表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神約聖書  作者: 裸形炉
4/113

4ページ目

「神の力を秘めし杖よ我が声に答え真の姿を見せよ」なんちて「へぇー」杖は自撮り棒見たいに伸び縮み可能だ。杖の先には月のような形の物が着いていてその中に宝玉ちゃんから貰った宝玉が備え付けてある。使わないときは髪留めにも為るらしい宝玉が結構な大きさだったので頸から下げると肩こりの原因になりそうで無理そうだ、手に持ってちょうどいいかも「神に代わって」と言いたくなるな、頭に付けると花魁どすえになりそうだ。

衣の方は白一色だ着心地もかなりいい結構歩いたような気がするがシミはおろか汚れもない結構な頑丈さだまぁ無能神の奥さんもとい有能神ママの一品と言うのも頷ける。知らないまーちをあるいーてみたい訳ではないが、結構神世界の中心から遠くまできたが何個かの街はあったものの人の言葉は喋れる者はほとんどいた死人が神世界にいたのは中心でもかなり多かったので言葉で不自由はしないが書ける人はなかなかいないそして神約聖書を書ける神様も見つかりませんワンワンさんが言ったように元々神約聖書自体が引き継ぎシステムになっていた今までは神様同士だったので問題なかった訳だ。

ひときわ明るい街に付いた人通りとか活気があるとかではなく街の中心に水晶のような物がありそれが街全体をつつみこむよう輝いていた吸い込まれそうだった水晶に手招きでもされているかのようだ水晶の中はキラキラした水槽のように光が屈折しているスッーと黒い長いものが揺れ動く踵を返しこちらを伺っている。恐怖?よりもそれが何なのかどうしてこの中にいるのかそんなことをぼーっと考えていると自然と手が前に伸びる水晶に触れようとした手がピタリと止まる「やめときなされ」そんな言葉にハッと気がつくするとそれを察したのか黒く長いなにかはすっと消えてしまったそこにたっていたのは大昔の日本大和時代のような格好をした年老いた人だったどうして人か神か違いが分かるかってそれは薄さだ死人は神に比べ透けているわけではないがとても全体的に薄いのだ。助けてくれたんだよね「ありがとうございます」「………」「こんな所に何か用かな、儂よりかなり濃いの八百万の神様かの」今までのような転生神と言うのも通じなさそうだこの人はかなり神世界に詳しい恐らく人として数え切れないほどの時間を過ごしてきたのだろう。「私は人です人の言語が書ける神様を探しています」「お主が持っているものは人が持っているモノではないが」どうしようあまり詳しくはなせないし「実は私はある武神に使えているモノでこれらの衣は旅をするのにお借りしたのです。」「ではあのお方の代わりに再封印されに来られたのか」繋がっちゃたよ「今でも鮮明に思い出すその衣に身を包まれたお姿を暴れ出でたる黒竜をその拳一つでたたき伏せ力を変質させ結晶化して私に見守りを託された女武神様を」間違いない有能神ママだ。だから宝玉ちゃんに変質の力が備わったてるのか拳力は持っていやもしかするとアフター僕神くんみたいに自分自身に、でも「変質の力はウチ自身にはつかえんのよ」って宝玉ちゃんはいってたしな「神の使徒様」ランクアップだ「封印はいつ?この街を見て不思議に思われないか女武神様が封印され幾年月流れ黒竜が力を取り戻しつつありますあの後死人の中に転生神にならずとも神に匹敵する力を得られると言う噂が立ちました数多くの死人が我先にと」「触れちゃたと」「はい女武神様は言われました決してこの水晶には触れるなと直接触れなければこの土地を護り神になると故に先ほどはお止めしたのですが、封印の邪魔をしてしまい申し訳ありません」いえいえこちらこそ九死に一生でしたよ「後を絶たなかったわけですか」「はい一応止めたのですが、何卒封印を」「そうしたいのは山々なのですが私は人です武神様のような力は持ち合わせていませんなので武神様が仰るには、人の言語が書ける神を探せその神の力を借りよと」うまくまとめたぞ封印なんてできませんよ他の死人方と同じような末路ですよ取り敢えず今は神約聖書を書ける人を探さなきゃ「それなら一応心当たりはありますが、その言ってはいけないのですが少々偏屈でして」中々話してくれないので水晶封印と言うワードで口を開かせた何でも女武神様が封印した後現れて、初めは力を欲したのかと思ったらしいが「いいね、この環境」と言い残し裏にある山に籠もってしまったそうだどうしてその神様が人の言語を書けるかとはおじいちゃんのフルネームを「こう書くのか」と見せた字が自分の知っている字だったそうだそれに水晶に触れず神の字を書いた札のようなもので触ったからだ。ふぅ山登りはしんどいねと入院していたから筋力の衰えがひどくてでも衣のお陰もあって頂上到着大和ジィは使命全う中なので置いてきました。こんまりとした別荘それが印象だった髭を生やしたアメリカンなおじさまが出てきそうな雰囲気だそう言えば容姿聴いてなかったななどと思っている。取り敢えずノックをして見る返事がないもう屍のようだっと物騒だな鍵が空いている「かってにお邪魔します」中もアメリカンかと思いきやホコリだらけだあまり使っていないようだ。ん、ふと本棚が目に入るホコリは被っている一冊取ってみると神語で書かれている読めないので分からないがどうやら物書きではあるようだ。それから数冊の本を本棚から取ってみたその何冊かの一部には、神語以外の言語で書かれた文書があったその内の一つに「探し物が見つかる方法論」「酒巻下屋記」「愛傘騎士マークζ②」多方面なご趣味だこと他にも木の板に書かれた文書、石板、恐らく英語など人の世界にかなり興味があられるようだ。「実に興味深いの」ハッとした声はかなり近くから聞こえるだが回りを見渡しても姿が見えない透明になる神力なのかな「生きた人をこちらの世界で見るとはの、お嬢ちゃんどうやってこちらに来たのかの?」見ただけでこちらが人だと識別したの、有能神ママの衣を着ていてもやっぱり分かるんだ「かってにお邪魔して申し訳ありません。この家に人の言語が書ける神様がおられると聴いて、参りました」「ほほう姿形も見えぬこのような者に怪しいとは思わんのかの」「神様の世界は私の生きてきた世界では到底理解できぬ事など数え切れないほどあります」「それで何を望んでおる」「その前に姿をお見せください落ち着きませんので」なる程とばかりに何かが天井から落ちてきた見るとなんと一寸法師かよと言いたくなるような小さき神様がそこにいた「これでよいかの」あたしも屈みこんで挨拶をする「この度、次のゲンシに選ばれた者です」「人がゲンシにのぅ」「差し当たりゲンシに為るための試練のようなものを出されました」詳しく事の経緯を話す神約聖書のことも隠さず話した「すまんが儂も人がゲンシを務まるかどうか解らん」やっぱり駄目なのか「そんなガッカリするな儂は出来んとは言っていないだろう。そこでよお嬢ちゃんは下の街にある水晶は知っておるの」「この衣のお陰で変な誤解を受けています。封印する力もないのに」「そいつを何とかしてみてくれ、こいつが出来たら神約聖書の人語バージョン作ってやるよ。おまえさんの力見せてくれ」

