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第九五九話 「超級魔力回復薬」

 口ばかりでは説得力が無いかと、メニューのアイテム欄から目の前にあるテーブルに、それぞれの薬を並べて見せる。


 ちなみに特級魔力回復薬の魔力回復量は現在の魔力値の160%+800。

 なので、おそらく魔力ゲージ3本以上持ちくらいじゃないと、手に余る品物だ。


 まぁ、ここにいる巫女さんや尼さんは上位の方々のようだから、ちょうど飲めば魔力が満タンになるくらいだと思う。


 いや鑑定までして確認していないけど。


 で、超級魔力回復薬というのは、ミツキがレシピを見つけて来てくれた回復薬だ。


 回復量的には1秒に1、魔力が回復する。


 と、いうと、たいしたことないように聞こえるが、超級はこれが1時間続く。


 単純計算で3,600も魔力が回復するのだ。


 しかもおそらく、こちらの薬の方が儀式のよう長時間に渡るような魔法には効果的だろう。


 超級魔力回復薬で魔力の下支えをしつつ、いざとなったら特級魔力回復薬を飲む。


 このコンボで、おそらく大丈夫だと思うが、自分の中での一番の魔力消費量である淫魔法【おっぱいの神様】での消費魔力量を考えると、特級魔力回復薬はもう1本くらいあった方が良いだろう。と、いうわけで、この数になったわけだ。


 「疑われるのであれば、鑑定していただいても結構ですが?」


 驚いているのか、疑っているのか、微妙な表情の長老も多いので、そう促してみると、「いや、本物である。間違いないが、この回復量は…。」と、逆に困惑させてしまった。


 長老会に出るメンツですら飲んだことのないレベルのお薬を用意してしまったようだ。

 魔素核使う回復薬は、アホみたいに回復する薬になってしまうからなぁ。


 普通の特級魔力回復薬や超級魔力回復薬だと思って鑑定したら、そりゃ困惑するか。


 何事もやり過ぎはいけないということだな。てへ。


 「えー、地母神様は今回の儀式に関して、膨大な魔力が必要となり、それによる人死が出ても、おかしくないとおっしゃっていました。


 ならば、と、地母神様とのお約束で用意したものです。

 遠慮なくお使いください。


 必要であればまだまだ用意いたします。」


 ざわざわと長老会が、ざわめく中、地母神様の危惧を改めて伝えると、次第に場が静かになっていく。


 「勇者レイン殿、お気遣い痛み入る。

 遠慮なく地母神様復活のために使わせていただこう。


 なお、儀式成功の暁には、全額は難しいが、一部でも勇者一行に対価を支払いたいと思うが、いかがか?」


 「異議なし。」


 ユメニシ陛下の言葉に、全長老が頷く。


 おお、代金支払ってもらえるとは思わなかった。


 そうだな、魔素核代はともかく、原材料費くらいは貰った方が、相手も気兼ねないだろう。


 「ユメニシ陛下の寛大なお心、感謝いたします。」


 そういって礼をする。



▽▽▽▽▽



 その他は、細やかな報告だ。


 例えば、地母神様の新しい加護により、こうして昼間から淫魔族の格好ができるようになったとか、


 一大事じゃねーか、とか怒られた。


 政治的な意味でね、私が亜人族かそうでないかは、ものすごく大きな問題なのだそうだ。


 いや、わかってはいたつもりだけど、総ツッコミ入れられるほどだとは思っていなかった。


 フルモードの角、翼、尻尾モードを、とりあえず見せ、そこからそれぞれのパーツは選択して出せることを説明した。


 まぁ、紆余曲折があったのだが、地母神様の勇者なので、勇者としては普段、角だけは出しておくように、という落とし所になった。


 羽根だと天父神様の眷属に間違われる可能性があるのでバツ。

 尻尾は出しても構わないが、人族としては面倒であろうというお気遣いでバツ。


 ならば、角だけでも出しておけという話になったのだ。


 もちろん、淫魔の身体の時、限定だ。


 そもそも男の身体の時には出せんしな。


 ついでにいうと、外に出る時、特にチャチャと一緒の時は、淫魔の身体で角を出して出歩くようにとも念を押された。


 どうやら対外的な私の設定がまた少し変わるようだな。

 チャチャにゃ。


 よくわかんにゃいけど、お出かけのときは、角生えた女のととさんと一緒じゃないと駄目らしいにゃ。


 うにゃー……。


 次回、第九六〇話 「淫魔族レイン」


 その時は、なんて呼べばいいのにゃ?

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