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神約聖書  作者: 裸形炉
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五十三ページ目

手のひらに乗る其れは腰が痛いのか背を反らす彼女は不思議そうに手のひらの上の其れを持ち上げるジタハダする其れをより目になりつつ見続ける「おい、ったく助けた恩ある者に対する仕打ちとしては関心しないがな、最も助けてくれとは!おいっ待て!話を」これは何か何故喋るのか疑問は尽きないんだろうが、その時のあたしにはそんな思考回路より何日も食べていないことによる食欲が勝るつまみ上げた其れを口の中へ上の歯と下の歯に捕まる其れは「待て待て食べるな″食べ物ならやるから!″」……とっておきの乾し肉を噛み千切ろうと四苦八苦するあたしどこからか出した乾し肉をあたしは食べている「硬いのによく食うな」感心するのは乾し肉を差し出した「自己紹介がまだだったな、ワシは神だ作ることを司る(あたしは噛んでいる乾し肉を指差す)いや其れは人が作った物だ」モグモグと固い乾し肉を口の中で噛んでいるそんな出会いそんなあたしをほっとけなかった作神にあたしはついていったそしてこちらの世界をふらふらしていた作神はここに拠点を置いたこの地に……杖を片手に立ち上がるホコリだらけの部屋は長い年月彼女の孤独がにじみ出る「でも作神はある日いなくなった……其れから数十年ここで待ってるのよ」振り返るその顔はおだやかだ、作神は聞いたことがあった色々な場所に拠点を置き神世界と物世界の技術の発展に秘かに貢献していたと父上に聞いていたし神世界を廻った時も噂は絶えなかった。ただとても気分屋だと聞いている彼女にとって作神は大事な存在というのは伝わってくるだが作神にとってはイコールでは無かったのかは今となっては何とも言えないが、一度も帰らない、いや帰ってくるかもしれないだが其れが何時なのか、果たしてその頃彼女はいるのか彼女の曲がった背中と弱った体を見て、音が響く壁が破壊した音だろう。直ぐさま動いたのは横のぬいぐるみ仮面の方だコレは人ではない先ほどの話の作神が造ったモノだと推測した。彼は多分セキュリティの意味合いも兼ねているのだと推測する案の定ウチの子発見、無事ウチの子も発見出来たし久しぶりのお兄さんも一緒か、帰ろうとする私の袖を碧雀が掴む「何とか出来ない?」顔を俯いたまま喋るその声からは彼女も気付いているのか「アレは私の造ったモノとは違うよ、いずれ止まってしまうのは避けられないよ、その者の運命は」袖を強く握り「いいじゃんちょっとぐらい出来る力があるのに使わない?何様だよ!力があるならあたしは必ず使ってやる」やれやれとぬいぐるみ仮面の元へ「稼働しているのはコイツだけですか?」他のモノはと聞くと彼女は黙る「神力がかなり枯渇しつつある、私の神力を注いでも本来の主の神力ではないから、フルでも稼働は何千分の一程度か」背中に貼ってある古く歪な札のようなもの「かなり粗い作りだな、多分″試作品の実験″て所か」振り向き直し「碧雀、しばらく荷物持ってもらいますよ。いいですね!あと荷物は渡しますが買い食い、つまみ食い等はしばらく禁止、財布以上に荷物から大きなお金使われても適いませんから、約束できますか?」私が投げ掛ける言葉にえっーとと迷うのかと思ったが「分かったから早く!」思いのほか早い回答に嬉しく笑みがこぼれる「では、コレ(ぬいぐるみ仮面の背中に貼られている札をさして)は作神が神世界で創り出した″神札″と呼ばれる神具です。種類も多数有り解析して他の神々も同じような神具を作っていたりします独自の改良を加えて、ですがコレは神札のプロトタイプです今有る神札とは多少作りが違うように思います」その言葉に碧雀は「だったら新しい神札と交換すれば?」私は頸を横に振り其れを否定する「神札はかなり作りが難解です大元は作神が創り上げている。先ほどの改良はあくまで一から造ることではなく作神の造った神札を元に色々なギミックを与えて造ったモノ何です、なので櫻咫お願いします」櫻咫は部屋の四隅に行き「そーじゃな?