RPGでよくある、二択だけど実質一択の選択肢でごね続けてみた
女神「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「嫌な気持ちも分かります。しかし人々を救えるのはあなたの力だけです。」
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「嫌な気持ちも‥」
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
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《50回目》
「はぁ、あなたには情というものがないんですか?今この時でさえ人々は苦しんでるのに…」
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「あなたが『はい』と言わない限り罪のない人々が傷つけられ、命を落とし続けます。それでもいいのですか?考えてみてください」
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「あなたが!魔王を討たなければ!人類はお終いですよ。家族も友人も魔物の手によって死ぬんですよ!」
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「あぁそうですか、分かりました。あなたが血も涙もない人だということがね!それでも、私は、あなたが『はい』と言うまで、諦めませんからね!」
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《100回目》
「まだ粘りますか。それでも私だって負けませんよ」
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「くっ…」
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《500回目》
「ねぇ、そろそろいいじゃないですかぁ…」
はい →いいえ
「勇者になれば富も名誉も何もかもがあなたの思いのままですよ」
はい →いいえ
「可愛い女の子だって全員あなたにメロメロですよ」
はい →いいえ
「これは本当は秘密ですけど、実はあなたが負けることはないんですよ。死んだって生き返れますし、必ず魔王には勝てるんです。失敗を恐れる心配はないんですよ。」
はい →いいえ
「ぐすっ…」
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《1000回目》
はい →いいえ
はい →いいえ
はい →いいえ
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「ああああああああ!!!!!!!!」
「もう!なんなの!?なんで!こんなところで!時間をかけなくちゃいけないのよ!?」
「いい、教えてあげるわ。これはゲームよ。こんな選択肢最初から一択みたいなものじゃない!」
「ねぇ!これを操作してるあなた!見てるのよね!?」
「あなたは冒険がしたくてこのゲームを買ったのでしょう!?なんで!ここで拒むのよ!?」
「デザイナーがシナリオライターが制作スタッフ全員が力を込めた大冒険がこの先に待っているのよ!?分かっているでしょう!?」
「お願いだから『はい』を押してよ!絶対に楽しい。私が約束する。ねっ?わかったわね?」
「ふぅ…」
「勇者になってくれますか?」
はい →いいえ
「ああああああああああああああ!!!!!!!!」
こうして人類は滅亡しましたとさ