表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

924/979

第九二三話 「酒と泡と」

 「あらレン君、レン君から一緒にお風呂に入ってくれるなんて珍しいれふね。」


 やっぱり微妙にろれつが回っていない、早めに入って来て正解だったようだ。


 サオリさんは首だけでこちらを向きながら、洗い場で左手を伸ばして身体を洗っているところだった。


 微妙に私の目線からだと、隠すべきところが隠れていて、それが逆にお酒で火照ったサオリさんの肌の色と併せて色っぽい。


 いや、そうじゃなくて。


 サオリさんは身体を洗っているのだが、やっぱりすこしカクカクというか、ふらふらとしている感がある、泡で滑って椅子からこけたりしないだろうな?


 と、思い、後ろから、そっと支える。

 いや、他意はない。


 残念ながら、いや、ちゃんとボディーソープの泡が要所を隠しているから大丈夫だ。


 「だおうしたんれすかレン君?」

 「いえ、せっかくだから、背中でも流そうかと思って。」


 そうごまかすと、


 「あら、嬉しい。じゃ、お願いしますね。」


 と、今まで使っていたタオルを手渡して来た。



▽▽▽▽▽



 「じゃぁ、次はわたひの番れすねー。えいっ!」


 まだ泡も流していないというのに、問答無用で腰に巻いていたタオルを取られる。

 そして、


 「まずは泡を塗ってー」

 「身体から直接?!」


 抱きつくようにして自分の身体を纏う泡を私に移そうとするサオリさん。


 「あれ?泡立ちが良くないですねぇ、じゃぁ、」


 ポンプ型のボディーソープを何回かカシュカシュとして、ボディーソープの原液を、ねっとりと手に馴染ませるサオリさん。


 「さ、キレイキレイしまようねぇ。」


 そういいながらこちらの胸元に手を伸ばしてきた。



▽▽▽▽▽



 「うふふ~最後は~、えいっ。

 あは、レン君、おっきくなってまふよ?

 

 身体を洗っているだけなのに悪い子れふねー。


 そんな悪い子はおしおきですねー。」


 そんな一方的な?!


 と、思いつつも、膝の上に座ってこようとするサオリさんを止めるような理性は、既に残ってはいなかった。



▽▽▽▽▽



>サオリは淫魔の契りにより主を倒した

>1,790ポイントの経験値を得た

>ランク差ボーナスとして1,000ポイントの経験値を得た

>レンは淫魔の契りにより眷属を倒した

>10ポイントの経験値を得た


>サオリは淫魔の契りにより主を倒した

>1,790ポイントの経験値を得た

>ランク差ボーナスとして1,000ポイントの経験値を得た

>レベル53になった




>レンは淫魔の契りにより眷属を倒した

>10ポイントの経験値を得た

>サオリは淫魔の契りにより主を倒した

>1,540ポイントの経験値を得た

>ランク差ボーナスとして1,000ポイントの経験値を得た



▽▽▽▽▽



 流石に酔っぱらい過ぎのサオリさんへの反撃はそこそこに、一緒に入浴して汗を流してから寝室へと戻る。


 「ちょっとくらくらしますね。」

 「お水飲んでください、お水。」


 淫魔法【ウェットアンドメッシー】で人差し指と中指の間から出す水を、咥えるようにして喉を鳴らして飲んでいくサオリさん。


 これはこれで……


 いや、いかんいかん。


 「さぁ、さおりさん、ここに横になって。」

 「レン君はぁ?」

 「私は、こっちの布団で。」

 「嫌。」


 えー。


 「お姉さんと一緒に寝ましょ?ね?」


 ああ、これはもう何をいっても駄目な甘えモードになっている。

 いや、甘えさせモードか?


 「はいはい、わかりました。……寝るだけですよ?」

 「?」


 とりあえず2回戦に突入する意思は無さそうなので、ゆっくりとサオリさんを布団に横に寝かせ、その隣に横になると、ゆっくりと優しく頭を胸に抱きしめられた。


 「レン君、今日はお疲れ様、おやすみなさい。」

 「もがががががが。」


 寝る前におっぱいで窒息して永眠するわ。


 改めて胸元から顔を抜け出し、

 「サオリさんもお疲れさまでした、おやすみなさい。」


 そういって頭の代わりに腕を差し出すと、サオリさんはそっと頭を浮かせ腕枕の状態になったあと、柔らかいキスをしてきた。


 「うふふ、おやすみなさい。」


 少女のような、その笑みにドキッとしながら、なぞるようにサオリさんの両角にキスをしたあと、最後に唇にキスを返し、


 「おやすみなさい、また明日。」


 そういって、二人眠りについた。

 サオリでふ。


 きょうは、ちょっとだけ、ちょこっとだけー飲み過ぎてしまいまひた。

 途中で結構強いお酒が混じっていたみたいれふ。


 でも、レン君が心配してお風呂に来てくれたからうれしかったれふ。


 次回、第九二四話 「ウルーシの街から」


 れは、おやすみなさい。くぅ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