ここか!」と商売用の包丁を壁に差し込む天井に二本、壁に五本、床に三本「よし、こんなもんかの」それを見て「上出来です、今から全神力を開放します」慌てる碧雀「何遣ってんの!神力は表向きは使えないはず!そんなことしたらせっかく父上が!台無しにする気?」言っている口を抑える櫻咫「心配ない、歪め外との遮断状態にした、練り込む程度の短時間なら気づかれないよ」そういうことと「神札の性能云々は私には変えられないが全神力を注ぎこめば用は″物理で殴ればいいのさ″非効率的とってもエコじゃないが動かすことは出来るのさ」神力を注ぎながら「完了後は……」倒れ込む主を抱える櫻咫「これで完了です、数年からよくて数十年は最低持つはずですよだそうです碧雀お願いしますね」と荷物を渡す分かってると櫻咫が今まで持っていた道具一式を持たされる碧雀「よかったねこれでもう少し……ううん帰ってくるといいね」とその場を後にするさっきの男も頭を下げていた。そのまま城を出る碧雀と櫻咫「これからどうすんの?」と尋ねる碧雀「一応指示は″この場所からの撤退″ですので指示通りここから遠くへ離れましょう」重い荷物を抱えながら「さっきの結界は効いてないの?」アレは一時的な措置で念のためだと語る櫻咫「では私からも質問してもいいかの?」何と返す碧雀「直してほしいという願いは″彼女に対しても″使えたはずだが″何故あの神具″だったのか?」決まってんじゃんと彼女は続ける「捨てられないから苦しいんじゃ無いの、捨てちゃ駄目なモノだったからでしょ」それ以上櫻咫が彼女に聞くことは無かった………「ご飯、ご飯、朝ご飯だょー!」聞こえていると言いたいものの思った以上に神力を注ぎ込んだなあれから何と数十年後徐々に戻りつつある神力、あのぬいぐるみ仮面に神力の底をつくほど与えた……結局あれでどの程度持つか神力は神札(仮)の中に注いだので神力は感じない神約聖書の件もありあれからあの場所には近づいていない、それにしても怠い低血圧と言ったところか朝が特につらい、似鳥である碧雀と櫻咫は身体的成長はしない特に碧雀は自分の胸を触り上下させては溜息だょ一カ所に長く居られないこともあり転々としていたそんなある日、櫻咫におぶられて露店を商売のために回っていると十字の物を頸から下げた一行が襲われた後に遭遇する顔や腕、足が捻れ見る影もない、近くを通りかかる者は襲われなかったがその姿を目撃する其れは破れ藁が飛び出したぬいぐるみのような格好に真っ赤に染まった仮面極め付けが″背中にある札のようなもの″ゾッとする紛れもなくソレは自分の神力を与えた者に酷似からだ、単独行動ならまだよかった彼らは組織だと聞かされたとき絶望はさらに加速した彼らは見境無くは襲っていない仏教の寺、神道の社、さらに異教の密所から邪神を祀るオカルトまでいかがわしいモノは全ていや″神に関わる全て″が対象だ。彼らは不神と名乗る″神のような存在は許さない″対極に位置している本来なら否定されるすがる者を欲する人にとってはだが悲しくも彼らが神を否定するその様にもすがってしまうそんな人も少なくなかった。数日後再び私達はあの場所を訪れることとなった以前とはかなり違う山は要塞のように露わになっている。先ずはあの先生の家に行ってみたがそこには何もなくなっていた更地となったその場所にはぽつんと石碑が立っている「ここに何か用か?」振り向くと先生の娘があの時と変わらない姿で立っていた「怪しい奴だな、まぁいい一つ質問だ″貴様は神を信じるか?″」いや違う同じはずがない彼女たちは人だ「ここにあった建物はどうなった」その前にあたしの質問にという彼女に強く問うと「まぁいいさ、じいちゃんが亡くなり母ちゃんも父ちゃんも居なくなったあたしはひとりぼっちになった。だから用がないなら二度とこの場所に立ち入るな、ここには何もないよ」なるほどと櫻咫に背負われながら見下ろす石碑に、数十年も立てば当然か「そうかありがとう、さっきの質問だったな絶望はしているというかさせられているだがそれでも″其れは否定できない″が応えかな」そうかと彼女が応え背中に背負った大きな刀の一本を手に取る「揺萩!」