ここでお便りの紹介ですペンネーム ゲンシ(仮)さんから「私は今研修中なのですが取引先の小さな方から無理難題を押し付けられてしまい困っています上司の方々は助けてくれません。とうしたらいいと思いますか」中々に難しい問題だねそんな時は……そうかやってみるか。ドン!「なんじゃ諦めるかの……と言う顔でもないの」「はいひとつお願いが」それから少し経ったあと私は水晶の前にいたそこには大和ジィが待っていた「いよいよ再封印ですか」私は頸を振る「いまからすることを黙って見てて下さい」そう言うと水晶に手を伸ばす、意を決して水晶に触れるすると体が光の粒子のように消えてしまった「使徒様でも無力なのか……」大和ジィに取っては、私も他の死人同様に光の藻屑と化したと思ったのだ私は考えていた死人は触れた後はどうなったのか光の粒子となって黒竜に吸収され力となったのか、いやそれなら大和ジィの時代から、もう行く歳月が経過してるもうとっくに封印など解いてもいいはずだなのに解けてもいない一つの仮説を立ててみるこの水晶は元々有能神ママが作ったものだ初めは大和ジィが言うように黒竜の力を封印するためのモノだと思ったが実は逆何じゃないだろうか黒竜を守るためのもの。だとするならなんのために死人からだとするならこれに触れて消えた死人はどこに行ったのかもしかすると消えなかったんじゃないかと、「ほら、やっぱり」気がつくと水晶の中?と思われる空間の中にいた死人たちの姿はなかった「バットエンドっぽいな」もしこれを作った有能神ママなら別の場所に飛ばすはずだ。まぁ正々堂々勝ち取れ的な脳筋症候群なら考えられなくはないか、周りを黒い長いものが蠢く黒竜が目の前に現れる、すかさず用意していた白旗を上げる黒竜は動かない「私に敵意はありません。この通りただの人に産毛の生えた者です貴方を再封印など、考えていません」まずはこんなものだろ、私は無力だ現実的に戦うすべがないなので戦わない形を取る、相手の機嫌を損ねればアウトだが、「話せますよね」「あぁ」良かった今まで言語が通じない事はない交渉の第一はやはり言語が通じることだ。私の交渉が始まった

