表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

124/979

第一二三話 「午後のミツキ(前編)」


今回はミツキ視点です。



 「パパ、いってらっしゃいのチュー。」

 「はい、いってきます。」チュ

 ちょ、冗談だったのにパパからチューされてしまった。

 自分からするのでもまだ緊張するのにあわわわわわなんかなんかいわないと


 「サナちーも気をつけて。」チュ

 「うん、いってきます。」

 動揺してサナちーにもチューしてしまった。

 でもサナちーのほっぺた柔らかくて気持ちいいい。


 これパパがちゅっちゅするのわかる。

 アタシもそうなのかな?

 なんか優しくパパがちゅっちゅしてくれるの思い出してしまう。

 あと大人のチューも…。


 駄目駄目。

 今からこんなこと考えてたら一日持たない。

 ただでさえ、あんな声聞こえる部屋なのに…


 パタン


 ドアが閉まった途端、頭にモヤっと霞がかかったような気がする。


 パパさんとサナちー早く帰って来ないかなー。

 あれ?なんでアタシ、パパさんの方先に思い浮かべたんだろ?


 まあいいか。

 午前中のパパさんがお仕事の間はサナちーいてくれたからお話できたけど、待つ身は辛いなー。

 向こうが戦闘中だったら危ないので念話もできないし。


 とりあえず、暇つぶしがてら部屋の整理でもしよう。

 シーツもタオルも汚れてないけど、一式ちゃんと変えておいた方がいいってサナちー言ってたし。

 あ、水瓶の水も足しておかなきゃ。

 あれ?減ってない。


 そういえば使った覚えない。

 とりあえず布類を洗濯場に持っていこう。


 それにしても、まだ真っ昼間だというのにお盛んねー。


 あ、ミサラさん、元気そうでなによりッス。

 はい、アタシも洗濯場に持っていくところッス。


 え?ホントっすか?いや、丁度暇してたんスよ。話し相手になってくれるなら嬉しいッス。



▽▽▽▽▽



 ほうほう、おっぱいにそんな使い方が。参考になるッス。

 サナちーには色々教えて貰ってるッスが、あ、そうッス。黒髪の娘ッス。教えて貰ってばっかりだと、オリジナルティが無いと言うか、バリエーション少ないかな?って。


 いや、負けたくないとかっていう感じではないッスね。もっと、その、気持ちよくなって欲しいっていうか、お返ししたいっていうか…。


 え?いや、そんな、えー、うん、たぶん好きになったんだと思うッス。

 なんで好きになったかはわからないというか思い出せないというかそんな感じなんスけどね。


 そんなもんッスか?

 あ、ミサラさんお仕事?

 いや、こちらこそありがとうございましたッス。


 そうッスね、リネン室まではご一緒するッス。

 また色々教えて欲しいッス。



▽▽▽▽▽



 ミサラさんには、パパさんに水揚げして貰ったり色々したって報告したけど、正直その時の事は思い出せない。

 なんか夢の中の出来事を話しているような…。


 ガチャッ


 あれ?早かったッスね…え?!誰ッスか?店員さん?


 何するッスか!


 誰?このオジサン。

 重い、お腹の上に…口を手で、噛み付いて、駄目、顎ごと押さえつけられている、両手で払いのけなきゃ!え!?服が、ヤダ!両腕抑えられたら危ない。


 「糞!娼婦のくせに力つえーな!先に剥くか。」


 嫌!触らないで!服破らないで!助けて!誰か助けて!誰か!誰か!助けてくれる人、アタシを助けてくれる人…


 『助けてパパぁ!!』


 血走った目が怖い、鼻息が怖い、大きくてゴツい手が怖い、駄目!お前なんかには見せない!触らせない!


 頬を叩かれ一瞬目の前が真っ白になる。

 口に布を詰められた。嫌だ、怖い、駄目、この腕は剥がさせない、もう片方の手で男の身体を押しのけようとするが動かない、腕を捕まれ押さえつけられる、痛い、駄目!この身体はあの人だけの…


 その時、バン!という強く扉を開ける音を確かに聞いた。


 サナです。

 お父さんにも念話が通じません。

 何かに集中しているときは駄目なのかな?


 次回、第一二四話 「午後のミツキ(後編)」

 ミツキちゃん、無事でいて! 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