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第八四六話 「特訓」

 「一応、確認しておくが、スキルの使い方は分かるな?」

 「わからないにゃ。」


 チャチャの即答に、いや、そんな、お前は普段なにを教えているんだみたいな顔で私を見られても困る。


 「成人前で何にも帰依きえしてなかったんだから、しょうがないですよ。」


 「ふーむ、それもそうじゃが、それであの強さとはアンバランスじゃのぅ。」


 サビラギ様はしかたないと納得した様子だったが、さて、どうしたものか?と腕を組んで考え始めた。


 んー、これ、気力の話から始めなきゃならないやつだな。


 じゃ、とりあず、と、思い、淫魔法【精力回復】と【回春】を何度か使い、チャチャとサビラギ様の気力ゲージをマックスにする。


 「おうおう、これこれ。

 戦っている間に、こんな感じに気力が、みなぎってきたら、スキルが使える合図じゃ。

 慣れれば、どれくらいの心の感覚で、どのスキルがどの程度使えるか分かるようになるが、最初は全力で使うがいい。


 慣れてきたら、小さな意思でもスキルを使えるようになるが、そこは回数をこなすしかないな。」


 パッシブスキルはともかく、アクティブスキルは気力ゲージを1本使うものだと思いこんでいたが、サビラギ様の話によると、必要な気力を節約できるものらしい。


 達人のいうことなので、どこまで実際に再現できることなのかは謎だが、一応覚えておこう。


 「どうやって使ったらいいのにゃ?」


 「スキルの使用は魔法ほど難しくはない。


 頭の中でその効果を強く念じながら、自分の種族語でスキル名を唱えれば良い。


 この時の念じ方が明確、つまり、なにをどれだけどうしたいか?ちゃんと考えていれば考えているほど、小さな意思でもスキルを使えるようになる。


 スキルで出来ることを信じるほど、なお、効率的に発動するな。」


 「うにゃ?出来ることが当たり前だと思えばいいのにゃ?」


 「ほう、そのとおりじゃ、チャチャは賢いの。」


 サビラギ様に頭を撫でられて目を細めるチャチャ。


 チャチャは意外と本質を掴むのが上手いんだよな。


 「でも、おばあちゃん、チャチャ、【猫人語】しゃべれないにゃ。」


 「え?!」


 だからまた、そんな、お前は普段なにを教えているんだみたいな顔で私を見ないで欲しい。


 ざっくりとチャチャの生い立ちを説明すると、それならばしょうがないと納得はしてくれた。


 猫人族の里に帰すつもりもなかったので、【猫人語】は教えもしなかったし、家族の公用語である【鬼族語】を優先させたことも、養子として迎えたのであれば、当然だろうが、普通そこはお前、人族なんだから【共通大陸語】を共通の言語にしないのか?と、突っ込まれたが、稲白鬼の里に行くことが先に決まってたので、【鬼族語】を優先させていた、と説明すると、なるほど、と、改めて納得してくれたようだ。


 そうじゃなきゃ、チャチャも、こうしてサビラギ様と会話もできてないわけだしな。


 「まあ、そもそも【猫人語】を話せても、【神使化】なんていう専門用語を知ってるかどうかは怪しいですよ。」


 「言われてみればそうじゃな。しかし困ったの。」


 「チャチャは【共通大陸語】と【鬼族語】なら話せますが……」


 「他のスキルならわからんが、【神使化】は神使たる獣人けものびとに呼びかけるスキルじゃからな。


 【共通大陸語】は人族の言葉だから論外として、【鬼族語】は、地母神様系の亜人族の公用語じゃが、神使たる獣人に通じるかどうかは時代的に微妙じゃな。


 いや、仮に通じたとしても、別の種族の言葉で始祖でもある神使たる獣人に語りかけるのは失礼じゃろ。」


 それはそうだ。


 かといって、今からこのためだけに【猫人語】で【神使化】を意味する言葉を探すのは結構大変だな。


 淫スキル【睦言】があるので、ちょっとどこかの街まで出て、猫人族の人と話して、【猫人語】を覚えてくるのも手ではあるか。


 って、まてよ?


 「【古代共通大陸語】でなら、どうでしょ?」


 「【古代共通大陸語】?

 それならば、【鬼族語】よりさらに古い言葉じゃから、もちろん通じるだろうが、婿殿、話せるのか?」


 「まあ、一応。」


 授法じゅほうの儀式で、サオリさんが唱えているのを淫スキル【睦言】を使って聞いて覚えてはあるのだ。


 「さすが、地母神様の加護を得ているだけはあるのぉ。」


 感心した様子で、これで解決といわんばかりに、肩をバンバン叩いてくるサビラギ様。

 気力ゲージが満タンなせいか、結構痛い。


 えーと、【古代共通大陸語】で、話すことを意識しつつ、「神使化」と、いう言葉を、ゆっくりと発声する。


 自分には自動翻訳されて文字通り「神使化」としか聞こえないが、サビラギ様や、チャチャが、それを、ゆっくりと真似をしているようだ。


 現在、使用言語が【古代共通大陸語】モードになっているので、二人の言葉はなかなか「神使化」という言葉として聞き取れないが、少しずつ形になってきている。


 リピートアフターミー、といった感じで何度か繰り返すと、チャチャの方が1回だけ先に、ちゃんと発音できるようになったようなので、使用言語を【鬼族語】に戻す。


 「これを言えばいいのにゃ?」


 「いや、一度、ワシがこれでもスキルが発動するか試してみよう。」


 うん、それは良い考えだ。


 サビラギ様が【古代共通大陸語】でも【神使化】が使えるのなら、当然、チャチャも使えるはず。


 そうなれば、あとは使い方を特訓するだけだしな。


 チャチャにゃ!


 し・ん・か・く・か・にゃ!


 にゃんか、舌の動かし方というか、息の吐き方が慣れない感じなのにゃ。


 あと、ちょっと唇噛んじゃったのにゃぁ。


 次回、第八四七話 「神使サビラギ」


 うにゃ?先にお婆ちゃんが、お手本を見せてくれるのにゃ?


 楽しみだにゃ!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 神使化は し・ん・し・か じゃなくて し・ん・か・く・か なんだ? [一言] 初期からずっと楽しみに読んでます。 頑張ってください!
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