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神約聖書  作者: 裸形炉
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三十七ページ目

あたしの前に再びプロキシアスの文字が入った会社が聳え立つ一日に二回目の訪問だ「ここがそうなのか?」卯人の問いに頷くあたし「この最上階にいるのが社長なんだ」卯人は社長がなんなのかよく分からないようで「掴まれ飛ぶぞ!」其れをあたしは必死に止める「上にはちゃんと行けるから」飛んだほうが早いという卯人を抑えていると玄関の自動ドアが開き二杯目なのかコーヒーを冷ましつつ「迷惑なんで入って貰ってもいいですか」とコーヒーを冷ましつつあたし達を中へ受付に座った彼女は「何ですか忘れ物でもしましたか」とあたしに尋ねてくるそんな受付嬢さんに「もう一度、もう一度社長さんにお話があります」言葉少なめに話すあたしにコーヒーを飲みつつ「分かりましたお隣さんもご一緒ですか?」と尋ねてくるコクリと頷く電話をつなぎ社長に尋ねると「では付いてきてください」と奥へと案内させられる。先程とは違いエレベーターは地下へと降りていく音と共に扉があきエレベーター内の光がすぐ前を照らすが奥は真っ暗だこちらだと受付嬢さんは進んで行く暗い道を突き進み明るい場所に出る眩しいと思っていたが直ぐになれるそこには巨大な金庫のような建物が何かを守るように鎮座していた。その前に例の社長さんが立っている「おや、またき」こちらに振り向いた瞬間社長さんのほっぺは卯人による一撃で変な音がするほど深く殴っていた、吹き飛ばされるシャチョーサン後方にある金庫に吹き飛ばされるものの金庫自体に損傷はないだが、それでも社長さんはしばらく立ち上がれそうも無いそんな社長さんの前に仁王立ちで「言いたい事は山ほどあるけど先ずは気の済むまで殴るわね」えぇー~ちょっと殴る?いやあたしも言いたい事あるんですけど、しかも気の済むまでって卯人が拳をならしながら社長さんに近づく受付嬢さんに助けの視線を送って見るがコーヒー中だと取り合う気は無いみたいだ、そんな中社長さんが手を前に出し「久しぶりだねぇ卯人あんなに小さかったのにもうすっかり一人前のレデ……」社長さんの言葉を拳が切り裂く「そりゃ大きくなるわよ、誰かさんのせいでどれ程肩身の狭い思いだったか」殴られながらも「母さんは元気」平然と呆ける口を塞ぐように拳が埋まる「なわけ無かろうが、其れをほおったらかして何遣ってんのよ」そんな卯人に「ところで揺さんはどうしてまたここに来られたんですか」その言葉にあたしはと口を紡ぐ「直さん取り戻したいと思いませんか」あたしを試すように話は続く「確かに直さんは忽然と消えられた時閒は理由に心当たりがあったのでは?」確か「知っているけどもう戻らないって」諦め気味にそう答えると「そうですかそれならおそらく直さんは消されたのだと思います」消された!意味深な答だった「消されたってどういう」その場で「文字通り死んだ訳でもなくボロボロに壊された訳でもなく前者ならば死人として神世界にいるはずです、すぐに転生はあり得ないので、かといってその場には直くんの痕跡は何一つ無かった燃やされた訳でも凍らされた訳でもなくただ忽然と居なくなったんですよね」あたしは頷く「″夢幻の無″あなたの弟である直さんが騙っていた神です、おそらく直くんは本物の″夢幻″の逆鱗に触れてしまったのでしょう」あたしは拳を握りながら「やっぱ駄目じゃないもう直は帰って「方法ならありますよ」あたしは社長の元へ「ホントにホントに!」