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第二七九話 「3人目」

 「そういや、この街でサナ達と一緒に売られた3人目ってどんな人?」

 何かこの先の手がかりにならないかと聞いてみる。


 「赤毛でショートカットの黄人族だったッスよ?

 探索者で変な形のナイフを大事にしてたのを覚えてるッス。」


 ミツキが、こーんな形といいながら宙にそのナイフの形を描く。

 ブーメランを思わせるような形、ククリナイフだっけな?


 「途中、人さらい達に何度も乱暴されていたのが印象に残ってます。

 この街の奴隷商の所に来た時までは一緒でしたけど、その後は亜人族のあたし達とは分けられていたので良くわかりません。」


 サナが辛そうな表情でそう情報を付け加えてくれた。


 「元探索者の変なナイフを使う赤毛短髪の女奴隷か…どっかのシルバーのパーティーに買われていそうだな。

 ちょっと心当たりを当たってみよう。」


 ロマがそういってまた顎髭を撫でる。

 考え事をする時の癖っぽいな。


 「そのも奴隷解放するか、隷属の魔法を上書きしてみれば、サナ達のように攫われた時の事を話せるようになるかもしれませんね…。」


 「言うのは簡単だがなぁ…。」


 サオリさんの提案にロマが渋い顔をする。

 ついつい忘れがちだが、奴隷解放には多額のお金がかかるし、そのお金も普通はうちのパーティーみたいに気軽に稼げるわけではないのだ。


 「それでもそれが成功すればロマさんが言った『奴隷への命令を焼き付ける魔法』がある証明にはなりますよ?

 私にはよくわかりませんが、たぶん違法なんですよね?その魔法。」


 「そりゃあそうだ、奴隷制度の根幹を揺るがすからな。

 贋金を作るくらいの重罪だ。

 そもそも原則、隷属魔法は免許制だから、無免許で使えばそれだけで罪になる。」


 ロマが腕を組みながらそういって頷き、補足を説明してくれた。

 原則というのは、サオリさんみたいな族長の儀式魔法として使う場合があるからだろう。


 っていうか、淫魔の身体で使ったのがバレたらヤバイ感じ?

 新規に奴隷にしたわけじゃないからグレーだと思いたい。


 「うーむ、証明と実験だと理由をつければ、どこかから金を引っ張ってくることも出来るか…。」


 その他にも色々と話し合ったものの明確な結論は出ず、結局、ロマはまずギルドマスターに相談、私達はシルバーに上がるべく、なるべく多くの依頼達成を目指す。という方向性でお開きとなった。



▽▽▽▽▽



 「二人には辛いことを思い出させてしまったね。」

 「今はパパがいるから大丈夫ッスよ?」

 「うん。」


 今は簡易宿泊所の部屋のベッドの上でサナとミツキを甘やかせている。

 あぐらをかいた両足にそれぞれの頭が乗っており、それを撫でながら正面のベッドに座っているサオリさんと相談をしているところだ。


 「さすがに雲を掴むような話ですねぇ。

 私の魔法も対象を知らないと使えませんし…。」


 そういやサオリさんは1週間に一回、捜し物の方向と距離が分かる魔法が使えるんだっけか?

 それを使ってさえサナを見つけ出すのに何ヶ月もかかったらしい。


 方向と距離が分かる…あれ?こないだ何かでそんなの見たぞ?


 確か自分のメニュー関係だったと思い、色々操作し直すと、途中で特性【エロゲ】のメニュー表示方法の関係なのを思い出した。


 あったあった、メニューの表示方法『SYSTEM2』でのサオリさんのステータス画面だ。

 経験人数の表記の中の、サナの実父である勇者の情報を見ると、北北東の方向に293Kmと表示されている。


 前は確か300Km以上離れてたような気がする。

 少し移動したんだな。


 ともあれ、正常に機能しているものらしい。

 うーん、みんなには話しづらいが、これを使えば人さらいを見つける手段が無いわけでもないんだよな…。



▽▽▽▽▽



 こっそりとサオリさんに念話で相談してみたが、サオリさん的、というか鬼族的、いや、女系亜人族的には抵抗がないらしいので、母親の経験相手を娘たちに見せるという羞恥プレイ紛いの事を行うことにした。


 とりあえず、前提条件を示さないと提案も出来ないのだ。


 流石に『経験回数』の表記は消してあるものの、こういう倫理観の違いによる羞恥心の違いとでもいうのだろうか?

 こういう感覚のズレは未だに慣れない。


 サオリです。

 レン君はたまに変な事をわざわざ確認してくるので戸惑ってしまいます。

 別に恥ずかしいことでも何でもないのに…。


 次回、第三○○話 「父と義父と実父」


 でも、あの男の事を思い出すのは、まだちょっと怖いです。

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