九十二ページ目
体は子犬中身は等と考えていると…………えっ!えっ!?落ちてる何でこんなとこに出るかな!!!空間の裂け目が現れたのは空の一部だった。物世界ライフ終了いやいやくるりと回転して回転してあれ?回転できない!?すぐに答えは出る。そうだよね体は子犬なんだし考えている暇はない加速するどんどん加速する地面に激突たった数分間だけだった。生まれ出でる者を祝福…………真っ暗足は動くまた神世界か、しかし生きているが狭いなんだここ外からは人間の女の子の声がする。後ろ足を引き抜かれ世界が現れる。ここが″物世界″知らないわけじゃなかった………父上はこちらに来たことがあり話もよく聞いていた………でも″暖かい″ナンだろう神世界が冷たく感じた。そんな感情が覗き込む女の子の視線に気付かなかった。アタシのランドセルがと壊れてないか調べている女の子。急にこちらへ振り返り「何処の犬?空から振ってきたのかな?」私はと喋ろうとするも「……………グワンアウワン(人の言葉は話しては混乱を招く、神力も使えないことはない、単純に犬になったわけじゃない………今はただの犬でいい」尻尾を降りながら話す「なっつこい犬だな尻尾振ってるから敵意はないのかな」すり寄る犬の頭に手を置く………あれよあれよと飼われる方向に女の子には両親がいるが仕事の関係上帰宅は遅い。この女の子はほぼ一人で過ごしていた。最初は渋っていた両親女の子は体が弱く学校も休みがちだ。然し必死に説得を続ける女の子に根負けした両親が飼うことを許した……女の子の前から去ってもよかったが、必死に探す姿が想像できた………道に倒れられても困る「………」小さな家が宛がわれた(つまりこの中で過ごせと)弱ったものだ。が居心地はよかった………そんな戯れは私の心をいつの間にか満たしていたそんな戯れを静かに眺めるカラスが一匹すぐに飛び去る「………」カラスが一羽大きなゴミ置き場へ辺りに人がいないのを確認したあとに「確認したよ……感覚は神だと思う」カップラーメンのからを突きながら残った油を舐めている太い猫「……神力は使えそうか?」次の油をなめようとするも猪が横取りする「この姿で真面に神力が使える者がいるのか?」白いカエルも加わり「うえーそんなものよく食べますね」油を人舐めしたあと水たまりで舌を洗うその背後から「あら!美味しそうなカエルね」と七色に耀くヘビが現れる「お食事は済んだので」とカラスが尋ねると「ええ、でも小腹空くのよね、この時間」猪の後ろに隠れるカエル「そそれで仲間に加えるのか?」全員の視線が太い猫へ集まる「ふーそうだな私が一度会ってみようかの」…………戯れる戯れる………こちらの生活はとっても楽しい……別に神世界が楽しくないわけじゃないよだれかけにおしゃぶり(孤転ちゃんがみたら激怒するだろう。とても見せられない)「よちよちいい子ですね」バスケットに入り揺られている女の子のままごとに強制参加していた。咳き込む女の子数日入院することは珍しくない………そんな日はままごとの相手をしなくていいので楽なのだが、それからも体調は一喜一憂の状態だった……………今日は家には家族はいない両親はお仕事だ。女の子は二、三日検査入院している餌はドックフードが山盛りだ。水の心配も無い…………「外は雨か、結構酷いな」周囲に人の気配はしない山の上に建つ一軒家は女の子の体調にいいからと住み替えたものだ。人の気配はしないが「野良猫が餌の匂いに誘われたか……それとも神の気配でも感じたか?」雨に濡れる一匹の猫、白く少し薄汚れている。体は狗牙の3倍くらいある「これは迂闊ですね。もし人に聞かれたら殺処分ですよ……この感じはやはり神ですか、八百屋ではないですね」さぐるように話す猫に「獣神だよ、いや正確にはだっだかな、こっちが名乗ったのならそちらもここに来た理由を話せよ」興味は無かった。物世界にも神はいる神世界のように自由には動けないけど「まぁ、そうですね町内会みたいなモノです。