プロローグ 1
基本主人公目線で書くので、それを踏まえて読んで頂けると面白いかと思います。
初めまして、天宮春菜です。私はいま真っ白い部屋の中に白い玉と一緒にいます。正直に言いまして、何でこんな状況になったのか良く分かっていません。さっきまで学校の教室で昼寝をしていたはずなのですが、起きたら真っ白い部屋と白い玉があるだけの空間?のようなところに立って居ました。ブッチャケマジで分からん。誰か説明をたのんます。オネシャス。とりあえず神頼みをしてみたよ。だって積んでるし状況的に。
「なら私が説明しましょう。天宮春菜さん。」
どっからか声が聞こえてきましたがどっから声が聞こえてるのか良く分からないのが今の状況ですが、周りを見回しても声の主が分からない。
「こっちですよ、天宮春菜さん。あなたの目の前にある玉です。」
声の主が目の前の玉ですか、ナイナイw普通に考えてナイナイw。大事なことだから2回言いました。だって普通に考えて玉は喋らないからね。
「天宮春菜さん。ナイナイと考えるのは良いですが、今あなたが体感してることは普通に考えれば非現実的な状況なんですから少しは柔軟な考えを持って欲しいですね。」
今更ですが、私の考え読まれてませんかこれ?
「それはそうですよ、天宮春菜さんの考えはズート丸聞こえと言っていいぐらい私に伝わっていますから。」
「そうですか、丸聞こえなんですね私の考え。」
「始めて私の声に答えてくれましたね天宮春菜さん。」
「流石に私も現実逃避は辞めましたよ。出来ればこの状況を説明してくれると助かるのですがお願い出来ますか?」
「ええ、いいですよ。もとよりそのつもりでしたので。その前に名前で呼んでいいですかね?」
「はい。いいですよー。」
「では、改めて春菜さんに今の状況を説明しますね。春菜さんは体を縦に裂かれるように切られて死にました。」
「あの、聞き違えではないですよね。その、死んだと言うのは?」
「いえ、間違えなく言いましたよ。春菜さんは死にました。」
死んだのはやはり私の聞き間違えでなかった様だ。状況を理解するのにもまずはこの玉の話を聞くことを優先してから今後のことを考えようと思う。
「続きをお願いします。」
「では続きを順を追って説明していきますね。春菜さんは放課後の教室で昼寝をしているところ、教室に残っていた他の生徒と一緒に異世界召喚されました。これは勇者召喚といわれる現象に今回は当てはまります。別の世界の人物から物に至るまでいろんなものを召喚する技術です。その勇者召喚の際に現れる魔法陣が有るのですがこの魔法陣の端に春菜さんは居ました。その結果、魔法陣の転送機能が上手く作動せず春菜さんの体が縦に裂かれる様な形で切られた為にしにました。結果、春菜さんは死んだので今この空間にいる訳です。」
まずはこの状況はある程度理解は出来た。この玉さんが話すには私が死んだその後、ここに来たと言っているのは分かるが理由がさっぱり分からん。その理由を聞くまでは最低限の安心も出来ない状況なのは何となく予想できる。今後の選択が大事な気がするし、丁寧に対応していこう。私が思うに此処は死んだ後の世界なんだと思う。まだ予測の中でしかないがこの玉さんは死後に干渉できるほどの存在なんだろうね。玉さんの口振り的に今の状況になった理由があるはずだから、その理由から聞かねば。まずは教えてくれるか分からないが聞いてみないと。
「あのー、今の状況は分かったのですが今の状況になった理由を教えてくれませんか?」
玉さんが何となく笑みを浮かべたきがする。
「理由ですか、それを説明するには色々話さないといけませんね。」
白い玉が「それはですねー」と理由を語り出す。それを聞いて私はある程度今の現状を理解した。ザックリ言えば今目の前に居る玉は神らしい。まぁ私が思うに自称神なだけだが死後に干渉できるほどの存在なのだからあながち間違えではない表現だと思った。そして今回私が巻き込まれた勇者召喚は私と同じ教室にいた他9名が対象だった様だ。要するに今回は巻き込まれ事故みたいなものらしい。ただ勇者召喚は神達が管理してるんだとか、理由としては他の世界同士の干渉のしすぎは余り良い結果を残さないのが過去の経験から学んだそうだ。それを聞いた時は神も万能じゃないと知って安心した。話を戻そう。神である、玉さんが流石に気の毒に思ったので今居る白い部屋に呼んだらしい。
「それでてますねー、春菜さんには転生してもらおうかと思っています。転生先は、今回巻き込まれた勇者召喚の行き先と同じ世界です。」
思わず「は?」と声にだす。
「ですから異世界転生してもらおうと思ってます。」
この玉は確実に今不敵な笑みを浮かべてらっしゃるな。私の経験上ロクな奴ではないのは確かな気がする。
次回も宜しく宜しく!