想いもかけない言葉なのか彼女は驚く「へぇーこいつの名前知ってるってことは端から全力でやらないとな」揺萩から神力が感じる彼女は跳び上がり私と櫻咫を真上から切り伏せようとするが「へぇーあたしとあんま変わんないのにやるじゃんあんた!」私と櫻咫の間に謹慎を終えて買い終えたお団子口いっぱいに串ごと頬張りシラハドリで受け止め離した碧雀がそこにはいた「こへぇつ、がへぇ?」お孫さんだと説明すると確かにあいつより強そうだと納得する振り返るどうするの?と無言でその眼の奥の光は言いたげだが、私には答えは見つかっていないここに来る前一通り彼らの噂というのは調べてもらった、最初の起動は数年前ここから少し離れた村で村人が全員殺されるという事件があったでもその村は隠れ異教徒や邪な神を崇める村でもないごく有り触れた村だった。だがその村に残されたヒトナラザル足跡は熊でもなく、その後点々と始まった″崇める者を殺す″という残忍な行為へと続いていく事になる、そして今やその行動に対しても崇める者を生む、首謀者は場所的にもあのぬいぐるみ仮面だろうあの城の主たる老人はもう数十年経っている事からいないのだろう、作神は?帰ってこなかったという事か目線を前の女の子に似ている他人なわけないかあの容姿はあの先生の一人娘だった彼女それに視線を奥に彼女が握り締めていたあの時の刀が背負われているそして目の前の彼女の武器は間違いなく最後碧雀とあの城にいた先生の弟子だった男だあの後取りに来なかった?そしてこの家に何かしらの理由で一人残った彼女が持っている「邪魔すんなよ!まぁいいやで″お前は神を信じるか?″」受け止めながら「自分のことは好きだけど、他のは知んなーいよ」ナニソレと自分の刀が通じてないのが悔しいようだ、次の瞬間刀を納める「何もう終わり」と買った団子を貪る「儂らの分は?」櫻咫が尋ねる、見ると袋は空になっている「いっけなーい(テへ)一つだけならと食べていたら、今から急いで買って」~「あの~お団子ありますか」果たしてお団子を届けら「買いに行かずとも宜しい」頭の中を覗かれたのか指摘されたあと頸を掴まれる「やっぱ団子は上手いな」食べかけの串から団子を拝借して頬張る二刀流の女の子に「食べかけ採るなんて礼儀がなってないわね」と自分は棚に上げる碧雀私が割って入る「君はどうして戦うのを辞めたんだい?」団子を食べ終え「あのまま戦ってたらこの揺萩は動かなくなっていただろ」確認するようにこちらを見て「生前、父ちゃんが剣を教えて貰った時に戦った相手にそんな奴がいたらしいしかも人じゃないらしい、三人組で容姿や性格があんたらと瓜二つ何で、ここは退こうと思ったわけさ」今の言葉で父親は確定か、あの後取りには来たみたいだ。こっちの神力は活かされ次に繋がる、あの神札に注いだ神力も思っても見ない方向に活かされ繋がってるけど「君はここの娘さんとその刀の前の持ち主の子供でいいのかな彼らの死んだってどうしてか聞いてもいいかな?」色々考えても分からない今は知れることを識っておきたいこんな近くであれから数十年あの二人はまだ若い先生やあの城の主と違う、病気なのか「父ちゃんと母ちゃんは″神要らず″様にやられた神を信じたから!」他人事のように話す「君らも悪いことは言わない神など信じぬ事だ、団子うまかった」そう言うともう一本の刀の鍔をならし砂嵐を巻き起こし去って行く。どうやらあの城にいってみるしかないようだ………「遅かったですね健嘉」脇に数冊本を抱えるボサボサ髪の女性が声をかける「神要らず様は?どこに?振里」椅子に腰掛け本を開きながら「我らは神要らず様のためにここに居るのは″神の要らない世界″を願った者ばかりです、理由は様々ですが、我々の望んでも出来ない事(お腹と頸から下げた小さな頭蓋骨をめでながら続ける)をされているそれだけですよ」そうとその場を後にすると「先程変な輩と接触していたようだけど、大丈夫?」一瞬立ち止まり「問題ない、次邪魔するなら(両方の刀に手を置き)全力で守る″神を信じない世界″を」そのまま後にする……門の前に来た門はぶち破れたままだ、数十年という月日がその壊れた門に緑の苔が生えていることにより手つかずな事が分かる。