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第四六四話 「四者四様」


 こうして見ると、ベースが外人顔のチャチャやハーフ顔のミツキに比べて日本人顔のサナは独特の美しさがある。


 独特というか、自分の感性にあった美しさというか、たぶん、この世界だとメジャーな美しさではないんだろうけども、自分の感覚では普通に美少女だ。


 眉を整えた関係か、少し大人っぽく色気が出てきたように見えるのは午前中の余韻が残っているせいだろうか?


 「あら?今日はみんなお揃いの恰好なの?」


 そんな事を考えていると、髪の毛こそ乾いているもののお風呂上りっぽい雰囲気のサオリさんも部屋に戻って来た。



▽▽▽▽▽



 結局、ミツキ達のリクエストでサオリさんも同じ格好をすることになり、せっかくだからといことで三人と同じように『毛づくろい』もすることになった。


 それにしても…


 「同じ格好だけど、着る人によって、だいぶん雰囲気違うね。」


 別に並んでいるわけではないが、前に立っている四人を見ているとそんな感想が漏れる。


 「そうですか?」


 肩も出ている露出度に少し恥ずかしそうにしているサオリさんが、振り返るようにしてこちらを見てそういった。


 下着で抑えてないので、胸のラインが目立ってえらいことになっている。

 っていうか、胸の辺りは立体裁断状に服が加工されているとは、淫魔法【コスチュームプレイ】恐るべし。


 ミツキもそうだがサオリさんみたいに胸が大きいとトップの高さに布が持ち上げられたまま真下に降りる関係で身体のシルエットが太く見えてしまうのだが、この加工によって胸の大きさと身体のラインが強調されている。


 「そうですね、サオリさんは避暑地に涼みに来たお嬢様みたいな清楚さがありますし、サナはそれに加えて髪の色と服の色が合っているせいか落ち着いた雰囲気がお姉さんっぽいです。

 ミツキやチャチャは服のイメージどおりに快活な感じで、ミツキは南国の美少女、チャチャは元気で楽しそうな子ども。みたいな感じですね。」


 いまいちチャチャを褒めきれてないような気がするが、楽しそうに見えるというのは凄い大事な事だと思うんだ。


 「お嬢様で、」

 「お姉さんで、」

 「美少女で、」

 「かいかつってなんにゃ?」


 感想に思うところがあったらしい。

 それぞれ自分を指さしながら何か考えている。

 ちなみに快活は元気で明るいみたいな意味だとチャチャに説明しておいた。


 「それはそうと、お昼どうしよう?もう結構な時間だけど。」

 「あ、すぐ何か作りますね。」


 サナがそういって台所へ向かっていく。


 「チャチャもやるにゃー。」


 それを追っかけて行くチャチャ。


 いや、早くご飯作って。という意味ではなく、どこかに食べに行こうか?と思っての発言だったのだが、外で4人お揃いの恰好だと目立ちすぎるので家で食べるのは選択肢としてありか。


 家族サービスのチャンスだったが、失敗しちゃったな。

 んー。


 「サナー、お昼ご飯の種類、リクエストしていい?」



▽▽▽▽▽



 竹夫人ちくふじんというものがある。


 端的に説明すると竹で編んだ筒状の抱き枕だ。

 抱いて寝ると空気の通り道になって涼しいという特徴がある。


 で、この竹夫人だが、どう解釈されたのか淫スキル【淫具制作】で作れるアイテム扱いになっている。


 おそらく抱き枕がエロい物という解釈をされたのだろうとは思うのだが、これをスキルで作れる関係の副産物として、竹の加工も淫スキル【淫具制作】で出来るらしいのだ。


 そんな訳で淫魔法【ラブホテル】のショートカットでひとっとびして、サルトの町までやってきた。

 前に展望台から眺めたときに竹林が近くにあったはずだ…おお、あるある。


 早速、槍でスパスパと根元から切ると同時にアイテム欄に収納していく。

 素材としては今後も使いそうだから少し多めに貰っていこう。


 そのままアイテム欄から【淫具制作】で加工が出来るので、枝払いまで一気に仕上げてしまう。


 ちなみに加工するには素材のほかに魔素核が必要で、難しい加工ほどランクの高い魔素核が必要になる。


 具体的には一気に竹夫人を作ろうとすると竹と複数のランク3の魔素核が必要となるが、逆にいうと順を追って簡単な加工していくなら低ランクの魔素核で十分なのは()()()()()()だ。


 ま、今回作ろうとしている物は加工としては単純なものだけどな。



 サオリです。

 お嬢様なんて…もうそんな歳でもないのに…あと清楚とか…。

 今日はレン君に褒められてばかりで落ち着かないわ。


 次回、第四六五話 「箸とフォーク」


 それにしてもレン君、どこに行ったのかしら?

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