あるものは死んでも神世界へは行けずある場所に縛られたその後力をつけ“土地神“クラスの力を得る。運良くね、あるものは土地神だったが祀られることも無くなり神力が落ちフラフラと風船のようにさまよいここへ行き着いた。皆“何かに危害を加えたり、取り憑いたりなんてことはするつもりはない“ただ空気のように過ごしたいだけです」一通り話を聞き「なるほど、心配しなくても俺はオマエラを裁きに来た“支神“でもない、今の“厳師“も確か鳥神だから物世界までは来ないよ」その言葉に安堵する白い猫「安心しました。そういえば名乗ってませんでしたか、私は根明の担聞といいます。少し前までは土地神をしていましたが、このご時世信仰も廃れこの有様です」何かあればご一報をお役にたちますよと立ち去る。土地神かまぁここら辺一帯の神力は減少傾向かな、特に土地神や八百万は人があっての神力だからな……然し白い猫とはすぐに再会を果たした。「少なくない神の力だから念入りにと思ったがやれやれその必要は無かったな」佇む白いワンピースを着た女?違う髪の長い爺さん口調の男「他の“神“はどこにいる?いるんだろう?神堕ち?の仲間がさ」猪は辛うじて意識を保っている「お前は、ホントに人なのか?神約も加護も受けていない。ただの」猪の頭を掴まれ片腕で軽く持ち上げられる「えぇただの人ですよ………初めは神の存在も痴感出来ませんでしたけどそうだな最初は都市伝説のサイトから始まり心霊スポット巡り思ったほどではなかったので神破りをしました」この外道がと憤りを露わにする猪に「怒らない怒らない……“神堕ち“神から弾かれけなされても………神の意識は捨てられないクックッもっとですもっとですよ………私に心理をお与えください」白髪の老いた男は年よりも幼く感じる「なるほど“剥魂瞬“枷が一気に外れ曝されている……お前喰らったな」男は真顔で「心理を正したといってほしいです。依り代って美味しく9nineですね。髪の毛だの木の彫像だの、鉄の塊は砕くの大変で、吐血し放題ですよ♪……でも生きてられるという“痛み“が快感です。依り代を食べ終えた感触は二度と忘れられない………すごいと思いませんか精神体を取り込むときのぐちゃぐちゃ感は薬物では味わえない快楽です。まだ足り無いもっと欲しいこの世のすべてをこのちっぽけな心へ留めたいぐちゃ混ぜて混ぜて………愉しくないですか“何になるのか!“」肉が引きちぎれ血が滴り落ちる「ふぅヘェーなるほど………味は普通の生肉だ………血なまぐさい。依り代とは違うみたい?」クチャクチャと噛みくだきながら消化していく。あらかた食べ終えるとなるほど狗神かなんかかっこいーいね、どんな味がするのかなと舌なめずりが止まらない………ピンポーン小さな丘の家の呼び鈴が鳴る。家にはドアを開くとそこには白髪の老人が立っている「お嬢さんおひとりかね、ご両親は?そうかいお仕事かい(庭の方に視線を移す)また出直すことにするよ」そういい残しふらっと去っていく老人「変なのあれ阿吽?阿吽どこ?」…………「いいのかね?お嬢さんおひとりでお留守番させて?」老人の後ろには白い子犬がいる「お前……神食いだな、この前会いに来た白猫の気配がする」淡々と話す狗牙に対して「白猫?あぁアレねアレ………とても上手かったとはいえないかなギトギトしてたし純粋な魂じゃないからね、やっぱり欲しいよね食べるなら“神世界にいる神“君みたいにね」子犬の真後ろに移動だが後ろ足で地面の土をかけられる。目の前には子犬はいない「こっちだよ」老人の背後から声がする「おやおや、神というのはこちらの世界では無力に近いと思っていたんですが、神世界にいた神の格の違いなのかな」後ろの家を守るように白い子犬は陣取っている「俺の命はまだくれてはやれない」「時期が来ればくれるみたいな言い方ですよ」首を百八十度回転させ笑みを浮かべる「混ざりすぎて“自分がなんなのか“よくわかんないだろう」牙を剥き出すそれは人なんかじゃなかった「私、あれ?