そうしていると中からうじゃうじゃと侍というか野生の侍が現れるなんかチャンスだの御旗だの思想を語りながら碧雀さんに伸されてしまいました。中には片腕、片目、片足などここに居る経緯がわかりそうな人も見受けられる中は相変わらずか!天井から木の破片が落ちてくるボロさに拍車が罹っている「神を信じる方にはあまりここに来ていただきたくは無いのですが」中央の階段の上の部分に腰掛け本を読みながらこちらに投げ掛ける全身を白い羽織で整えながら此方を促すその姿は彼方此方歪で顔の半分以上が焼けているこのような姿に腐敗した匂いがきつくなる其れは目の前の者が一瞬生き物であることを忘れてしまうほどだ「すいません、なにぶんどうしようもなく、死んであげる気はありませんし、気分を害されるならお引き取り願いませんか?」怯まず「ここにおられた主はどうされたんですか?」少し考え「神要らず様なら今お出かけになられております。きっと神などいない世界を構築されに行かれているはずです」と得意気に話される。これも私のせいか余波、本来ならこのような想いを抱かせること等無かった。狭く暗くそんな世界で目の前の彼女は終わるわずだった、けど彼女にカナウコトノナイ想いの中に眠るほんの少しの其れを呼び起こさせたのは紛れもなく……「其れは悪いことなのか?」おぶされた者からそんな言葉を聞いて「悪くない!」小さくてもハッキリと私は答える。私が行った行為は分からない、今も答えは出ないでも目の前の彼女が立ち上がった事は″間違いなんかじゃない″強く握る肩に握られた彼は「なら受け止めるだけじゃな」と私をおぶり直す。其れを見た碧雀は大きな声で「要るんだろ!その刀とは一回手合わせしたかったんだ。団子の駄賃に本気でやろうぜ!」天井からさっきの女の子が現れる「高い団子代だよね、先に一度忠告はしておいたよね(顔と体制をゆっくりと上げていく)″神を信じない世界″を守るだからあんたらは敵なんだよ」錆びた刀を振り抜く頭上にそのまま刀自体の重さを利用して自分を宙に浮かすその反動で刀の上に重力を使って落とす華奢な体を活かした方法あの先生の娘さんが似たような対裁きをしていた「何も、時間が経って得たモノがあるのは」そのまま腕力だけで押し返す「あんたら人だけじゃないっての」腕をぐるぐる回すフンと筋肉のない力コブを見せようとしている。今のは勿論腕力じゃない神力を体に上乗せして弾いたんだけど「あの刀厄介じゃ、前見たときは神力が入っていなかったとはいえ今は使い切った?のか」そんな櫻咫の推理をおぶされながら聞いて「ええ、刀自体に神力は送れていないなので碧雀は体全体に神力を注ぎ弾き飛ばしたんでしょうがアレがあの刀の力とは思えません」自分で造っておいて不甲斐ないのうという櫻咫に申し訳ないと謝る、弾かれた健嘉に「本気で護る気あるんですか?口だけですか?まぁどの道″神要らず様″の前では其れまでにせいぜい神要らず様の手は煩わせないでくださいね」何様だよといわんばかりの口調で本を読み続ける「心配せずともやるさねー」と両方の刀をテコに立ち上がる片手に握る刀こと揺萩を離し「こっちは能力が識られているしこっちでやるか」碧雀はこっちを振り返り聞いてないと目が問いかける、確認しとくんだった、まさかあの刀とやり合うとは想定してなかった神力注ぐんじゃ無かったと今さら後悔しても後の祭り櫻咫に突っ伏したまま親指を掲げる「納得するまでエンドレスお団子!」そう言って碧雀は己の敵に視界を合わせる刀が空を切る体重と同等扱うには役不足切りかかるというより刀の重さで斬撃を繰り出す当たらないというか読みやすい体重を上手く乗せてテコの原理の応用でも其れはモーションが普通の攻撃より多くかかり次にどの攻撃が来るのかは予想しやすくこちらの攻撃も碧雀が隙をついて攻撃するも躱される正確には体のこなしが少しぶれる。もう一度行うが両方に決定打はなくだが片膝をついたのは碧雀のほうだった彼女の体にシミが出来ている「錆びの味はどうかしら?」手に持っている刀剣は少し細くなっている「原理は分からないけどコレ喰らうとさ(そのシミみたいなのが出来るんだよね)それで自分で倒れちゃうんだーくっくっくっへー聞くんだーちょっと半信半疑だったんだけど、あーあたしは何でだろ効かないんだよねうーん使ってるから?