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第二十話 「泡」



 言い訳じみたことを思ってはいるものの、戦闘続きで汗だくなので一刻も早く風呂には入りたい。


 結局サナに押し通される感じで一緒に入ることになった。


 サナは着物を脱いで畳むと脱衣籠に収めた。

 次に足袋、そして着物の下の肌襦袢も同じ様にしていく。

 ブラやパンツはつけてないようだ。


 見る気はないのだが、脱衣スペース的にどうしても目に入ってしまう。

 身体は細く、透けるような白い肌が黒髪との対比で映える。

 胸も微かに膨らんでおり、女性らしいともこどもらしいともいえるような独特なシルエットはエロさよりも美しさを感じてしまう。


 「あの、ご主人様、あまり見られると恥ずかしいです…。」

 お、おう。

 「いや、あんまりにも綺麗だったので見とれちゃった。ゴメンね。」

 素直に謝っておく。


 「そんな、私なんてチビでガリガリだし、角も小さいし…。」

 サナはそんなふうに言い訳をしながらも照れている様子だ。


 そういや白鬼族だといっていたが鬼なら角はあるんだろうか?

 と、思っていると、サナは頭を飾る藤色のカチューシャのようなものをそっと外した。

 その下には、黒髪の間からちょこんと2つの角がその先を覗かしていた。

 健康な爪のような桜色の角は2センチまでないくらいの大きさだろうか?鬼の角というには可愛らしい印象を受ける。


 「その、ちっちゃいから、そんなに見ないで下さい…」

 サナが真っ赤な顔をして両手で角を隠す。


 えーと、胸の方の桜色が2つ丸見えなんですがいいのでしょうか?

 まぁ女同士や種族によって恥ずかしがるポイントが違うのだろう。


 ゴメンゴメンと、なんか謝ってばかりの気がするが自分もさっさと服を脱いでしまおう。


 シャツとズボンを脱ぎ、パンツも脱いでまとめて脱衣籠に放り込む。


 「…ご主人様って、人族の間でも結構モテそうですね…。」

 今度はサナに私が見られる番のようだ。


 「やっぱり種族によって好み変わるものなの?」

 そう話しかけながらサナの背を押して脱衣所から浴室に移動する。


 サナはシャワーや異様に泡の立つシャンプーなどに驚きながらも奴隷商人の元で聞いた人族の好みを教えてくれた。

 おーサナの髪、細くてサラッサラだな。


 サナの話を要約すると、人族の好みは基本金髪碧眼、男はマッチョでガタイが良く、女はボッキュッボーンで背もそれなりにあるのが人気らしい。


 肌の色も白ければ白いほど、髪の毛も明るい色ほど魅力的に感じるそうで、そういう意味では私の身体は背はもう少しあった方がいいものの人族の基準ではスタイルも良く髪の色も明るいので人気が出そうではあるが、小麦色の肌は好みがかなり分かれるそうだ。

 人族の感覚から中の中から上の下くらいのポジションらしい。


 ちなみにサナは角さえ隠せば中の下から中の上くらいのポジション。

 貧相な体型がマイナスポイントで肌の白さがプラスポイント、黒髪は好みが分かれるとと奴隷商人に言われたそうな。


 「白鬼族だとまた美しさの基準が違うの?」

 リンスも終わり、スポンジにボディーソープをたっぷりつけてサナの肩口から背中にかけて優しく擦る。

 肌がしっとりときめ細かい。


 白鬼族の基準を要約すると男女ともに相撲取りのような体型が一番美しいらしい。

 筋肉があって脂肪が乗った太マッチョ。

 女性も胸が大きく腰がくびれているのはむしろ変に見え、全体的にガッシリ太いほうが美しいらしい。

 あとは何より角が一番のアピールポイントで大きければ大きいほど美しいらしい。

 なので細く色々小さいサナは白鬼族としての美しさでは下の方とのこと。

 ただ容姿は整っているのでブスというほどではなく、下の上から中の下くらいのポジションのようだ。


 「それで角を見たときに恥ずかしがってたんだ。」

 「はい…。」

 シャワーでサナの全身の泡を流すと、交代して髪を洗って貰う。

 あー人に頭洗って貰うの気持ちいいな。


 「白鬼族の感覚は分からないけどね、私の感覚だとサナは可愛いと思うし綺麗だと思うよ?」

 「…ありがとうございます。」

 なんか背中で照れている気配がする。

 あと、微かに当たっている。


 その後、サナに背中を洗って貰いながら、サナの話を詳しく教えて貰う。

 なんでも奴隷になったのは人さらいにあって奴隷商に売られたのが最初らしい。

 その人さらいにその事を言うなという制約をかけられたので、最初は話せなかったのだが、私の奴隷になってから話せるようになったそうな。


 貴族の奴隷になったときには話すことができなかったのでサナは不思議そうにしている。

 たぶん隷属魔法にも種類があるのか上位下位があるのだろう。

 私がサナに使った淫魔法【愛の奴隷】は隷属魔法としては前の制約を全部打ち消すくらいの力はあったようだ。

 それはそうと、いつの間にか前の方まで洗われている。


 「「ぷふーっ」」

 身体の泡を流し二人で一緒に湯船に浸かる。

 サナは私に背を預けるような形でおっぱいを枕に足の間というか腕の中だ。

 こちら側からはサナの胸元というか色々丸見えなのでバスバブルを入れ、ジャグジーを動かしアワアワにして隠す。


 「わ、なんですかこれ?なんですか?」

 またもやテンションの上がるサナ。


 このまま一方的に話を聞いてばかりとはいかないよなぁ…。



キーワード回収まで相当かかりそうです。


長い目で見ていただけると幸いです。

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