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第二八話 「性感帯感知」

 ラブホテルに避難して風呂も入って、お腹も軽く膨れて人心地ついたせいか、緊張の糸が解けて眠くなってきた。


 サナに歯ブラシでの歯の磨き方を教えながら一緒に歯を磨き、二人でベッドに入る。


 サナの強い要望で人族の身体、つまり男の身体での寝ることになった。

 抵抗はしたのよ?


 サナは先程と同じようにすり寄ってくる。

 腕枕どころか胸枕、あるいは抱き枕状態だ。


 まぁ、安心できるならいいか。と、寝かしつけるように頭をゆっくり優しく撫でるたびにサナはまたスリスリと頬や頭を擦り付けてくる。


 ふと気になってサナの角を触ってみた。

 1.5㎝から2㎝ないくらいの円錐状の角で、色は健康的な爪のような桜色。

 触った感覚もやっぱり爪みたいな感覚だが爪よりは少し柔らかいかもしれない。

 凹凸もなくスベスベとしていて触っていて気持ち良いので、ついつい指先でもてあそんでしまう。


 「ん…っ」

 眠気でボーっとしながらしばらく人差し指でつついたり、親指の腹で擦ったり、両指でつまんだりして感触を楽しんでいるとサナから吐息が漏れた。


 あれ?なんかヤバいことした?

 サナが声を我慢するように顔を伏せている。

 頬どころか耳まで赤い。


 「あ、ごめん。嫌だった?」

 とっさに手を放しサナに問いかける。


 「い、いえ。その、大丈夫です。あの、その、角に触れるのは、その鬼族の中では愛情表現なので、あの、お父さんはそのつもりじゃないとは分かってるんですが、あの、嬉しくて、あと、ちょっと恥ずかしくって。あの、大丈夫です。」

 大丈夫じゃなさそうだ。


 試しに淫スキル【性感帯感知】でサナを見てみたら角は弱点らしい。性的な意味で。

 ちなみに淫魔の身体の時に比べて人族の身体でスキルを使うのには精力を倍消費した。

 愛情表現だといわれて止めるのも悪いかなと思い角ごと頭を何度か撫でてやり、最後に角にキスをした。


 「おしまい!寝るよ。」

 そういって明かりを消し、そのままサナの肩を抱き寄せ目をつぶる。

 サナのほうから「ふしゅー」と息を吐く音がする。

 

 お互い何か寝れないかな?と思っていたが、疲れのせいかやがてサナの寝息が聞こえて来たのに安心し私もそのまま眠りにつく。


 実質の時間はそうでもないかもしれないが感覚としては長い一日であった。



▽▽▽▽▽


 目を開けると、ダブルベッドに黒髪の小さな少女を抱いて寝ている事案発生お巡りさんこいつですな感じの青年の姿が写る。

 物理的に天井の鏡に。

 私だった。


 あー、やっぱり夢じゃなかったのかー。

 と、今更感。

 夢の中の夢という淡い希望も捨て、まだ気持ちよく寝息をたてているサナを起こさないようにそっとベッドから降りようとするが、その気配を感じたのかサナが目を覚ました。


 「おはよう。」

 寝ぼけているのかサナはなにかポーッとしたままこちらの顔を見ている。

 ちょっと頬が赤い感じがする。


 気が抜けて風邪でもひいたのかと思い、おでこを合わせて熱を測ってみる。

 ちょっと熱いような気がしないでもない。


 そういや回復系のスキルや魔法は持ってなかったな。とか考えていると


ピコン!

>淫魔法【精力回復】を得た


 期待した魔法ではないが病気相手なら間違ってもいないだろう。

 説明によると一応精力だけじゃなく体力も回復するようだし。


 寝て魔力も回復していることだし使用コストを倍払ってでも早速サナに淫魔法【精力回復】をかける。


 「んっ…」

 なぜかサナから吐息が漏れる。

 あれ?なんか私、勘違いしてる?


 同じくコストを倍払ってステータス鑑定スキルである淫スキル【性病検査】をサナに使い健康状態をチェックする。


【状態異常】睡眠(覚醒中)

【健康状態】発情期(二日目:初期)、病気なし、処女


 え?発情期あんの?


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