かな」ニコニコと微笑む「範囲指定と考えるべきかな、斬撃を躱すレベル程度じゃないと感染しないということか空気じゃない飛沫と考えるべき一度感染してしまえば他への感染はしないか」櫻咫の言葉にどうして感染はないと「あれだけ振り抜いたのに感染は碧雀だけだ、だけど(指差す足元にはネズミがいた)これらは媒介するものになり得るだがこのネズミ達にはシミは見当たらないつまり感染だとすれば一度きりということになる、それに病原体というのは彼女の″錆びの味″というので否定される」心地のいい声で話を進める櫻咫の背中に背負われながら聞き入る「では原因はなんですか?」おもむろにきく問に「酸化だろうなぁ、ならシミの理由も検討がつく」酸化そこまでは予想しやすかったが問題はそのあとだ酸化ならばアルカリでといいたいが急激な酸化は想像以上に早く奪う碧雀の左腕は殆ど酸化したようでシミは太く広く染みわたる息を整え敵に突っ込む碧雀そのまま躱されるが壁の力で突っ込んでいく「わざと避けて壁を使い背後からですかそんな!」刀が動かない?見ると錆びた左手に刀が刺さっている「心中でもするのかよ!」違うことに気付いたのは彼女の方だった「何で?さっきか!」そう反転したのは″コレ″を手にするため、そこには床に刺してあったはずの彼女の父ちゃんが使っていた揺萩が握られていた「このままあたし毎だが、戦闘タイプはあんたとあの背負われてる奴だけ、背負わせてるということは戦えない!ならあんたを錆びれば!」期待を裏切る斬撃が彼女ではなく碧雀自らの左腕が宙を舞う「錆びた刀はどうやらネタ切れみたいね(切った自身の左腕に刺さった錆びた刀が朽ちていくのを見ながら)これでは神力を注いでも復活は無理っぽいかな」二刀流たる得物を失った彼女は丸裸だ、非力な人では似鳥には勝てない、左腕を失いつつケロッとしている碧雀「頭イカレテルわね」呟くそんな言葉を「食べ放題が待ってんだ、そう悲観したもんじゃうわぁー」バランスが取れず尻餅をつく「体が少し軽くなったか、よっと」立ち上がる「それでどうする!」モノが碧雀の前を通り抜け戦った彼女へ額から血が垂れる。階段の上から「あーあ何負けてんですか、勝っていったじゃんよ、やっぱダメ!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ~じゃんそんなんじゃ神要らず様についていくことも、そうやっぱあたししかそうだあたししか理解できないんだ、苦しみも感じたことのないオマエラジャくっくっくっ……」立ち上がり「神の要らない世界のために……」何を目の前の彼女を動かすのか、其れを見た階段の上の女性は「言葉だけじゃ駄目なんだって~証拠プリーズ約束、成果がそんな腕一本なんてナンセンスですよ。二刀流が今や無刀流ですか、そんな冗談流行ってるのかな?見せてよ!見せろよ!見せてみろよ!」罵倒の嵐聞いてるこちらがムカムカしてくる。彼女は馬乗りになり碧雀を殴る「ヒャハハそうですよそんな持ってる奴は言い様、イイザマ!!!」碧雀は分かって殴られてる血だらけの彼女の拳で泣きながら小さくパパママと交互に聞こえないほど小さく無意識に呟きながら″何かあった″そのぐらいしか分からず、天井が崩れる音と共に階段のさらに上からこの感じ間違いない神札の奴が立っていた。その容姿はぬいぐるみの毛は破けあちこちから飛び出す仮面はヒビが入りあちこちが浴びたように赤く染まった模様と血の染みついた匂いが立ち込める、しかしそんなことより″動いている″不思議最低数年間とは思っていたがまさかこれ程とはよほど私の神力が順応したのかそれとも作神の技術の賜物がしばらく動く其れから目が離せなかった「神要らず様のお帰りもういいわ健嘉約にたたないのは要らない神要らず様さえいれば」寄り添おうとするも裏拳で吹き飛ばされる「お怒りなのよ、あんたらのせいよあんたらはこんなもんじゃ済まない済まなーいヒャハハははは」匂いの中にアンモニアの匂いが混じり床が濡れている。