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第八八七話 「魔王の魔素核」

 「とりあえず地上まで、魔王の魔素核はワシが持っていよう。

 これを持っていると魔族はもとより迷宮獣もよってくるでな。」


 この階層で敵が寄ってくるということはランク4~5が寄ってくるということなので、たしかにサビラギ様が持っているのが一番安全だろう。


 「地上まで出たら、ユメニシに渡すから、あとは好きにするがええ。」


 「まぁ、レンさん、いまはレインさん?の勇者の証明にも使いますしね。」


 その後、簡単な打ち合わせをして、この後は皆で9階層で狩りをすることになった。


 当初からユメニシ陛下から要望のあった魔族の掃討はもちろんだが、迷宮の魔力のキャパシティを減らすための敵の間引きもお願いされ、これは、サビラギ様がチャチャの育成も兼ねて請け負うことになった。


 まぁ、最初は面倒くさがっていたのだが、迷宮の管理はプラチナやゴールドの探索者の仕事の内だとユメニシ陛下にいわれ、最小はしぶしぶと、途中から、ついでにチャチャの【神使化】の特訓をするかと、気を取り直したようで、わりと楽しそうにパーティーからチャチャを連れて離れていった。


 で、私はというと、レベル50の魔族狩りでのレベル上げ組のサポートについている。


 とはいえ、実質やっているのは、ま、種族スキル【男根のメタファー】と種族特性【ドレイン】の付与要員と、戦闘後の回復役だな。


 あとは敵の体力ゲージの管理か。


 下手に手を出すと、みんなが貰える経験値下がっちゃうしね。



▽▽▽▽▽



 そういえば、気になっていたことがあったのだが、ヒュージ・カミツキガメを倒した時に、ロマだけレベルが上がらなかった。


 同期魔法と同調魔法の複合術式、単発上級土魔法で倒したのだから当然ではあるのだが、逆にいうと、カレルラはレベルが上がっているので、なにか秘密があるのでは?と気になっていたのだった。


 結論からいうと、トドメを刺す攻撃が大ダメージの際、その攻撃によって体力ゲージが減っているタイミングで攻撃をすると、トドメを刺した人員にカウントされるようなのだ。


 ヒュージ・カミツキガメの時、ロマは前衛に徹していたが、カレルラは一発当てていたらしいことから気がついたのだが、2体目の魔族を倒した後、そのことを指摘してみたら、3体目の時にはロマもトドメに参加し、無事ロマもレベルが上がっていた。


 普段ならともかく、ランクが上でランク差ボーナスが貰える敵相手には、かなり重要なテクニックなので覚えておこう。


 稲白鬼の里に戻った時にも使える技かもしれないしな。



▽▽▽▽▽



 「そっちはどうでした?」


 「まぁまぁ、ってところじゃな。

 鬼族にも爪を使う攻撃はあるからな、それを練習したってところじゃ。」


 「頑張ったにゃ!」


 サビラギ様&チャチャコンビと合流後、そう聞いてみるとそんな返事が返ってきた。


 両手で、ふんすとガッツポーズをとるチャチャ。

 この様子だと相当手応えがあったのだろう。


 あと、結構な量の魔素核とカプセルも持ち帰って来ていた。


 これ、この階層枯れてないだろうな。

 いや、今回の依頼的には、それでいいのか。


 とりあえずサビラギ様は、いらないというので、魔素核とカプセルはありがたくいただくことにした。


 って、簡単にいうけど、このランク4の魔素核、1個100万くらいするんだけど……。


 後から高く付きそうな気がしないでもないな。



▽▽▽▽▽



 さて、迷宮から脱出し、身体を乾かし着替えた後、ユメニシ陛下の応接室に集まることになったのだが、議題はもちろん、星の根のことについてだ。


 説明が難しい話でもあり、地母神様の現況にもからむ話なので、今までサビラギ様にも、ちゃんと話していない事柄なため、どこまで話して良いものか少々悩む。


 地母神様的には元の姿を取り戻すまでは、召喚されたくないだろうが、眷属との温度差もあるだろうし、なかなか難しい問題になりそうだからだ。


 そういう意味では、海母神様系のユメニシ陛下が仕切る場で説明するのは、ある意味良いタイミングかもしれない。


 マミ先生やヤコさんのような専門家もいることだし、少し整理しながら、今後のことも見据えて相談するつもりで、話してみるとしよう。

 チャチャにゃ!


 今日はお婆ちゃんに獣人化を教えて貰ったのにゃ!


 チャチャの爪がこんにゃに、すぱすぱ切れるとは思わなかったにゃ。

 びっくりにゃ!


 次回、第八八八話 「神々と迷宮」


 次は神使化を一緒に考えてくれるっていうから楽しみにゃね。

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