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第一一六話 「デジャヴ」


 「…こうッスか?」

 「うん、そうそう。あと、お父さんここも好きみたい。」

 「え?そんなとこもッスか?」

 「あと、こんな風にとか、こことか。」

 「なんか、慣れるとちょっと楽しいッスね。」

 「でしょ?それからこうやって…こんな感じ。」

 「えーと、こうやって…」


 待て。

 なんかデジャヴだ。


 なんか下半身がスースーどころかヌルヌルすると思って目を覚ましたら朝から人の股間で何している。


 「な、何を?」


 「あ、おはようございます。お父さん。」

 「パパ、おはようッス!」


 おぅ、またもや悪びれもせず。


 「またなんか盛り上がってたからつい気になって。」


 それは話のことなのか物理のことなのかまた気になるところだが、ミツキもサナも手を離すつもりはない様子だ。


 「えーとね、昨日の晩、ミツキちゃんが見本を見せて欲しいって話になって、朝起きたら寝ているお父さんのここが元気だったので、とりあえず試してみない?って」


 「それでズボンを脱がして練習してた。と。」


 「うん。」

 「はいッス。」


 夜遅くまでコソコソと二人で何か話していると思ったら、そっち方面の話をしてたのか。

 なんだかんだで思考が似た者姉妹なので、ミツキも一方的に気持ちよくされることに抵抗があって、自分からも何かする方法がないかとかサナに相談したのだろう。


 「…しょうがないな。それじゃ朝ごはんの前に少しだけ『レベル上げ』しようか。」

 「うん!ありがとう、お父さん。」

 「レベル上げッスか?」



▽▽▽▽▽



>サナは淫魔の契りにより主を倒した

>460ポイントの経験値を得た



>ミツキは淫魔の契りにより主を倒した

>1,790ポイントの経験値を得た

>ランク差ボーナスとして1,000ポイントの経験値を得た

>レベル16になった



>サナは淫魔の契りにより主を倒した

>460ポイントの経験値を得た

>レベル21になった



>ミツキは淫魔の契りにより主を倒した

>1,100ポイントの経験値を得た

>ランク差ボーナスとして1,000ポイントの経験値を得た

>レベル17になった



▽▽▽▽▽


 初めての共同作業に翻弄されたり翻弄したりしているうちに二人ともレベルが上がった。

 そのお陰で二人とも元気いっぱいだ。

 心なしかツヤツヤしてるようにも見える。


 「ホントに凄い勢いでレベル上がるッスね。」

 「でしょ?」

 なぜかサナがドヤ顔だ。

 そんな事を話しながら二人は特性【ビジュアライズ】で可視化させたミツキとサナのステータスを見ている。


 実は私の方にも昨日の晩のうちに


>複数人経験により種族特性【淫スキル】が開放されました


というシステムメッセージが出ていた。


 これによりプレイエリア外でも制限はあるものの男の身体のままで淫スキルも使うことができるようになったらしい。


 地味に鑑定系のスキルである淫スキル【性病検査】と【淫具鑑定】が男の身体のままで使えるようになったのは便利そうだ。

 あと視覚強化系の淫スキル【窃視症】とか。


 それでもステータスの差や、何より種族特性【ドレイン】を考えると淫魔の身体の方が比べ物にならないくらい強いので、迷宮での戦闘は引き続き淫魔の身体で続けるつもりだ。


 「それにしてもなんで朝っぱらから…」

 「いや、最初は、寝ているパパに二人で添い寝して起こしたらビックリするかな?くらいの話だったんスよ?

 で、足元から潜り込んでいったら、サナちーが『お父さんのいい匂いがする。』って…」

 「あー、ミツキちゃんそれいっちゃヤダー。」

 「で、なんかスイッチ入っちゃったみたいッス。」


 「で、ミツキもそれに乗っかった。と。」

 「はいッス。覚えるなら早い方がいいかな?って。」

 お前、昨日『今日そんなにいっぱい覚えたら頭駄目になっちゃうッス。』とか言ってたのはどうした。

 もう次の日だからいいのか?


 「サナは匂いフェチなところがあるからなぁ。大丈夫、怒ってはいないよ、サナ。」

 今までも汗かいていると大体サナに襲われてるような気がする。

 今日も昨日飲んだせいか寝汗かいてるし、そのパターンだろう。


 「いや、それはしゃーないッス。発情期ある亜人族は多かれ少なかれ匂いフェチッスから。

 相性の良い相手の匂いはいい匂いに感じるっていうらしいッスよ?」

 ミツキがそうフォローを入れるとサナがウンウンと頷いている。

 たぶん発情臭が関係しているんだろうな。


 「ミツキはどう?パパ、臭くなかった?」

 「え?!アタシッスか?えーと、その、サナちーみたいまではいかないけど、嫌いじゃないッス。」

 ミツキは目をそらし、うさ耳を赤くしている。

 どうやら恥ずかしいらしい。


 「もー、パパだって結局後半はノリノリだったじゃないッスか!」

 「お父さんに喜んで貰って嬉しいです!」

 それを言われると返事に困る。


 ミツキッス!

 『レベル上げ』ってこういう意味だったんスね。

 そういえば、サナちーが『レベル上げ』の最中に「なんとかなんとか」ってスキル使ってたッス。

 なんかご奉仕が上手くなるそうッス。


 次回、第一一七話 「パン」

 内緒ッスけど、実は昨日の晩くらいからパパの匂い好きになってきてるッスよ?

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