第九七四話「これまでとこれから」
>レンは淫魔の契りにより眷属を倒した
>10ポイントの経験値を得た
>サオリは淫魔の契りにより主を倒した
>1,790ポイントの経験値を得た
>ランク差ボーナスとして3,000ポイントの経験値を得た
>レンは淫魔の契りにより眷属を倒した
>10ポイントの経験値を得た
>サオリは淫魔の契りにより主を倒した
>1,790ポイントの経験値を得た
>ランク差ボーナスとして3,000ポイントの経験値を得た
>レベル58になった
>サオリは淫魔の契りにより主を倒した
>1,790ポイントの経験値を得た
>ランク差ボーナスとして3,000ポイントの経験値を得た
>レベル59になった
▽▽▽▽▽
『マッサージ』を終え、のんびりと湯船に浸かる二人。
サオリさんは私の肩に頭を預け、私はというと、左腕を伸ばし、サオリさんの方を抱いているという、意外と珍しい図だ。
「ふー、あいかわらず良いお湯ですね。」
マッサージの効果と最後にレベルも上がったということで、サオリさんはつやつやしている。
亜人族だから当然なのだが、とても27歳には見えず、20代前半にしか見えない。
まぁ、外見年齢27歳のサオリさんであっても、おそらく今以上に艶っぽく、魅力的であろうことは、確信しているわけだが。
「どうかしました?わたしの顔を見て。」
「いえ、綺麗だな。と。」
「ん!もう、からかわないでください。」
サオリさんにタックルを食らう。
とはいえ、既に密着している状態なので、肩を肩で押された程度の可愛いものだが。
「……これから、わたし達、どうなるんでしょうね?」
「重たい事情が目白押しですからね。」
今、一番直近で大きな出来事といえば、もちろん地母神様の復活だ。
準備も急ピッチで進んでおり、少なくても私達が会っていた地母神様の欠片を召喚することは可能だろう。
そこから神核たる地母神様との融合。
これも地母神様曰く大丈夫らしいので、ここまでは心配はあまりしていない。
問題は他の世界に飛び散ってしまった地母神様の欠片のサルベージだ。
私達が会っていた地母神様の欠片は、結果的に習合というか融合してしまった穢れに近い部分を私やサナが吸収することによって、素の神様に近い状態で召喚されるだろうが、他の地母神様の欠片がどうなるかは、それこそやってみないと分からない。
どっかの邪心と習合してしまっている地母神様の欠片がサルベージされて、しかも神核と融合して邪神にして地母神爆誕、なんてことになったら、目も当てられない。
一応、召喚の際には、私達の場合でいう淫魔属性のような地母神ではない属性は、絞り落として召喚するような術式になっている、というかするという話だが、こんどは数の問題もあるだろうしなぁ。
数が増えれば増えるほど負担も増えるだろうし、そうなれば成功率も下がる。
頭の痛い問題だ。
頭の痛い問題といえば、むしろ、地母神様復活後の方が問題かもしれない。
地母神様が完全復活したとしたら、神様同士の争いに発展しかねないからだ。
いや、それだけならまだマシで、宗教戦争が始まる可能性すらありうるし、それを起点に亜人族と人族の諍いが復活する可能性すらありうる。
なるべく穏便に神様同士、話し合いで……とはいかないだろうなぁ。
いきなりメテオストライクかましてくる相手だしな。
あとは、細かいところだと、チャチャを化け猫にした秘薬、いや麻薬の問題もまだ解決されてない。
それこそ、人同士の争いになった時、使われる可能性は非常に高い。
薬を使えば、いきなりレベル40代のバーサカーが現れるとなると、どんな戦場であっても混乱は必至だ。
しかも亜人族が暴れるという状態になるため、実際はともかく、色々な誤解や疑念を湧かせることにもなるだろう。
さっきの宗教戦争や亜人族と人族の諍いとも絡む、地味に重要な問題なのだ。
「うーん、先が思いやられるな。」
「うふふ、でも、大丈夫ですよ。」
「えっ?」
「レン君ならきっと大丈夫。わたし達もいますしね。」
そう言って少女のような笑顔を浮かべるサオリさん。
「……そうですね、みんながいれば大丈夫、うん。」
「うふふ、そうそう、遠慮せず、わたし達に頼ってくださいね。」
「ええ、頼りにしています。」
そうだな、頭が痛いことは多いが、みんながいれば、なんとかなるか。
とはいえ、いざという時のために、みんなをレベル60までレベルを上げて置いた方が良さそうだな。
ランク差ボーナスのある今のペースでは、『レベル上げ』は、そう難しくもなさそうだし。
ミツキッス。
いや、しばらくお参りをサボると、天罰覿面ッスね。
っていうか、『レベル上げ』でレベルが上がるスピードが異常なんすよ。
次回、第九七五話「新教」
なにげにレベル50まで、というレベル上限も超えちゃってるし、どこまでアタシ達は上がるんスかね?