顔をボコボコにされ「美人が台無しですねいけますか」と寝そべる碧雀に声をかける碧雀は高笑いする方を見上げ「あんただけが悪いんじゃ無いから、ひん曲がるのにもそれなりの理由あんでしょ、あいつも(顔を神札の方に向け)助けたあいつもそして(その神札の前に私達の方を向き立ちはだかる今にも倒れそうな顔をしながらもその瞳の奥には決意を秘める彼女を見て)両親大好きっ子もさ、てかアレ何で動いてんの?」それには激しく同意する私におぶっている櫻咫が「執念の深さですかね、あれからは想いの深さを感じます目の前の彼女以上に、そしてその想いに呼応するかのような彼女の態度も気になるの」うちの似鳥は頼もしくなっちゃって「健嘉とか言いましたよね!」私は背負われている場所から健嘉というこの状況を識っている少女に話しかける「先程も聞きましたがここに居た主″元の主″はどうしたのですか、いえあれから数十年生きているという選択はないにしても(力を込めて)識りたいのはその死因です。おそらくその事がこの一連の行いの″始まり″だと思うんです」高笑いの中健嘉が話し始める「そうね、事の始まりは数十年前父ちゃんにその揺萩を与えたっていうここの元主が亡くなった事に端を発するの」やっぱりと思いながら「突然だったのですか?」頸を振る健嘉「具合がよくないって父ちゃんがこの城に来てたみたい、遺体もそのままに出来ないからって母ちゃんとあたしも手伝ってでもずっと神要らず様が彼女の手を離さなくてしょうが無いから神札を剥がそうと父ちゃんがそしたら暴走し始めたの一言も喋らなかったコレが初めて言葉を話したの「トウシテカエッテコナイ、マッテイタ、マッテイタ、ズットズット、アエナイ」ブツブツと続くその言葉は次第に感情が芽生えるように大きくそして歪んでいく「オボエテナイ?、ドウデモイイ?カナシイ、イヤセナイ、コワイ、アイタイ、アエナイ、ドウシテカナシイ、ドウシテイヤセナイ、ドウシテコワイ、イラナイ、ソレナライラナイ、サクシンイラナイ」父ちゃんがとばされてソレは手を離したそして居なくなった」あまり話したくないのか一旦唇を噛んで話を続ける「うちのじいちゃんが亡くなったぐらい大往生なーんてたわいもない話をしていた時一陣の風と共にソレは現れた「ドコニヤッタ!シロニナイ!サガシタ!サガシタ!ナニサガシテル?ワカラナイオマエタチモッテル、ドコニヤッタ!!」あの日居なくなった仮面の最後のぬいぐるみ走り続けたであろう、それは色んなモノが磨り減っていた己が何者かもなぜ動いているかも、何を護っていたかも磨り減っていた父ちゃんは前にそれと母ちゃんも手をつなぐ「健嘉コレを想いをコレが護りたかった想いを守ってくれ」「健嘉父ちゃんやあたしが護りたかった想いを守ってね」二人はあたしの前でそう言ってソレに目の前で奪われたそしてそれは今から変わらず護っていく」一通り聴き終わり納得はいかない後悔が先に立つ終わらない懺悔が頭の中をループする「だったら簡単終わらせてやりゃいいんだよ、みんなここに居るみんな袋小路に居るだけだよ、きっかけたった一つのきっかけさえありゃ抜け出せるのにさ」ソレに強く反応したのはアンモニア臭の彼女だスッキリしたのか口がなお軽くなる「その先に何があんのさ、あと少し努力だの、報われるだの、そんなこと並べる輩はみーんなあたしより持ってる奴らばっかさ、てめぇも出来たからあんたもやれば出来るとか、本気で思ってやがる、出来ないのは努力もしなかったからなんて革命気取ってさ、そういう持ってる奴の軽い感情が持たない奴の重い感情を何処までも沈ませるんだよ!そんな時変わらないと思ったそんな風景を一変させたのさ、その場にいた全員死んだはずだけど神要らず様はあたしを殺さなかったいやたまたまかもしれないでもその時選ばれたってあたしは勝ち残ったんだって、生きてるって実感したのさ!!だからここがいい!アタシはここがいいのさ!!」高笑いに狂った笑いが広がる「抜け出した先はわかんねーけど″ここじゃない世界を求めてるはずだ″」強く発した言葉は彼女へどのように響いたかは分からないけど高笑いは響かず静まり返る。

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