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外に出たらテンプレに遭遇す!

テンプレって良いよね。

「マスター起きてください。」

アルの声を聞いて春菜は起きた。だが春菜はあえて起きない。

「マスター起きてください。」

そう春菜はテンプレをしたいのだ。

「キスしてくれたら起きてあげる。」

春菜はアルにキスを求める。

「アホなこと言ってないで起きてくださいマスター。」

「しょうがない。起きますよ。」

春菜とアルはベッドから起き上がる。

「それで外にでれそうなの?」

「はい、辺境にある街のすぐ近くにある森の街道付近に来ましたのでいつでも出られます。」

「なら早速外に出ようか。」

「分かりました。地上への転移を開始しますのでマスターは動かないで下さいね。」

アルが指を鳴らすと転移が始まった。春菜とアルを白い光がつまみ視界が少し歪んだ。

「おぉー!」

春菜が辺り一面の森を見回し、つい声を出してしまう。

「10分ほど歩いたら街道にでますので案内致します。足元にはお気をつけください。」

アルが歩き出しその後を追う様に春菜が付いていく。


森を抜けて街道に出た後二人は会話をしながらアルカナシリーズの使い方などを春菜はアルに質問しながら歩いていた。この先、魔道具であるアルカナシリーズにお世話になるだろうと今更思い、春菜がアルを質問攻めにしていたのだ。そんな時、春菜が悲鳴らしい声を聞いたのは。

「アルー。」

「何ですかマスター。」

「何か悲鳴が聞こえなかった?」

「悲鳴ですか?200メートル先で貴族らしき馬車がオーガに襲われているくらいですかね?悲鳴の主の可能性が高いとすればそれぐらいかと。護衛の騎士らしき人はほぼ全滅のようです。」

「アル、走るよ。流石に知ったからには助けなきゃな。」

「分かりましたマスター。」

春菜とアルは悲鳴の主を助ける為に走り出した。


「お嬢様には指一本触れさせんぞ!」

女騎士の気迫のこもった声が響く。だがオーガは鼻で笑うがの如く横に棍棒を薙ぎ払った。受け止めようと女騎士が構えるが2倍以上ある体格差から打ち出される重い一撃を受け止めきれず街道の端へ吹き飛ばされる。

「サリア!」

上質な生地を使った服を着た10歳ほどの少女が女騎士へ駆け寄った。

お構いなしに追撃をしようとオーガは棍棒を振り上げる。追撃をしようとしたオーガの棍棒は振り下ろされたが女騎士と少女には届かなかだった。

「間に合ったねアル。」

「はいマスター。」

陽気な声が女騎士と少女に届いた。声の主を少女たちは見る。そこには1人のメイドがオーガの棍棒を片手で受け止め、その横には焦茶色のフード付きマントを着た女の子が立っていた。

オーガは驚愕した。細腕の女が自分の振り下ろした棍棒を軽々しく受け止めたことに。オーガはその事に苛立ちを覚えたのごとく雄叫びを上げ棍棒を再度振り下ろそうとする。

「何度も攻撃はさせませんよ。」

アルの回し蹴りがオーガを襲う。そこには砕けた残骸があるだけだった。

「さすがアルだね。」

「この程度造作もありません。」

春菜とアルの背後から声が聞こえた。

「助けて頂きありがとうございます。」

少女が春菜たちにお礼を告げる。

「いえいえ、私とアルは当然の事をしただけてますので。それより騎士さん大丈夫ですか?」

「はい。回復ポーションを使いました。なので大丈夫です。ですがサリア以外の騎士は全滅ですので街まで護衛をお願い出来ますか?」

春菜はアルに相談し始めた。

「アルどうする?」

「お受けしてよろしいかと。」

「わかったよアル。その護衛依頼お受けします。」

少女は少し安心して更に話し出す。

「報酬は街に戻ったら必ず払いますのでよろしくお願いします。」

「ならまずは自己紹介からだね。私が春菜でメイドがアルって言います。よろしくね。」

「私は辺境の街アスラムを治める領主の娘でミーヤ・カラロース・アスカムと言います。横に立っているのが今回の護衛騎士筆頭のサリアです。」

「改めてサリアです。助けて頂きありがとう御座います。」

自己紹介を終えた春菜たちはミーヤのお願いにより死んでいった騎士たちの遺品を回収していった。名前の書かれた首飾りを回収し、遺体はアルの掘った穴に埋めた。春菜たちは街に向かって移動を開始した。ミーヤたちの乗っていた馬車は車軸が破壊されており現在は徒歩で移動している。


「ねぇアル。この辺ってオーガ出るの?」

「ほとんど出ないハズです。ここから徒歩で2日ほど行ったところには魔力溜まりの影響で魔境に近い場所があります。そこまで行けば居るとは思いますよ。」

私とアルの会話にミーヤとサリアも加わりオーガが出現した理由を考え始めた。結論は出なかったが街についてからの方針は決まった。冒険者組合と呼ばれる通常ギルドへの報告後ミーヤの住む館に招かれることになった。そこで報酬について話すんだとか。そのへんはアルにお任せするとしよう。


「アスカムが見えましたよ。」

サリアの声に反応した春菜たちはアスカムを取り囲むように建てられた壁を遠くの方に発見した。

「サリア。もう少し近づいたら先行して手続きをお願いしますね。」

ミーヤの指示にサリアが返事をかえした。

春菜たちが後少し歩けば門に着く距離まで来ると街に入る手続きの為、サリアが走り出した。

春菜たちが門に着く頃には手続きを終えたサリアが門の前に立っていた。

「ありがとうサリア。」

春菜とアルはミーヤとサリアの指示に従い街に入る。それをミーヤは歓迎するようにこう告げた。

「ようこそ私の父が治める辺境の街アスカムへ!」

転生ものアルアルの辺境の街へ着きました。

次回は冒険者になる予定

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