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第三十三話 「おっぱいアベレージ」

 その後、簡単に探索者ギルドの使い方を説明されたので早速回ってみようかと思ったが、先に換金した方が良いだろうと公社側の建物に戻って来た。


 換金所のカウンターの前でメニューのアイテム欄からデミオークのドロップ品を出すのは目立つかと思い事前にサナの持っている巾着に物は移し替えさせて貰っている。


 親指の爪くらいの大きさの宝石のような『魔素核』が16個、ガチャポンのカプセルのような物体が9つだ。

 中にはアイコン風の布みたいなものや肉のブロックのようなものが入ってるのが見える。


 換金所のスタッフに二人の探索者ギルドのタグを見せ、それらを並べて換金してもらう。

 「魔素核が16個に、オークレザーのカプセルが5つ、豚肉のカプセルが4つ。すべてランク1の品ですね。」

 あ、呼び方もカプセルでいいんだ。

 っていうか豚肉ドロップするの?

 鑑定スキル持ちなのかスタッフはテキパキとカプセルや魔素核を手前の籠に振り分けていく。


 「魔素核が全部で銀貨16枚、オークレザーが銀貨15枚、豚肉が銀貨2枚で合計銀貨33枚ですね。何枚か大銀貨に両替しますか?」

 「あ、可能な限りしてください。」

 適当に答えておく。

 っていうか、銀貨がどれくらいの価値で大銀貨が銀貨何枚分に当たるのかもわからんし。5枚?10枚?


 「はい、それでは大銀貨3枚と銀貨3枚になります。」

 換金所のスタッフがそういってトレイに五百円玉くらいの大きさの銀貨と百円玉くらいの銀貨を3枚乗せこちらに渡してくる。


 「たしかに。またよろしくおねがいします。」

 そういって銀貨を受け取り、懐に入れるフリをしてメニューのアイテム欄に入れる。


 ちなみにメニューのアイテム欄の上の方には所持金額が18,300(銅貨)と表示されている。

 換金した分を入れる前は15,000(銅貨)だったので銀貨が銅貨100枚分の価値、大銀貨が銀貨10枚分の価値があるようだ。


 この表示は賤貨、銅貨、銀貨、金貨、白金貨に切り替えられ、10賤貨で1銅貨、その後は100枚ごとに銅から銀、銀から金、金から白金に価値があがる様子だ。

 大銀貨はその間の補助通貨みたいな扱いなんだな。これ。

 とりあえず表記は分かりやすいように183,000(賤貨)表記に直した。

 10賤貨で1銅貨、1,000賤貨で1銀貨なので、この方が感覚的に分かりやすい。


 なにげに換金前から150,000賤貨相当のお金を持っていたのは、王子様(の死体)が金貨1枚、貴族の息子達が合計50枚の銀貨を持っていたからだ。

 あと、地味にマジックアイテムの腕輪も1個持っていたが、タイミングが無くてまだちゃんと調べていない。


 「お金も出来たしとりあえず何か食べるか。」

 「はい!」

 サナが笑顔で答える。


 なんか行ったり来たりしてる感があるがギルド側の建物に戻り、ホールにあるレストラン風の食堂へ向かう。

 なんだかんだでそれなりの時間がたっているのか、結構食事のお客も増えて来ているようでウエイトレスが忙しそうにいったり来たりしてる。


 忙しい時間というか客に対して店員が少ない時間っぽいな。

 とりあえず窓際でホール内も見渡せるテーブルにサナと二人で座り、近くの席に鳥(?)の丸焼きみたいなものを届け、厨房へ戻ろうとするウエイトレスを捕まえる。


 「メニューか何かオススメな料理ありますか?」

 「あ、はい。お客様、メニューいただいてもいいですか。はい、ありがとうございます。」

 そういってウエイトレスは鳥の丸焼きを食べている客の席からメニューを取るとこちらに手渡してくれた。

 「オススメはローストビーフのサンドです。ビーフは厚切りと薄切りが選べますよ。」

 メニューをパラパラとめくっていると店員はそう教えてくれた。


 赤毛のベリーショートで美人ではないが愛嬌のある顔でギルドの受付してた娘よりは若そうだ。

 それはそうと、この街に来てからずっと思っていたのだが、この街の女性、ほぼ全員おっぱいデカイ。

 今もはちきれんばかりの爆乳がオススメを説明する身振り手振りに合わせて揺れている。


 自分の淫魔の身体も相当大きい方だが、それが普通に思えるくらいおっぱいアベレージが高い。

 いうてもFカップよ女の私の身体?


 ただ黒髪の人族はわりと普通なので白人がデカイだけな感じはする。

 亜人も比較的大きめな傾向だな。

 おっぱい星人にとっては天国っぽいが一週間もいれば飽きそうだ。


 日本人的に見ると人族の白人は顔や身体つきが濃いのであまり嬉しくない。

 おっぱいもデカイがアンダーもデカイのだ。

 黒髪の人族も改めて見ると濃淡あるな。

 顔つきだけなら亜人が意外と日本人的趣味に近いかもしれん。


 みたいな事を考えても顔に出さずに

 「では、厚切りと薄切りを1つづつ。あとお茶となにかジュース的なものも一つづつお願いします。」

 と、渡したメニューを見ながら頭を捻ってるサナを横目に注文する。


 「はい、ローストビーフを2種類と紅茶とブダのジュースでよろしかったですか?」

 「お願いします。」

 ブダってなんだろう?

 写真が無く文字だけのメニューなのでそれが何かわからないのだ。


 「では合計で銀貨1枚になります。」

 先払いらしい。

 懐からメニューのアイテム欄経由で銀貨を1枚取り出し店員に渡す。


 「はい、ちょうどお預かりします。少々お待ち下さい。」

 店員は銀貨を受け取り、裏表を確認すると腰のポーチに入れカウンターの方に戻っていった。

 んー尻もデカイ。

 良くも悪くも基本的に全てのパーツが大きいように感じる。


 「こうやってみると、やっぱりサナはかわいいよな。」

 「え?え?」

 「サナ、料理が来たら半分こして食べ比べてみよう。飲み物もね。」

 「あ、は、はい…」

 メニューに隠れるようにサナがうなずく。


 なにかあったんだろうか?


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「はい、ちょうどお預かりします。」 よく取り沙汰されるけれども、 「ちょうどいただきます」じゃないでしょうか。 預かったら返さなくてはいけないのですし。
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