「何を死に来た」などと恐い事言われるわけでもなく、黒竜は私の前にいた。ドラゴンというイメージではないむしろ古い東洋を想像する水墨画やどこかの邪眼の力を舐めるなよ的な人が放つもの、でもなぜだろう威圧感があまりないゆらゆらと揺れるその体からは今すぐに私をどうこうするつもりもなさそうな感じだった。「私は人ですが、新しくゲンシになろうとしている者です」「オレをどうする気だ」少なからず黒竜にはゲンシという存在の理解がある、長い間封印されている黒竜が知っているということは結構古くからゲンシがいるいうことか、恐らく神約聖書の存在も「先ほども申し上げた通り、私には貴方をどうこうする権限はありません」「オレは昔ここで暴れていたぞ」「はい、そう聞いています。しかしあなたは封印されこの空間に閉じ込められているなので貴方は今のところ外で暴れる事はありません。ゲンシの役目は神の制限だと私は思っています。」「オレはその制限に引っかかっていないと」「少なくとも私にはそう感じます」今まで見てきた鳥さんやワンワンさん他の神様の感じからはゲンシという存在が自分たちを強く縛るモノではないが目の上のたんこぶみたいな重しなのだろう。「では、どうしてわざわざあの水晶に触れてまでここに来た理由はなんだ」「やっぱりこの水晶の仕組み知っていたんですね」大和ジィの話しに聴くような黒竜ならばわざわざ外の情報を水晶の中に伝える必要はないし、こんな水晶の中に転送するような仕組み造る訳がない。私は思い切って口を開く「貴方はここから出る事はいつでも出来たんじゃないですか、何か外にいるとまずい状況があった何者かに追われていた、戦えないのか戦わないのかはわかりませんが避けたかったなので貴方は封印という形を選んだ。

