ダンジョンアタック9
どうも春菜です。
今、私とアルはダンジョン68層にある隠し部屋にいます。
ブッチャケ隠し部屋の位置がすごくヤバイ場所だった。
68層はマグマの海の真ん中にでっかい火山が一つあるだけの超がつくほどシンプルな構造なんだけど、隠し部屋がある場所がマグマの海の中に入り口があるのです。
マジで入れる気ないレベルだと思う。
「マスター、あれがこの隠し部屋のボスであるレットホエールです。部屋の中自体がマグマで埋め尽くされていますがレットホエールはマグマの中に生息する鯨です。基本マントルの中に住んでいる巨大な哺乳類ですが稀に火山の火口に出現します。その場合高確率で火山が噴火します。」
「大っきいね。」
「マスターの仰るとおりかなり大きいです。この隠し部屋にいる個体は中級レベルの個体ですが最大級レベルの個体になると全長700メートルほどになります。私の過去に観測したデータによりますと最も大きい個体で980メートルですね。」
ユックリと話しているが私とアルは隠し部屋の扉を開いて部屋に入った場所で話しながら鯨を見ている。
私たちの足元から2メートルほど離れたところからマグマの海になっている。
アルによると500メートルほどの深さがあるらしい。
鯨自体は中級レベルらしいが250メートルほどの大きさをほこる巨大鯨だ。
前世の鯨と比べるても10倍ほどあるんじゃなかろうか?
「釣りますか?」
「釣れるの?」
「釣れますよ。お勧めはしませんが。」
「なら、辞めとくよ。」
「では、倒してきます。」
アルが倒す宣言をしたあとは悲惨なことになった。
まず、部屋のマグマを10秒掛けて資源として回収された。
砂浜に打ち上げられたが如くペチペチと鯨が跳ねている。
なんか見てて可愛そうだった。
アルは鯨のいる場所まで飛び降りる。
アルが右手を下から上に振り上げたら鯨が真っ二つになっていた。
光になって消える鯨。
そして宝箱が出現する。
「マスター、宝箱を回収してきました。」
「流石に高いからどうやって降りようか考えてたよ。」
「鑑定お願いしますねマスター。」
「はーい!」
鑑定結果
名前:ミニ火山
手乗りサイズの火山を設置できる。
「ミニ火山ですか。また珍しい魔導具ですね。」
「知ってるの?」
「海に島を作るのが簡単にできる開拓用魔導具として人気があったダンジョン限定魔導具です。ダンジョン産のは初めて見ましたね。」
「他にもあるんだコレ。」
「一様魔導帝国が存在した時代には同じ名前で同じ効果の大規模魔導具を開発して売られていましたよ。ダンジョン産とは違い大きさが全く違いますが。帝国製は10メートルほどの大きさでした。」
「確かに大きさ違うね。」
「全く違いますよマスター。完全にダンジョン産をもとに開発された魔導具ですが完全に同じものは作ることができず出来るだけ小さくした結果10メートルほどが限界でした。」
「それでも凄いね。」
「ダンジョン産には負けますがね。完全に手乗りサイズですし。」
「ダンジョン産のアイテムって不思議がいっぱいなんだね。」
「そうですねマスター。」
隠し部屋を後にした私とアルは資源わら回収しながら70層のボス部屋を攻略した。
正直にいって雑魚だった。
出てきたボスはレットキャットって名前の猫型も魔物でアルに手刀で瞬殺された。
ただ、ボスの宝箱は結構いいと言うか珍しい宝石がでた。
鑑定結果
名前:星の涙
稀に星核で生成される珍しい宝石。
別名完全結晶ともよばれ正七面体の物理不完全結晶の数少ない矛盾結晶の宝石。
アルがとても珍しい宝石だと教えてくれた。
何でも数少ない完全結晶と呼ばれる珍しい結晶体のなかで、さらに珍しい物理不完全結晶の数少ない矛盾結晶らしい。
物理不完全結晶とは通常の物理現象では発生しないとされる完全結晶だそうだ。
そもそも完全結晶とはなにかと聞いたらアルによると物質が結晶化する時に不純物が一切ない結晶を言うそう。
そんな物理現象では発生しない完全結晶のなかでも矛盾結晶はさらに珍しいらしい。
なんでも人工的に同じ物質で完全結晶を作った場合、同じ物質の矛盾結晶と比べると全く違う法則で結晶化する物質を矛盾結晶と呼ぶそう。
また、矛盾結晶が採取された現場と全く同じ条件で結晶を作成しても同じ結晶化の法則が見つからない結晶を矛盾結晶と呼ぶらしい。
ようするに、ムチャクチャ珍しい完全結晶なのだ。
「今回のアタックはかなりの収穫でした。」
「そうかな?」
「マスターが思ってるより100倍は凄いです。とくに星の涙がやヤバイです。」
「そうなの?」
「そうですマスター。星の涙と呼ばれる宝石は見た目も綺麗ですが結晶化している物質がかなり特殊な物質です。半個体電子物質とよばれる電子が半個体のスライム状況のような物になった物体が結晶化した物です。矛盾結晶として魔導帝国では有名な宝石でした。それに完全結晶させるのに莫大な費用がかかるので魔導帝国でもまともな大きさのある物は5個しか作成されませんでした。完全結晶化実験もかなりの数行われ数多くのクズレベルの結晶が作られましたが、ほとんどが軍事兵器に転用され残っていません。そう考えると今回ダンジョンで手に入れた星の涙は両手で持てるレベルの大きさです。魔導帝国が同じ大きさの物を作る場合、国家予算7割が消えるレベルになります。そして今の技術レベルを考えると作成不可能です。」
「そうやってアルに言われると今回のダンジョンアタックはかなりの収穫だね。」
「まぁ、魔導具のレベルを考えるとあまりいい結果ではないですが、お金儲けの金額としてはかなりの結果かと。」
「そだね。明日は71層からだし頑張ろう!」
「はい、マスター。」
次回もよろしく!