私って何でしたっけ、神でもないし、人というにはバケモノじみてますからね、忘れました。でもそんなことどうでもいいですよ。人も神もその他もろもろ“ただの餌だ。生きてるならくらいつづけてやる神様なんだろう?止めないのか?止めれないのか?なら俺の行動は神の認めた特例だよなぁ………クックッハッハッあぁならもっともっとぐちゃぐちゃに混ざり合わないとな!!!」神託かお告げを自分のいいように解釈する必要なのだと、人というのはどうしてこうも………神約とは違うからゲンシの縄張りではない。この子犬の体でどこまでやれるか、勝負にならないかもでもこれはほっとけない、これを野放しにすれば物世界だけをさまようだけでは満足せずいずれ大きなうねりに繋がる「考え事、余裕ならペロリと食べちゃうぞ」躱したつもりが「弱々しい体ですね、魂は一級品でも体はゴミ同然ではねぇ」ニタニタが止まらない。脇腹からは血が滲み出ている。意識が飛びそうだ。震える足で何とか体を支えている「体はゴミ以外、今にも燃え尽きそうなのに………その目の奥にはこんこんと湧き出る泉ですかというほど…………神の矜持というやつですか?“人などに負けるはずがない、私は神なのだから根本的に違う“等と考えている?」顔に手を当て笑い上げる老人「実に神々しい考えだ………私も思ってましたよ“ついこの前までは“人というのは神様が考えるよりもずーっと傲慢でセコくて臆病な生き物何ですよ。だから“一歩ほんの一歩“でも超えてしまうとそれが色濃く出てしまう。気味の悪いくらいに」老人は胸に手を当てながら「ここでは強く正しく誠実になーんて心を感じ口に出す。一方で浅ましいとも思えることをほんとにほんとに簡単にやってしまうんです。だから私も“神の真似事をしてみますかね」手のひらをあげたかと思うとその手を一気に地面にたたき伏せるするとさっきまでいた家の数センチ前に大きな手跡が地面にねじりこんでいる「危ない危ないイヤー天災とは恐い物だ。神の怒りなのかなでも良かったですね“家の大事なモノ“がなくならなくてこれも神様のお導きでしょう」反吐が出るセリフを滑らかに口ずさむ「怖いですね。ムムムこれは神のお告げですね“日が三度この地を照らすとき丘の上に立つ………えぇーっと何がいいかな?家じゃつまんないしな………そうだコホン………神に選ばれし者パーで踏み潰為れるでしょう………最後はもっとかっこよくできませんでした」悪い悪いと悪びれる様子は微塵もない「そーんな怖い顔しないでくださいよだってつまんないじゃないですか、だって」一瞬で狗牙の背後から手が貫かれる「ほら、こんなにゆるゆる、今だって貫いたついでに真横にある神魂というディナーをお預けにしてるんだから」素手を引き抜く老人「メインディッシュというのはメインに食べるから美味しんですよ」倒れ込む白い子犬の頭を掴みながら耳元で「では三日後楽しみにしてまーす。逃げてもいいよ。大丈夫貴方様はお偉いお偉いおいぬ様、たかが人程度に心を病むことはナッシングなんだから………あらら揺らがないんだ~♪これは思ったより楽しみかも」そういって風のように去ってしまう。老人の気配が消えたのを確認すると急に息が苦しくなる。そうだせっかく時閒から拾った命だ。こんな所で………こんな所くそっじゃぁどうすりゃいいんだよ俺は俺はさただ子犬…ただの子犬として育っていくことでそれじゃあ駄目なのかよ。ただ静かに暮らすそんなことも望めないのかよ…………なんて見捨てることが出来てないからここに居るのか………「まずは戦力か化け物でもあいつを何とか出来る何かを集めるそれしかない………三日間か」そういって一度家に戻る。集めるのは肝心だが「もう何処行ってたの、うわなにコレ」家のまえにできた大きな手形に驚きを隠せない女の子「すごいすごいあたしがぽっかり入っちゃーうー」ゲラゲラ笑う女の子そんな笑顔に安心したんだ………その夜女の子が寝静まった後行動を開始する狗牙まずは古びた神社土地神という奴だ「ワシは知らん知らん」お社から一歩も外に出て来られない「あれは化け物なんかじゃない得体の知れないそれ以上の何かだ!