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第二一三話 「ミツキとお風呂」


 「パパ、ご主人様になって、これを増やして欲しいッス。」

 「なんだそれ?おろし金?」


 脱衣所で上着を脱いだ途端、ミツキに変な事を頼まれた。

 さっきサナから受け取ってたのはこれだったのか。


 なんでも今日の料理の準備のために数が欲しいのだが、今回のためだけに何個も買うのは不経済だという話になったらしい。


 装備だと淫魔法【コスチュームプレイ】で魔法のアイテムとして複製できるけど、おろし金はどうかな?

 一応、攻撃力はそれなりにありそうだけど。


 あ、できた。


 「何個あればいいの?」

 「これ含めて全部で3つあればいいッスけど、ご主人様が出したやつの方が心なしかトゲ?が鋭い感じするッスね。」

 「魔法のおろし金だからなぁ。じゃ、3つ出しておくよ。」

 「ありがとうッスー。」


 ミツキは受け取ったおろし金を洗面台の上に置き、こちらに向かって手を伸ばす。


 「じゃ、ご主人様、次は脱がせて欲しいッスー。」

 「はいはい、お嬢様。仰せのとおりに。」


 甘えてくるミツキの服を次々と脱がせていき、上下ともに下着一枚になった。

 「ミツキはちゃんと下着つけて偉いわね。」

 「クーパー靭帯の話聞いたら、怖くて手放せないッス。」


 一回切れてしまったら二度と戻らないクーパー靭帯。

 胸の形と位置を維持するなら大事にしなきゃならないし、私やサオリさんには及ばないもののミツキくらい胸があれば尚更だ。


 なんとなくだが、切れてもランクアップの時には治ってそうな気はするがな。


 「ささ!ご主人様も全部脱いでお風呂いくッスよー。」

 「そういえば、私がいうのもなんだけど、この身体のままでいいの?」

 「アタシはどんな姿でもパパが一緒なだけで嬉しいッスから構わないッス。それに…」

 「それに?」


 「パパの姿で一緒にお風呂入ってエッチしたくなったら長くなっちゃうじゃないッスか。」

 とりあえず脳天にチョップを落としておく。



▽▽▽▽▽



 「ちゃんと断るわよ?」

 「嘘だー、普段ならともかく、ママさんとさっきまでイチャイチャして、お風呂の外にも誰も居ない今なら、アタシ達がしたいって言えば、パパは絶対してくれるッスよー。」


 う、否定し辛い。

 確かに公平に扱わなきゃとか思ってやりそうな臭いがプンプンする。


 ミツキは浴槽の中で眼鏡の位置を直しながら私のおっぱいを枕にニマニマしている。

 元々視力が致命的に低いためミツキは普段から眼鏡を手放さない。

 こうしてお風呂に入る時も、『レベル上げ』をする時も付けたままだ。


 外すのは寝る時と団体戦で『レベル上げ』をする時くらいか。

 ふと気になって、その事を聞いてみるとバシバシと叩かれた。


 「サナちーやママさんと目が合うのが恥ずかしいんスよ!当たり前じゃないッスか!」

 「いや、ミツキからしようって言い出してなかった?」


 「違うッス!サナちーが『したいけど駄目かなーって』いって、『パパなら大丈夫ッス。受け入れてくれるッスよ!』ってフォローを入れた結果ッス!

 時間もそんなに無かったので結果的に一緒になっただけッスよ?」


 そうなのか?

 どうしても最初の見学や練習のイメージが強くてミツキが主犯だと思いこんでいた。

 ま、それはそうと


 「ミツキは色々と気を使ってくれているのね。ありがとう。」

 ムームー言っているミツキの頭をうさ耳ごと撫でる。


 「ふーんだ。」

 そういってそっぽを向いているものの、下腹部にあたる尻尾はピコピコと動き、機嫌を直していっている。

 もう一声か。


 「そうだ、ミツキは土鍋とか持って買い物大変だったでしょ?マッサージしてあげるわ。」

 「ん?マッサージって、前にサナち-と一緒にやったアレッスか?」

 「どう?」


 「…あまりエッチくしない?」

 「しないしない。」

 人をなんだと思ってるんだ。


 「じゃ、お願いするッス。」

 ミツキに笑顔が戻ったので、淫魔法【淫具召喚】でマットを召喚する。

 せっかくだから洗い場に入るギリギリ大きいの物にした。


 「なんか前のマットと形違うッスね。」

 早速マットの上に乗りながら、ミツキがそんな感想を漏らした。

 前にサナやミツキとマッサージごっこをした時は折りたたみマットだったが、今回は空気マットだ。


 これ、浴槽が檜風呂だからそうでもないが、普通の浴槽だったらまるでソープランドだな。


 「ほらほらご主人様も早くー。」

 ミツキが手招きしていているのでマットに乗ると急に抱きつかれた。

 前に使った折りたたみマットに比べて足元が安定しないので、よろけてしがみついたようだ。


 「そのまま抱きついていていいわよ。じゃ、背中からいくわね。」

 そういって、淫魔法【ウェット&メッシー】で手のひらからローションを出し、体温で温めながらミツキの背中に馴染ませていく。



 ミツキッスー。

 ああは言ったッスけど、実は今朝のはアタシが主犯ッス。


 ああやって一回でも大人のパパに慣れておかないと、発情期なのにママさんが我慢とかしちゃうと思ったんスよ。


 結局、パパが子どもの身体にもなれるようになったらしいッスから無駄だったんスけどね。


 次回、第二一四話 「ミツキとローション」


 でも、恥ずかしいのはホントッスよ?


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