず1ヶ月分の30日でお願いします。」

「あいよ。なら2人部屋で大丈夫かい?」

「アルー、ダブルベッドが出来ればいい。」

「分かりましたよマスター。ダブルベッドの2人部屋を30日お願いします。」

「なら2人で金貨3枚だな。ウチは先払いで予定より早く宿を出る場合は残り日数分を返金する方式になってる。延長するなら最終日までに言ってくれれば延長できるよ。飯は別料金だからウチの宿で取るか別で取るかたちで頼むよ。」

「分かりましたよ。あとは分からない時に聞きますね。」

「あと言い忘れてたけど、部屋ごとに毎週どこかで清掃に入るから協力よろしく。日にちをずらして欲しい時は宿の者に言ってくれればいいよ。日にちは部屋に書いてある紙があるからそれを確認しておくれ。」

「分かりました。マスター行きますよ」

「はーい。」

春菜はアルに付いていく。

「アル夜までどうしようか?」

「特に何かをやる必要はないです。ミーヤを助けた報酬が結構な額がありますのでお金に当分は困らないかと。」

「そういえば報酬はどれくらい貰ったの?」

「白金貨25枚と金貨50枚ですので300万Gゴールドです。そのうちの3万G使いましたので残り297万Gですね。」

「凄い額だな。」

「そうですね。ただ、ミーヤの家は辺境伯にあたる貴族のようなのでかなりのお金持ちです。そして貴族としての色々を考えると妥当な額だと思いますよ。」

「そっか、なら普通なんだね。」

「はい。至って普通です。」

「ならお金が大丈夫ならゴロゴロしてすごそっか!」

「はい。」

春菜はアルを抱き枕にしてベッドに入った。世活魔法で清浄化魔法を発動させる。地球時代を考えると生活レベルが中世ヨーロッパぐらいまで下がっているためお風呂は一般的ではないとアルは話していた。この世界の一般常識などをアルと話しながら春菜は過ごしていく。時間はあっとゆうまに過ぎ去り夜になった。そして春菜はある事を思い出す。

「今更だけどさ、狭間の宿使えば良くないかな?宿取らなくても生活出来るじゃん。それか船に戻るとか?」

「いまさらお気づきになられましたかマスター。ですがどっち道宿は必須です。」

「何で?」

「宿を取らないと何処に泊まっていたとかなどの言い訳が事実とのズレが生じるので後々面倒になります。」

「なるほどね。なら寝る時は船に戻ろうよ、旅の扉つかえばすぐでしょ、それでいいよね?」

「はいマスター。」

「ついでにお風呂にも入らなきゃ。ヤッパリ1日の終わりはお風呂だよ!」

春菜は腰に手を伸ばしカードを手につかむ。手に持ったカードを発動させた。

「転移魔導船アルカナ。」

春菜とアルは淡い光に包まれて船長室に転移した。


私はアルとお風呂でキャッキャウフフを楽しみアルを抱き枕にして寝ましたよ。

「お休みアル。」

「お休みなさいマスター。」


今後、設定とかを書いていこうと考えてます。

今回は組合組織とお金の話とラストに出てきた魔道具の話です。

組合組織について

冒険者組合と商業組合の2つが存在する

冒険者組合は通称ギルドと呼ばれ冒険者にクエストと呼ばれる一般人などがギルドに出した依頼の仲介役を主な目的とした国際組織である

商業組合は通称商業ギルドと呼ばれ生産や物流などを始めとした商人や職人の集まりで構成された経済を支える国際組織である

世界で使われる硬貨の一律化などが大きな功績として知られている

お金について

単位 G ゴールド

鉄貨 1G

銅貨 10G

大銅貨 100G

銀貨 1000G

金貨 10000G(1万)

白金貨 100000G(10万)

ミスリル銀貨 1000000G(100万)

王貨オウカ 10000000G(1000万)

王様などの国のトップが発行できる最高金額の硬貨

発行した国の紋章が描かれているのが特徴的だ

主に国同士の大きな取引に使われている

星貨セイカ 100000000G(1億)

王族などの国のトップが商業組合(商業ギルド)に申請して発行する硬貨

英雄的偉業などの功績を残した者に国が報酬を与えるために作られた硬貨


硬貨の発行は基本的に商業組合と国が連携して発行している

王貨までは国が発行しているが星貨は唯一国が申請して商業ギルドが発行する流れをとっている


魔道具について

アルカナシリーズNo. 00超大型魔導船アルカナ

全長1200メートルの船

水陸空の万能船

多彩な機能を積んでいる魔導船

アルカナシリーズNo.05旅の扉

ブラックカードの見た目をした魔道具

手に持った状態で念じるか言葉を話すことで起動し任意の場所へ転移できる

アルカナシリーズNo. 06狭間の宿

ベルの形をした二本指でつまめる大きさの魔道具で見た目はオール銀色

鳴らすとアンティークの扉が実現する

中に入ると庭付きの一軒家(平家)が立っている

一軒家の見た目は趣のあるワビサビを感じさせる


今のところ魔道具はアルカナシリーズのみしか出てきていません。

一様、春菜と行動しているアルもアルカナシリーズの魔道具ですが頻繁に登場する登場人物や作中の設定などが多くなってきたら人物や物語の内容をまとめた設定集を書く予定です。

それまでアルの魔道具としての設定を書くのは放置予定です。


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