協力など出来んそんなことならワシは土地神を辞めてでも逃げる」ハッキリと断言される。くそっとその場を後にしようとすると頭を下げる小さな巫女がいた。「悪く思わないで下さい。うちの神様は臆病でででもやるときはやるこなんです」鼻息荒いご説明「あんた、ここの巫女さんかないや地縛霊かな」巫女さんの雰囲気が変わる「いけませんか、未練タラタラこの神社の行く末が気になる。来る者来る者追い返していたらこんなオンボロ神社今や軽い心霊スポットですよ。でもあたしにとっては全てだったから貴方は外見は子犬でも中身は別のモノだ、あたしのような悪霊じゃないもっと別のナニカ」そんな憎しみの念を浴びながら「その心霊スポットも翳むくらい何にもなくなるぞ、だから俺はあんたが恐くない。だってお前より恐い物を知ってるから、そいつに比べたらなんてことはない」巫女さんの体は黒い霧状になり黒髪を靡かせ髑髏をカラカラと鳴らしてくる「見なさいな、これでも恐くない?恐ろしくない?触れれば呪いを心を固くくすませる!そんな………」迫り来る髑髏も狗牙だった彼にとっては日常的なモノなのかもしれない「俺には守らなきゃならないモノがある。優雅なノンビリライフが待ってるとどこぞの龍神に騙されてコノザマだよ。でも守りたい呪いなら後で飲み干してやる。力になれることがあるなら力になる。だから今は邪魔しないでくれ」髑髏の力が抜けていく「ちっこい癖にいいわ、あんたがアタシ以上のバケモン相手にすることはわかった。その代わりさっきの約束まもんなさいよね」約束って?と聞くと「道中アタシの愚痴に付き合いなさい。反論とかいいから黙ってアタシの話聞けってこと」髑髏がデレル変な感じだ「ここら辺でそうだな、あんたが恐い奴っている?」髑髏がうんうん唸っている。生前でもないが記憶ってあるのかな「あーあそういえばいるかな」髑髏巫女の後をついていくと教会が扉が開く中は物静かな感じだ。「あらあら、どこぞの悪たれ霊魂かと思ったらあんたかい?」現れたのは銀色に輝く髪と目玉、目つきがかなり悪いおばあちゃんだった。年はとられていたが目つきの悪さを差し引いても美人画のような顔立ちに「見とれてんじゃないわよ。なんでシスター修道女ってステータス?巫女よ?下半身が熱くなるでしょう?」尻尾を引っ張らりながら訴えられても「マッタライラでは冷めてしまいます」狗牙の前にしゃがみ込むシルバーシスター耳や爪牙をチェックする「こっちは悪霊じゃない生きとるの、然し喋るとは精霊の類か?」「悪霊じゃないわよ、何と自称神様らしいププ………言ったあたしがウケる」悪霊巫女は信じていなかったようだ「私の名前は“狗………いやもう違う“阿吽“そう呼ばれている」阿吽?たいそうな名前だと笑うシルバーシスターに「あんたは?化け物と戦えるだけのバケモノなのか?」教壇のしたに隠していたお酒セットを取り出し「くぁー!お酒は美味い!ビールでもいいけど、こう濃度が高いモノは格別ね、そうそう年下?子犬に名乗らせたんだからアタシもエヘエヘエヘヘヘ(出来上がりつつある)西洋魔女教会………会長補佐…………上り詰めるのに雑用、魂狩を使った不正な実験用魂の獲得やなことばっか………バケモノねぇそんなモノは見方なのアタシはお酒があれば幸せよ」酔い潰れる表情の奥には苦々しい思いが陽炎のようにユラユラと揺れている。そんな想いを見透かして「魔女教会………人の対抗策なら貴方達人にとっても“あれは“害でしかない。それにここにいることで酒を飲むことで紛れるしかないならそれも一興だ。苦しみなんか理解できないのが常だから」邪魔をしたと頭を下げ教会を後にする。後ろから「あきらめちゃうの?ダメダメ!あのシスター酒乱で酒瓶片手に暴力沙汰だけど、力はマジモンあたしだって天に召されそうになったんだから!」仲間にするべきだと主張する。然し「無理強いは出来ない。