勿論協力者がいる。それが女武神様だった彼女は力を変質する力があったはずです。貴方と女武神様は一芝居打ったんです戦うふりをしながら、追ってきた者達にそれを見せたそして水晶に封印される勿論彼女は貴方の力の一部を水晶に変えて中から外が窺えるようにして彼女はその後恐らくここにいた死人のおじいさんにこういった「決して触れてはいけない中にいる黒竜は恐るべき力を持っているから」とそしてこの土地に残りこの地を訪れたものに警告をし見守ってほしいと」ニヤリと笑う黒竜「しかしながら数多くの死人たちが、この地を訪れ水晶に触れたのではないか?その者たちはどうしてこの場所を知っている」「もちろん、「神世界の端に強き黒竜が封印されている地があり黒竜に選ばれし死人は力を与えられん」ここ死人はってとこがミソですね。それを各地を転々としながら、ふれ回ったんですよ女武神様が」「だがそれだけの死人はお前と同様にここに来たはずだ。俺が喰ろうてしまったのではないか?」「多分ここに少しの間水晶の中に留めておきその後別の場所に転送されたんだと思います」「何故お前は水晶にならない」「実は知り合いの小っさい神様に貼っている間だけ特定の神力つまり変質する力を変質しない札を作ってもらったんです。この空間に転送された直後すぐに貼りました。転送の最中に結晶化されると危なかったですが」「お前の言うことが正しいとして何のためにそのような事をする」「追ってきた者が、もし表立って貴方を仕留められなかったら、水晶に近付けさせない理由を作ることそれが大事です。だから死人限定にして普通の神様が触れにくくしたんです。」自信がある訳じゃなかったあぁやっぱり食べちゃったぽいかも「死人は別の場所に転送したんじゃない人としてもう一度転生させた、恐妥の奴に「認められなければ二度と水晶からは出られない」って振るいに掛けたつもりだったんだが、死人たちも次に進むのに必死だったということかいいのかゲンシとしては勝手に死人を転生させたんだ制限に引っかからないのか」「私はまだ神約聖書持っていませんつまりまだゲンシではないので」ふふっと笑うと黒竜も納得したようだった「これからどうするんですか取り敢えず大和ジィ外でこの水晶を守り続けている死人がいます彼を役目から解放してはもらえませんか、ここに来る途中怪しい集団は見なかったので」「分かった」そう言うと水晶から神世界に転送された黒竜も一緒に周りには大和ジィ以外はいなかった「戻られたのですね………水晶から離れてもらおうか」あらま見ないと思ったら新しいお家にお引っ越しですか、そこには鳥籠に捕らえられた小っさい神様がいた「手荒なまねはしたくありません「すまんな死人と思って油断しておった」「黒竜様あの…」「分かっている」私も黒竜も水晶から離れる「死人が触れたところで力など得られはしないぞ」「儂はこれでも生前は大和で名のある王であった領地も広く富も多かっただが、命まではどうにもならなんだ死人になりこの地を訪れた黒竜と女武神様の戦いを見て神の存在に強く惹かれた。その後にやってくる死人たちを見てもしかすると死人も神の力を得る者が現れるかもと思ったが、皆帰ってくる事はなかった。だがそんな時この小さき神が現れた。初めは裏の山に住み着き疎ましく思った。神の力を持ちながら何もしないことに、長く観察していると何カ月か周期に家を空けている事が分かった。初めはただの好奇心だった空けている間少しだけ家を見て回った」「ったくどいつもこいつも勝手に」籠の中で小っさい神様が少し笑っている。構わず大和ジィが続ける「だがそこにある本や札はとても魅力的なものだった儂は無我夢中で学んだそして神世界の知識を手に入れて行ったこんな風にな」次の瞬間大和ジィが手にした札を結晶に取り込ませた「この水晶は黒竜の力のかけらだ日に日に弱くなっていったのは光沢や反射などで分かった」この人すごい死人ゆえ私もそうだけど、神力を感じることは出来ないけど小っさい神様の研究資料などから長い年月をかけてそれらを導き出したのか、水晶が丸い球体になっていく次に自分にもう一枚札を取り込ませたすると「二つの札は一つになり我に力を与え給う」次の瞬間水晶を取り込み高らかに笑う大和ジィがいた「分かる分かるぞついに手に入れた神の力だ」もう入らないと言わんばかりに手に持っていた籠をこちらに投げてきた「本当に人の子供だったとは」分かるんだ神の力を手にしたんだ。止めなきゃ私はそんな気持ちに駆られた黒竜が止める「やめておけ片鱗といえど何の力も持たぬお主では」黒竜が言い終わる前に私は大和ジィの前に立っていた「どけ小娘お前では儂は止められん」この衣で少しはそんな淡い期待はうちひしがれる大和ジィが右手を翳すと衣の袖が破れ飛ぶ「二度は言わん道を空けろ」たかが人が神の衣を着たからといって神にはなれない相手は神の力を身につけてるんだ。でも「私はゲンシなんだ。だから貴方を認めない」「そうか残念だ」次の瞬間私やられてあれ?「なんだ、その衣は」見ると白い衣の中に黒竜が描かれていた。腕もある怪我もしていない心に声がする(何とか間に合ったな)「どうやら黒竜が力を貸したようだな」そこには何食わぬ顔で籠から出ている小っさい神様がいた「出られたんですか」「もち、それより約束果たさんとの」そう言うと一冊の本を取り出す「ほれ人バージョンじゃぞ最新のな」すごいこれがあたしの神約聖書なんだ。それを受け取り私は大和ジィに向かい合う「貴方が生きてきた時の哀しみや死人としてやってきた努力はすごいと思います」髪留めにしていた杖を伸ばす「でも私はその力を取り除きます」そう言うと神約聖書が光大和ジィの中にある札を消し去ったすると、水晶玉が体から離れていく「待って力……」大和ジィの体が砂のように消えていく「恐らく体が耐えられんかったんじゃろ」泣き崩れる私を慰めるように小っさい神様が頭に乗っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