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第七十五話 「夕焼け」

 そのまま二人で新迷宮6階への階段を上がり、登りきった所で勇者装備の「変成の腕輪」で効果を拡大して、淫魔法【夜遊び情報誌】を使い、一個上の新迷宮7階の情報と地図を手に入れ、淫魔法【盗撮】を使って記録をして帰ってきた。


 今は先程まで戦っていた階段のある広間にほど近い小部屋にいる。

 前の小部屋と同じ様に淫魔法【ラブホテル】を扉に向かって使い、部屋を選択する。

 今回は床が広めの部屋にしよう。


 今回選んだのはフローリングのちょっと都会的な部屋だ。

 シンプルで大人モダンというかあまりラブホテルっぽくない。


 お互いレベルも上がったし、結構ドロップ品も稼げたのでここで一旦整理しようと思ったのだ。


 物品鑑定スキルである淫スキル【淫具鑑定】を使いながら床にドロップ品を仕分けていく。

 魔素核はランク1が3つ、ランク2が6つ、ランク3が1つ。

 カプセルはオークレザーが3つと豚肉が2、ブルレザーが3と牛肉が1、三叉槍が1だ。

 デミリザードマンの武器は拾い物じゃなかったんだな。


 ほかにモンスターが拾って使っていたと思われる武器が、片手斧が2、両手斧、手斧、短剣が2、長剣、ナイフが2だ。


 新迷宮3階よりはドロップ率が良いような気がする。

 運なのか敵のランクによるのかはわからん。


 「ランク高い魔素核ってやっぱりお値段も高いんでしょうか?」

 「それを期待したいところだね。」


 メニューのアイテム欄から自分用のバックパックを取り出して、これらを詰めていく


 両手斧は流石に入らないので手で持つことにした。


 「一回、換金しちゃおうか。」

 「はい。」


 種族特性【トランスセクシュアル】で男の身体に戻り、バックパックを背負って両手斧を持ち、ラブホテルのドアから迷宮入り口にある公衆男子トイレの扉を出口として選択し、サナを連れてショートカットする。


 これ男子トイレの個室から少女つれて出てくるという酷い絵面になるな。

 お巡りさん違うんです。


 幸い男子トイレには誰もいなかったので通報もされず、そのまま向かいにある換金所へ向かう。


 二人の探索者タグを見せてバックパックごと係員に渡し、今は査定をして貰っているところだ。

 「木タグのわりには凄いものを持ってきたな。」と、褒められたような呆れられたような対応をされた。

 たぶんランク3の魔素核のことだろう。

 普通はレベル20代のシルバーのパーティー以上が手に入れるクラスのものだろうしな。


 査定しているところを眺めていると、魔素核やカプセルは相場が決まっているのかすぐ係員は離れていったが、武器類が少し換金に手間取っているようだ。


 「武器は全部で金貨1枚でどうだ?その代りカッパーへの推薦状書いてやる。」と、ヒゲの係員がいうので、そのままお願いする。

 カッパーまでランクが上がってギルドの依頼書を受けれるようになるのは長期的に見てメリットだ。

 それに中古武器の相場なんてそれこそわからん。


 カプセルの方は、お馴染みのオークレザーや豚肉のほかは、ブルレザーが1枚7銀貨、牛肉が一つ1銀貨、三叉槍は50銀貨と思ったより高値で売れた。


 気になる高ランクの魔素核はランク2が10銀貨、ランク3はなんと1金貨にもなった。


 結局、今回の合計収入は銀貨345枚分。

 金貨3枚に大銀貨4枚プラス5銀貨だ。


 二人でハイタッチして喜ぶ。

 ランク3の魔素核と武器類が大きかったな。


 「もう少し頑張れば旅費賄えそうですね!」

 と、サナが喜んでいる。

 いや、実はもう足りているどころの騒ぎではないのだが、このペースなら相場によっては当初の予定であるサナを奴隷から開放させてからの里帰りも夢じゃない。


 でもちょっとデミリザードマンは危ないよな。そうですね。よくあの状況で矢を当てられたね。スキル【感覚強化】使いましたから。みたいな話をしながら、また男子トイレの扉経由でラブホテルの部屋に戻り、着替えてから今度はギルド二階に借りている部屋にラブホテルからの扉を繋げ出てくる。


 ぶっちゃけ迷宮入り口の受付まで歩くのが面倒なのだ。

 2~3日に1回くらい通っておけば大丈夫だろう。


 なんだかんだでギルドに帰って来た時には夜市が開いているような時間になっていたが、夕飯の前にとりあえずギルドランク上げだ。


 入り口から2番目の窓口に二人のタグと換金所から貰ったカッパーへの推薦状を見せ手続きをする。


 最初に登録した時と同じ様に真実の双子板で身元やランクを確認され、カッパータグへの引換券を渡された。

 カッパー以降は金属に名前も掘る関係で2日ほど時間がかかるそうだ。

 なるほど。


 引換券を懐経由でメニューのアイテム欄に仕舞い、サナと一緒にまた夜市に向かう。

 今日はお酒も飲みたい気分だな。

 何か買って部屋飲みするのも良いかもしれない。


 そんな事を考えながらサナと手をつなぎ、夕焼けに向かって歩いていく。

 今日は二人とも鬼族の種族衣装だ。

 サナはカチューシャも付けていない。


 とりあえずいつものお店にいって、サナに良くしてくれたお礼を言おう。

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