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第五四三話 「マユコ=カタギリ」


 マユコ=カタギリはバク宙で私の横蹴りあげを躱すと同時に初級単発炎魔法を唱えていたらしく、間合いを詰めた私の面先に魔法の炎が襲いかかる。


 不意打ちによるダメージ以上に視聴覚を奪う攻撃。


 が、その炎は()()()でかき消される。


>マユコの魔法効果がキャンセルされました

>マユコの状態異常【沈黙】


 サンダーボルトハーピーからドレインしていた【呪歌】の効果だ。


 自分自身は効果の対象外だが範囲効果なので魔法で装備を整えている我がパーティーとしては自爆スキルだったのだが、こういう状況なら話は別だ。


 いきなり魔法をキャンセルされた上、沈黙の状態異常が入り動揺しているマユコの胸の中心に目掛け、打ち下ろし型の掌底を入れる。


 スキル【格闘】に加え、位置関係から淫スキル【騎乗位】、そして場所が胸なら【精技】と【婦人科】も乗るはずだ。


 淫魔の身体なら更に種族スキル【フェロモン】と【テクニシャン】が乗るのだが、男の身体の今はしょうがない。


 狙ったのは心臓震盪による気絶。

 いわゆるAED案件だ。


>マユコの状態異常【気絶】


 良し!


 【格闘】によるダメージも結構入ったが、いつもの【ドレイン】のように体力を半分以上減らさなくても気絶させられたのは大きい。


 糸の切れたマリオネットのように倒れていくマユコの手を掴み、引き寄せ、そのままお姫様抱っこにする。


 さて、と、これからどうしようかな?



▽▽▽▽▽



 「ん、ん~~~ん?う?ううっ!?」

 「ようやく起きたか。」


 公衆トイレの大便器の上に座り、力なくうなだれていたマユコが目を覚ます。


 手枷を付けられた両手は、それぞれが左右の太腿に付けられた枷と繋がれ、両足首に付けられた足枷は、首輪にジョイントで繋がれた革ベルトで大きくその両足を開かせている。


 口には犬用のガムを思わせる口枷で塞がれ大きな声が出せないようになっており、この他にも服の上からは見えないものの、回転する玩具が二つ、振動する玩具が一つ取り付けられ、先程まで淫魔法【発情】と【淫具操作】のもと猛威を奮っていたのだが、目的は達成されたのでこの三つは淫魔法【淫具召喚】を解除して今は消してある。


 「大人しくしろ。さて、色々と聞かせてもらおうか。」

 「……はい…。


 口枷を取ってやると、ぼーっとした視線のまま指示に従うマユコ。

 うん、()()()()()()()()()()は、ちゃんと働いているようだな。



▽▽▽▽▽



 「お父さん、おかえりなさい。」

 「ホントに遅かったッスね。パパ、おかえりッス。」


 「ただいま。チャチャとサオリさんは?」

 「無事だって連絡を貰った後、お母さんは、ちーちゃんを寝かしつけにいって、そのまま寝ちゃってました。」

 「安心したのもあるッスけど、ママさん結構飲んでたッスからねー。」


 そんな話をしながら出迎えてくれた二人の頭を両手で撫でると、その手はそのまま絡めとられ、腕を組んだ体勢で居間へと連行され、そのままミツキに正座させられる。


 「で、エッチな事したんスか?」

 「でもミツキちゃん、お父さんから女の人の匂いはしないみたいだよ?」


 追手を倒したので尋問してから帰る。と念話で伝えてあっただけで、なにこの扱い。

 いや、夜市での席の位置的にミツキからはマユコは丸見えで、相手が女なのは知られていたせいなんだろうけども。


 そして尋問するなら淫スキルで眷属化させ、眷属に対する思考誘導で話をさせるのが有効な事くらいは、ミツキも思いつきそうだけども。


 まぁ、実際その通りなのだが。


 「人聞きの悪い。戦闘以外では、相手に指一本触れてないよ。」

 「ホントッスか~?」

 「本当だってば。」


 マユコが倒れかけたのを抱きかかえたのは戦闘の延長線なのでセーフ。


 公衆トイレに連れ込んだ後は、淫魔法【緊縛の心得】と【淫具召喚】と【淫具操作】だけで相手を達しさせれたので嘘はいってない。はず。


 いや、エッチな事をしてないともいってないのだが。


 チャチャにゃ。


 チャチャもととさん帰ってくるまで起きてるっていったんにゃけど、ととさん遅くなりそうだからって、かかさんと一緒に横になったにゃ。


 なんか追っかけてきてるみたいにゃけど、ととさんたちと一緒なら、きっと平気なのにゃ。


 次回、第五四四話 「尋問」


 うにゃぁ、今日も一日、楽しかったにゃぁ……。

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