人であれ神であれ何者であれ選ぶ権利はあるのさ………まぁ無理強いさせることも力では出来る。でもそれではダメなんだよ」後方からビール瓶が頭を直撃「まだ……何か?!」血だらけの頭で睨みつける「いやーごめん避けられるかなって、ホントに神様擬きなのか。そこの悪霊巫女だけじゃ不安だし、脅威って観点ならこっちの縄張りも荒らしかねないからな。とりま出来るとこまで付き合ってやる」仲間になったシスター酒乱にことの経緯を話す「神を食べる?シスターなので神を信じないわけじゃないけど人の可能性としか言えないわね、そいつの体には今容量を超えた感情が流れ込んでいる。よく器が壊れないわね。いえ壊れかけてる。ほぼ寸前ね、スカスカの骨と同じ、まわりの圧力でいつ壊れてもおかしくない状態………人類への脅威になり得るモノ魔女協会がほっとくなんて、他の勢力も見て見ぬふりかあまり良い兆候ではないわね。分かったわでもこれは私たちだけでは駄目どうしようかといって魔女協会へは報告出来ない支援も期待!そうだよ、うんこれだね、少し遠出するけど子犬君は大丈夫?」着いていく阿吽と悪霊巫女「普通の民家?」ピンポーンと呼び鈴をならす中から姉弟が姿を見せる「お母さんいるかな?」というシスター酒乱に「またお酒ですか?パパより酷い!」鼻をつまむ姉傍らの弟は「白い犬?おばちゃんの犬?」ぬいぐるみのようにぐちゃぐちゃにされる。そんな弟から引き剝がされる阿吽「今度は何ですか?変な札持って来ないで下さいね。部屋の四隅に壁紙みたいになってますよ!」ごめんごめん「だったらお母さんに預けていたこれくらいの棺桶知らないかな?」両手を広げ捜し物をジェスチャーで伝える「棺桶って大きなアレかな?」弟が口を滑らせる拳骨がとんだあとしょうが無いと裏庭の物置に向かう「これですか?」物置の戸を空ける姉「まさか無傷なの、ラッキー」そこにはゴルフクラブや三輪車など普通の物置に眠っている思い出のそばに似付かわしくない西洋的な十字架のついた棺桶があった。長年放置されていたはずなのにまわりのものと違いホコリはかぶっていない…………生き物みたいだ。シスター酒乱は胸から下げた十字架を取り出す。十字架と響き合うように棺桶が開く中には銀髪の少女静に金色の目を開く「バイナル“ツヴァイ“認識できる?」パソコンを立ち上げるようにゆっくりと目を開き手足を動かし始める『起動を確認、状況確認、駆動装置に破損アリ、修復の範囲内、視認範囲に生命体、一つに魔力反応、魔女協会会員と照合しました。マスター登録開始、おはようございます。お嬢様ご用件を承ります」無機質な笑顔は恐れすら感じる。「ちょっと厄介な敵とやり合うんだ。八十二箒天式の準備を頼む」干ばつ入れずに少女は「恐れながら、八十二は魔女協会の承認照合が必要です。それに受理は難しくこの国は焼け野原になる確率が百%ですよそのくらいの案件何ですか?」まばたきすらしない少女に「承認かそうよね、アレの存在は協会の格好の研究対象だもんね、なら派手に天式は使えないか。援護は無理か、武装は魔法刃は携帯してないの?」首を横へ振る「魔法刃は魔女協会でもトップクラスのヴオルテのみが構築使用を許されているモノです。携帯許可も使用申請も所持していません。私の魔術レベルでは作製及び複製は困難かと思われます」作れない訳じゃ無いって事と尋ねるシスター酒乱に首を傾げ目を細める「理解できません。先程の敵の情報から私の作る魔法刃擬きが通じるとは思えません」ハッタリでもいいの相手に警戒心を与えるレベルなら戦略幅を広げられると説明しながら「あなた名前はある?」シスター酒乱が少女に尋ねると「名前?識別番号の事ですか?なら」「いえそうではなくて個体名は確か“サァーギナィ“だったわよね」「えぇ製造元の趣味だとか」軽く答える機械に「じゃあサァーギと呼ぶわ、よろしくサァーギ」お好きにどうぞと機械的に返す「で、早速サァーギ魔力源のスキャン勿論」「アンチマジックは展開済みです」「さすがに早いはね」辺りを見渡すシスター酒乱「自称神様に巫女の地縛霊、千鳥足の聖職者、魔女協会の奥の手………なかなかのイカレタメンバーだけど、戦力的にはあと一つってとこか」『それなら検索検索……ここより東にある全寮制の学校に異能の反応を検知向かいますか?』