表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

1.前世と天界


「え〜と、Aの位置ベクトルとPの位置ベクトルを合成して......あああああ分からん!」


 受験真っ只中の秋、俺は苦手なベクトルの範囲の復習を必死になって終わらせているところだ。俺は理科から物理を選択しているのでベクトルをしっかりと復習するのはなおさら大切なのである。


 今は、何とかセンターには間に合うかなといったレベルにいる。他の単元は結構出来ると自分でも思うんだけどな。


 とはいえそんなに根を詰めても仕方がないので、少し伸びをしよう。そう思って勢いよくガタンと椅子にもたれかかったのがいけなかった。そのまま椅子は傾き俺はそのまま後ろから倒れこんだ。


















「おーい、大丈夫ー?」

「う、うう......痛ってぇ。頭からいっちゃったかあ」

「あー、大丈夫そうだね!」

「......え?あなたは⁉︎それに!ここはどこだ⁉︎」

「ここは天界、神のみが存在出来る場所だよ」

「天界......な、なんで俺がそんなとこに?というか俺が今ここに存在してるじゃないか!嘘つき!」

「何事にも例外はあるの!それより、あなたがここにいる理由。それは、あなたが先程死んでしまったからなの!」

「死、死んだ?俺が?」

「はい。頭をゴーンッと打って即死だったね」

「嘘だろ、そんな間抜けな死に方......」

「本当に。ダーウィン賞を狙えるんじゃない?」

「いや、さすがに無理......って!冗談を言ってる場合じゃないですよ!なら俺の今までの受験勉強は」

「無意味、だね。それどころか今までにかかった学習費用を払っていただいた両親に迷惑かけまくりだね」

「ああ、あああ!ごめんなさい母さん父さん!俺はダメな息子です!許してください......。そうだ、神様、あなた神様でしょう!僕を生き返らせてくれませんか!」

「うーん、そうしてあげたいのもやまやまなんだけど、ルール違反なんだよね」

「そ、そこをなんとか!」

「なら異世界転生、ということならいいけど?どうする?」

「異世界転生か......」


 異世界転生っていきなり言われてもな。とりあえず転生できるわけだから勉強は無駄にならなくて済む......かな。だけど父さん母さんには会えない。それは逃げじゃないのか?


「なら異世界転生ということで決定だね」

「は?まだ何も言ってませんけど⁉︎」

「無言は了承って知らなかった?」

「いやちょっと待、おい、体が光りだしたぞ!」

「じゃあ気をつけてねー、転生先は剣と魔法の世界だよ!」

「う、うわあああああ!」


 受験真っ只中の秋、俺は異世界に転生してしまったようだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