第二七話 「コスチュームプレイ」
サナがオーバーアクションで2つのケーキを満喫している間、私は残された紅茶を飲みながら淫魔法【コスチュームプレイ】の検証をしていた。
この魔法は淫魔の両乳首で『見た』衣服等の装備を魔力で再現する魔法だ。
馬鹿じゃないの!?
今までで一番馬鹿な魔法じゃないの?
なんだよその両乳首で見るってパワーワード。
とりあえず現在、淫魔法【コスチュームプレイ】に登録されている衣装類は王子様方3人が着ていた貴族風の服と執事君が着ていた服、サナが着ていた着物、現在着ているバスローブ、淫魔法【淫具召喚】で召喚して風呂に入る前まで履いていたパンツが登録されている。
そういや淫魔ランクが上がったせいか淫魔法【淫具召喚】で呼べるアイテムもガッツリ増えていた。
前までは千円くらいまでのアダルトグッズくらいしか召喚できなかったのが感覚的には1万円くらいまで拡大したようだ。
下着類が大量に追加されたのはともかく眼鏡やら縦セーターやらチャイナドレスやら衣装系もなぜか充実している。
フェチ衣装枠なんだろうか?
あと、どういう仕様なのか、淫魔法【淫具召喚】のカタログで確認した衣服類は淫魔法【コスチュームプレイ】にも自動登録されるようだ。
性能的に被ってんじゃないかコレ?とか思ったが、淫魔法【コスチュームプレイ】での召喚は時間指定じゃなくて維持コストを継続して魔力で払うタイプのアイテム召喚魔法らしい。
なので時間や時間帯に左右されないというメリットがある。
あとそれぞれの衣服はサイズや男女別も選択できるようだ。
なのでサナの着物をカタログから選び、性別を男に選択すると作務衣のような衣装が表示され、さらにサイズを選べる。
王子様方の衣装を選び性別を女に選択するとフォーマルなドレスに、執事君の衣装を同じ様に選択するとメイド服になる。
ちなみにブラジャーはタンクトップになった。
ふと、思い立ってメニューのアイテムからナイフを取り出した。
デミオークが持っていたやつだ。
バスローブを軽くはだけさせ、ナイフを『両胸で見る』
ケーキに夢中になるサナの前で露出する痴女みたいだが、その後淫魔法【コスチュームプレイ】のカタログを再確認すると、ナイフも登録されていた。
武器も「淫魔の両乳首で『見た』衣服等の装備を魔力で再現する。」の「等の装備」に該当するんだな。
これ矢とか見ておくと凄い便利かも?
参考にナイフを淫魔法【コスチュームプレイ】で召喚して、淫スキル【淫具鑑定】で鑑定してみると扱いとしては魔法のナイフ扱いになっていた。
維持費は1分間にMPを1消費する様子。
現在の状態だと大人しくしていれば私の場合、MPは5秒で1回復するので、全然苦にはならない。
これその気になればサナの分の装備も賄えるな。
ちなみにカタログ上の1品につき維持コストはMP1らしい。
上下セットの下着だとMP1、それぞれ別に選ぶとMP2の維持コストがかかる。
サナの着物や執事君の服なんかはトータルコーディネート扱いなのかセットで選んでも維持コストは1だ。
「ご主人様…」
「はい!」
ナイフを『見た』時にはだけさせたバスローブをとっさに元に戻す。
「ごめんなさい、夢中になって全部食べちゃいました…」
うつむきながらそう告げるサナに痴女っぽい所は見られてないようで良かった。と胸をなでおろす。
思わず物理的にも。