全寮制?学生?人間なのか「戦力になるのか?学校というのは人間が通うところなのだろう?」『異能の反応は人間からではありません………人間が所有している武器からです』「武器ねぇ、まあ行ってみればわかるでしょう。今から行ってその学生はいるの、それとも武器だけあればいいって事?」『いいえ、その武器は使い手を選ぶようです。今までも複数の人の手を渡っています。神の力が宿っているようです』吹き出すシスター酒乱「え今神った?いやいや神ってそりゃあアタシも聖職者の端くれだけど祈る対象としてはね………」悪霊や魔女は認めても神の関わりは少ないって事か「その武器が何を起源にしていてもいい、力を持っているなら借りるべきだ………向かおう」一行は全寮制の学校へ夜の学校は不気味だ。昼間はあれだけの生徒がいたはずなのに夜の伽藍とした風景は寂しさを醸し出す「サァーギ、スキャンを開始して」学校の中央でサァーギがスキャンを始める『スキャニング開始、中には人気を数個確認、この時間帯に人がいるのは不自然と報告します』とりあえず中へ入るわよと一同が学園内に入ると懐中電灯で照らされる「誰?先生じゃないですよね?」勝ち気なポニーテールの女の子後ろには「ナムアミナムアミ、食べても美味しくありませんから」ポニーテールの女の子の袖を強くつかみ震える眼鏡ッ子「何々その修道服きゃーわいいねー」と興味を示す褐色JKそこへもう一つ懐中電灯が奥から近づいてくる「皆さんどうしました、見つかったのですか?」金髪のおとなしい少女が現れる「うんにゃ、そっちはまだだよーん、かわりにシスターさんと幽霊少女と変な感じのわんわんが一匹いる」なるほどこの子霊力持ちしかも悪霊少女を視認まで出来てる「凄いわね、悪玉少女までバッチリ見えてるとは、アタシは隣町のシスターよ、この悪玉は大丈夫ここの土地とは縁もゆかりもないから思いもないアタシを依り代にしてるし害はないわ、こっちの犬も由緒正しい神様の…………使い的な犬なの。こちらの紹介はこんな感じこちらの目的を話すのは仲良くなってからかな、では貴方達はここの生徒さんで間違いないのかな?」自己紹介を促され「はい、私は咲誇学婦女二年″王丸 歎″っていいます。好きな言葉は!」後ろから羽交い締めされる「本名名乗るのはどうかな………そっちもシスターってだけしか分かってないからこっちもそうだな私はビューティーフォー早苗にしておくわ。私の美「私はデビル金沢です!」ちょっとアタシを表す最も大事なとこで邪魔して「じゃあ、私もユーフラテス美濃です」あんた達!!」ギャーギャーと深夜の校舎に声が響き渡る「あっははみんな元気ね、うんうんおねーさん元気大事だって年取ってから気付くのよね。さてここに凄い剣を持ったとんでもない女の子がいるって噂聞いたんだけどな、知ってるかな?」皆さんの顔からはピンときていない事が分かる「それよりこのワンワン可愛いね、飼い犬でチュか、吠えないしかまないこのモフモフよ」普段飼い主の女の子にいいようにやられているのでもう慣れた「それよりその女の子のことですが」後ろからデビル金沢さんが「何故こんな夜中に、泥棒なのでは、その女の子を探してどうする気ですか?不法侵入で」「肉球タッーチ」デビル金沢の顔がほころぶ「ほりゃほりゃ、プニプニ肉球だーよ」座り込むデビル金沢「しょうが無いですねエヘエヘエヘへへハハハやだちょーう気持ちいい…………まぁあなた方も理由はあるわけですから、私たちも忍びこんだるのは変わらないし」まぁいいでしょうと分かってくれた「それで君達はこれからどうするんだい。我々としては情報がない変わりに学校内を探索したいんだが」ユーフラテス美濃が「一緒に探そうよ、深夜の校舎不気味だし御祓いやら悪魔払いができそうなシスターさんが一緒だと怖さ半減しそうだからねっねっ!!」