表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/979

第十一話 「召喚魔法」

今回はサナ視点です。


 「正直なところ、ここが何処で、私がなんで此処にいるかさっぱりわからないのよ。気が付いたらこの部屋にいて、やっと話せる相手が見つかった。ってところ。」


 そういって、その女性___レインさんは腕を組んで首を捻る。


 「えっと…」

 レインさんにこれまでの経緯を話す。

 と、いっても、隷属の魔法の効果から命令で話せないことがあるので途中から。

 

 自分は奴隷として買われてここに運ばれたこと。

 部屋には貴族らしい3人組と執事らしき少年が一人いたこと。

 レインさんはおそらく「召喚魔法」でこの場所に呼び出されたこと。


 「召喚魔法?」

 レインさんの眉が顰まる。


 「レインさんは魔法の知識はありますか?」

 「全然。少なくてもサナちゃんが知ってるような常識的なことも知らないと思うわ。」


 自分もそんなに詳しくないけど、知っている限りの説明をしてみた。


 儀式化した一定の場所にいる生き物や一定の条件を満たした生き物を呼び寄せるのが召喚魔法。

 人族の王族が行う勇者召喚もこの一種。

 逆に送り込むのが転移魔法。


 これが物だと呼ぶのも送るのも移送魔法でどれも空間魔法という魔法の種類。

 空間魔法にはほかにも異空間にスペースを作って鞄替わりにするという魔法もあって、それらを使う運搬者ポーターという職業はかなり優遇された職業で引く手あまただけども、運搬や保管できる量は本人の魔力次第なので基本少量で重要な荷物の運搬に携わるのがほとんど。


 「話がちょっとズレちゃいましたが、あたしみたいにここに運ばれた記憶が無いのなら貴族が召喚魔法を使うようなことを言っていたし、そのあとに膨大な魔力が動いていたから召喚されたのはレインさん自身だと思います。あたしはその時に気絶しちゃったから見てはいないですけど…」


 「まじーかー…」

 「えっ?」


 「い、いえ、そっか、それなら逆に納得しちゃうわね。」

 レインさんは手のひらで顔を覆うように右手の人差し指を眉間に当てて考え込んでいる。


 それにしても男たちは何処にいったんだろう?

 そう思って部屋を再度見渡していると


 「サナちゃん。」

 「サナでいいですよ。」


 「そう?じゃぁサナ。」

 「はい。」

 レインさんは真っすぐあたしの目を見つめ


 「一緒に逃げましょう。ここから。」

 怒りが籠ったような目でそういった。

 


キーワード回収まで相当かかりそうです。

長い目で見ていただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