第四六一話 「性技と発情」
途中、せっかくなのでサナ達からのドレインで魔力を回復しつつも、【隷属魔法】での奴隷解放から始まって、【おっぱいの神様】での頭蓋骨と頭皮の再構成、そして種族特性【眷属化】と、疲れたというか、気を使ったというか、緊張したというか、人の目が気になったというか、気疲れした。
【隷属魔法】の使い方が手さぐりだったり、結局、途中で【睡眠姦】の効果時間が足りなくて掛け直したりとバタバタだったけども、奴隷解放の手順を先に知れたのはメリットだったかもしれない。
あと、隷属魔術師には所有者と奴隷との間の繋がりが糸のように見えるのなら、それによってチャチャがまだ生きている事がバレる可能性があったので、それを切って潰せたのも大きいだろう。
タイミング的に既にバレてる可能性もないわけじゃないが、たぶんロマ達が誤魔化してくれていると思いたい。
「お疲れさまッス、チーちゃんはあとどれくらい寝るんスかね?」
ローションを使う関係で裸だった私にバスローブを着せつつ、ミツキが話しかけてくる。
「んー、解除しなければ、あと20分くらいかしらね。」
バスローブの前を縛りつつ、そう答える。
「あ、サナちー、代わるッスよ。
じゃ、アタシがチーちゃん見てるッスから、あとどうぞッス。」
あとどうぞ?
あとってなんだ?
と、思った瞬間、後ろからサナが抱き着いて来た。
「…お父さんの身体になって欲しいなぁー。」
そういいながら身体の線をなぞるように動かされたサナの手から電気のような感覚が走る。
あの、サナさん、スキル【性技】使われてませんか?
このままでは百合の花が咲きそうな危機感を感じ、種族特性【トランスセクシュアル】で男の身体に戻ると、こんどは正面から、そっとサオリさんが身を寄せてくる。
「あの?サオリさん?サナもどうしたの?」
「よいしょっと。じゃ、チーちゃんは元の部屋で見てるッスー。」
「ありがとう、ミツキちゃん。」
「ごめんなさいね。」
「いいッスよー、あれはパパが悪いッスから。いや?良すぎたんスかね?」
わけのわからないことをいいつつ、チャチャを背負ったまま部屋を出ていくミツキ。
「あの、その、さっきレン君に褒められてからわたし達…」
「ご主人様の時のお父さん、えっちな動きしてた…」
鑑定―!
淫スキル【性病検査】!
あ、
▽▽▽▽▽
>サオリは淫魔の契りにより主を倒した
>590ポイントの経験値を得た
>ランク差ボーナスとして1,000ポイントの経験値を得た
>レンは淫魔の契りにより眷属を倒した
>30ポイントの経験値を得た
>サオリは淫魔の契りにより主を倒した
>590ポイントの経験値を得た
>ランク差ボーナスとして1,000ポイントの経験値を得た
>レベル34になった
▽▽▽▽▽
既に日が変わったときにサナの『レベル上げ』は終わっていたのでログこそ大人しいが発情した二人は凄かった。
特にスキル【性技】を得たサナが。
もうスキル使う事にためらいがないものな。
こちらの反応を見るために五感が敏感になって周りの様子がよく分かる(サナ談)スキル【感覚強化】まで使ってくるし。
普段なら返り討ちにして、そのまま寝かせておくところだが、まだ昼間でミツキ達も待っているということで、そこまでは攻めてはいない。
いや、本当に。
本当に?
途中でランクが上がって色々回復しているサオリさんですら肩で息をしているのに?
改めてその上に重なって満足そうにぐったりしているサナを見て、やっぱりやりすぎたかなぁと、ちょっと反省する。
と、いうか、そういえばミツキ達が待っているのもそうだが、今日中に公認奴隷商の所に行かなくてはならなかったんだ。
このままではしばらく回復しそうにないので、二人に断りを入れた上で疲労回復のため淫魔法【睡眠姦】で仮眠させることにして、ミツキとチャチャの待つ元の部屋に戻った。
サナです。
なんか色々上手になったような感触があります。
お父さん、喜んでくれるのは嬉しいけど、お返ししてくれなくてもいいのに。
次回、第四六二話 「ミツキとチャチャ」
それにしても昨日からお父さん成分、たっぷり補給できた気がします。