震える目で懇願する。わかったと納得した一同は学校の奥へ歩んでいく。歩くたびに軋む廊下「ウチの学校に剣道部はあるけど、そこまで強いとは思えないけどなぁ」懐中電灯で足元を照らしながら進む一行「皆さんは同じクラスのお友達ですか?」シスターが問いかけると「はっ、このアタシが友達ですってライバル関係みたいなものよ、まぁ下僕みたいな」ビューティフル早苗がリッチ感を醸し出すと「さすが早苗さんこんな状況でも冗談がお好きでらっしゃる」とチクリと一言加えるデビル金沢、あんたねぇ………ッと睨むが目をそらすデビル金沢廊下を進む一同が凍りつく目の前に狐の面を被った少女?がいる手には長い刀制服は彼女達と同じ物だ「でた!″杵の蟒蛇″間違いないよ噂は本当だった。どうしよう帰ろうよ!!」ユーフラテス美濃さんが王丸の後ろに隠れ震えている。阿吽が前に出る「人間相手かこの姿でどこまでやられるかな」相手の刀の閃筋を見切る。犬がしゃべったと女子生徒は大はしゃぎだ「私も前線に出ます」と阿吽を抱えるサァーギ「こら、離せ戦えないだろ!」慌てジタバタする阿吽に「ヨシヨシヨシ、怖くないでチュよ………これが癒し」変なデータ入力したの誰だよ「分かった一緒に戦おう、取りあえず降ろしてくれ、身動き取れない」降ろそうとするサァーギに刀が接近する「了解しましたでは」ほっぺをこすりつけ「ごひっしょしまふ」ピッタリ阿吽に張り付く。ダンスでも躍るようにきれいに躱していく。狐の面は慌てもせず刀を振りかざす一撃はいりそうになるも阿吽の前に腕を刀はサァーギの腕に刺さる「おい何の真似だよ」首を傾げるサァーギ「防御機構が働きました、効率的です」刀を持った狐面にヒビが入る「退きませんか?打撃を数発撃ちこみますか」体を滑らせるように躱しながら一気に打撃を押し込む。片膝をつく狐面体のあちこちから出血している「まだ立ちますか?!」息も荒い体はボロボロさてさてどうなるやらと「降ろしてくれ」「急な提案は却下」サァーギの言葉を聞かず彼女の胸元を離れる「私なら「震えていたから最初は足だったけど次第に体全体へ」………」サァーギが阿吽の言葉にだまりこんでしまう刀をならし立ち上がる狐面、面の奥から見える目に生気はないっと感じてみると垂直に倒れる狐面…………横に寝かせ狐面を外す「生徒会長?祠篠ノ井生徒会長じゃないですか?」「ほんとだ間違いねぇやでもどうして?狐面の探索を指揮していたのは祠篠ノ井先輩だぜ?」知らない情報を示した女生徒達に「狐面って都市伝説じゃ無かったの?」「えぇ、ここ数週間はホントに生徒達がおそわれる事件が起きてたんです。その時に狐面の目撃情報も多くてそれで生徒会が捜査を始めたんですよ」意識が戻る生徒会長頭を抑えながら「あれ?ここは学校?!暗い夜中?資料の整理しててそうだ狐面を見つけたの?それからあれ?記憶が思い出せない?何で?まさか狐面を着けてたの?」一同が頷く「やっちゃったあれだけ誘惑に負けるなって生徒の皆さんに言って回っていたのに情けないです」その場にうずくまりしょげる生徒会長「どう見ますか、この狐面からは神力は感じない。あんたらで言う魔力を込めた何かなのでは」阿吽がシルバーシスターに狐面を渡す「どうかしら、アタシはこの狐面から魔力は感じないサァーギ解析は?」サァーギのスキャンが終わる『この狐面は私達の探している武器ではありません。魔力の感知はなし、然し先ほどスキャンを広げこの建物全体を行いました。武器を持った人が我々以外にもまだいます』探すしかないか。走り出す阿吽「この建物を一週したらすぐに戻る。皆一カ所にいろ匂いを辿れなくなる」暗闇の廊下を駆け出していく…………「小さな犬………喋る犬か………」渡り廊下を挟み反対の校舎の窓から覗く少女、制服を着て手には一風変わったバイオリンを持っている。バイオリンから「あれは狗神のせがれかな、小さくなっちゃってまぁ」