社長を揺らし続ける「はい、夢幻に戻して貰えばいいんですよ」その言葉に卯人が「そんなこと出来るわけないでしょ、″夢幻の無″伝説上の神なのよ居るんだか居ないんだかわかんない神様なんて」卯人が言い終わる前に「しかし時閒は実在していましたよね揺さん」確かに「あいつがホントにその″時閒″かどうかは」卯人が「現に居たとしてあたしはおろかあんたでも勝てないでしょ言う事なんて」チッチッと指を振る「″時閒の龍″と″夢幻の無″は元々ある神の一部だったと言われています″矛盾なる神″の、つまりその″矛盾なる神″の力を手に入れられたとしたら、少しは道筋が見えてきませんか、私はこの何十年の間にそれらを準備してきました、どうですか(手を差し伸べるその先には自分の娘と弟を探すあたしの前に)一緒に」沈黙の後「あたしは直を取り戻したい」社長さんの手を取る「卯人、母さんの神病は今の神世界では治らないだが″矛盾なる神″の神力を得られれば、私は長く探していたしかし神世界では見つからず禁断の研究にしかし信じてくれ母さんを救うためだったこれだけは」その言葉に卯人は「いいわ、それだったらあたしも協力するそれで救えるなら」こうしてあたしと卯人さんは社長さんの同士になった。「それでこれからどうすんのよ」卯人さんが質問する「先ずはコレです(指をならすすると目の前金庫が開くその中には、八つの銀色のアクセサリーが並ぶ)ここにあるのは″神溜鋼″を私が長い年月をかけ加工したものですつい先日最後の一つが完成しましたどれも凄まじい神力を秘めたものばかりですしかもこれらは死人、人、神それぞれ問わず使うことが出来るのです」驚いた顔をするのは卯人さんだ「物世界にあっていいレベルの神器じゃないわね、なるほどだからこの空間外の物世界とは″しきり″をしているのね」娘の成長に微笑ましく見ている社長さんの顔面を踏みつけながら「あたしと揺の分は」はいはいと娘の反抗期も楽しみながら「此方へ」先ずは卯人さんから金庫前に立つと八つの内の真ん中の球状の周りに土星の輪のような物が複数付いている″太陽系″のようなアクセサリーが彼女の左手にハマる次第にスライムのように銀色の水銀みたいに溶け形を作り替えるすると、グローブのようになったその水銀スライムは手の甲に大きな太陽みたいにはまり込みその周囲を複数の小さい″惑星″みたいに歪な形の物がゆっくり回っている「卯人に合わせ変化したんだ、いや一体となったんだ適合が完了すれば後は(残り七つのアクセサリーを見ながら)取りあえず次は揺ちゃんかな」とあたしを見る怪しい怪しさマックスだけどでも「先に進まないとあたしは止まらない」決意を固めたのか手を差し出す金庫の中から銀色の羽根が浮き上がるアクセサリーであるはずのそれは本物のハネのように軽い動きでふわりふわりと揺の手のひらに舞い降りる?変化しない待てど暮らせど羽根は羽根のままだ「どうゆうことよ」とパパ社長を睨む娘「まだ形が定まっていないだよね、でも適合はしている後は自分のスタイルを探せばいい」と娘にやさしく説明する、先立って行うことはと話そうとしている傍ら卯人が「ちょっとそこの奴は同士じゃないの?そこのアクセサリーってのは残り六つ適合者は多く必要だって」不思議そうにむくれる娘に「彼女は僕のなんだ」言うにことかいて″僕の″って「ふーん(左手の太陽核が光りだす)別に今回協力すんのは母さんのためだしダメ親父がどこで何をしてもいいんだけどねぇ(見下すその視線は冷たく)せっかくのパパのプレゼント試してみよっかなぁ」周りの惑星核の周回スピードが上がり彼女自身が太陽のようだ「チョイマチ違う違う(彼女の目は鋭く尖ったままだ)待って!」遠心する星々の間からそれらは″光速″一瞬で彼女の父親めがけて直撃しかしそれは別の影から遮られるコーヒーの入っていたカップは砕け、とってのみが残っているコーヒーを持っていた反対の腕は吹き飛び、腹は剔れ顔面は頭頂部から血が滴るそんな状態でもコーヒーの取っ手を残念そうに眺めている痛くないなんてレベルではないのはよく分かる直ぐに前に倒れる受付嬢さん「あーあバックアップ取っておいたかなと倒れている受付嬢さんを眺めながら一瞥して「これで一応、気は済んだか」とやれやれと言う娘に「あたしそんなこんなつもりで」そんな娘に「だが結果がこれだ、卯人は僕を狙っただけど彼女が割って入るこんな事は色んな場面である、いつも思った通りに事が運ぶとは限らないだからこそ(彼女の頭を撫でながら)常に複数道順は用意しておきなさい、横道はその場で作れてもそれが袋小路ではしょうがないってね、こんな偉そうな事を言っているが僕も結構な袋小路なんだ迷って迷ってここにまだ道の途中だ」君たちは若いんだからと軒並みなセリフでしめると目の前の倒れた彼女の説明をする「彼女は僕の細胞を増殖して因子を含めて奇形化させた、うんそうだな僕なんだ厳密に言うと″僕の一部″皮膚、筋肉、骨、免疫なんかと同じなのかな、だから彼女はアクセサリーには適合しない神溜鋼の性質を変えてしまった僕では元々の神溜鋼から出来ているこのアクセサリーの神器は使えない(パパが娘の左手に指が触れるすると太陽核の表面が溶け形を保てなくなろうとする離すと、元に戻る)これも長い間触れ続ければ形はおろか機能すら失われるだろうだから僕も適合しないのさ」奥のエレベーターが開き上半身異常な筋肉質な男下半身は普通だ腕で歩くまるでゴリラのように状態を振りながら社長の前に「済まない片しておいてくれ」頷くゴリラ男背中に受付嬢さんを背負いエレベーターに戻っていく「どんだけ居るの?」娘の疑問に「数えてないから分からない」とあっさり答え「話が逸れてしまったが、先ほども述べたが残り六つの適合者探しが先決だ、取りあえず目星は付けておいた、報告を先に聞いて置いてよかったよ、結果から言うと神世界に行ってもらいたい、そうだな形式だけでいい」分かってるわと揺の方を向き「揺あたしと神約を結んで、父さんは神約により罰を受けてる神世界へは行けない、だから父さんと神約したところで神世界は行けないの」その後を付け加えるように「まぁ中には僕たち鳥神のような息溜のように特殊な神力を使う例えば作神なんかとかね、取りあえず僕では役不足なのさ」使えないパパを眺めつつ揺と卯人は神約を結ぶ……こちらは神世界、天裸形こと、とりさんに話を聞いていると妖精ママが飛び込んできた「父様、それがそれが」落ち着きもなくグルグルと、とりさんの周りを回っている「落ち着きなさい」と諭すとその場に止まりモジモジしながら「卯人が居ないんです」みんなして彼女の部屋に中にはランタンに輝く塊それから炎のような物が出ている「おそらくこれじゃな」確かにそのランタンからあの天使鳥ちゃんの神力は感じる「この塊は(炎を独特の呼吸法で消し)そうじゃなー″神溜鋼の出来損ないかの″」ほれと、とりさんが言うと空気中に神溜鋼というにはやっつけ仕事の神溜鋼のクズが出来るボロボロの石炭みたいなものだ「こんな事をしてあの子はまさか……」小さく頷く「あたしも協力しますよ」その言葉に「なあーに目的は同じになりそうだ拾ってくるものが増えるだけだ」わんわんさんが答えるお願いしますと病気ながら頼む妖精ママに彼女を連れ帰る約束をすると鳥神域を後にする……「どうしたの?」遠くを眺める卯月さんに尋ねる何も言わず悲しげにしている「先ずは目的地への侵入は容易くないわあたし達だけじゃ心もとない……あまり頼りたくはないけど」そう言ってあたし達はある街へ、ずいぶんすたれた街に来たここに来る前に卯月さんに掴まりながら空の散歩をしていたけど賑やかそうな街がいくつもあった″死人″の作った街人は死ぬと死人となり一定期間(人により違う)のちに転生という形を取るしかし中には待てど暮らせど転生しない死人もおり街を作り暮らしているといっても食べる必要も寝る必要もないだけどで今来ている街も死人の街何だけどゴーストタウンなんてものではない一つの建物に突き当たる中に入ると「死浪事務所って書いてあるけど」扉がいきなり開き懐かしいスカジャンを着た髪留めをした三十代くらいの女性が現れる「何、依頼かいまぁは居んな」あたしと卯年さんは中へレコード盤を聞くような蓄音機のような機械そんなものや中はひんやりしているクーラーのようなものまである興味本位で中を見ていると「なんだい若いのにその年で死んだ……わけでは無さそうだね薄くもない」そういえば目の前のスカジャンの女性は薄かった「ここは死人の派遣をしているとか使える死人を出してほしい」机に肘をついて「ほー使えるねぇてことは戦闘用をお探しで」そうだなと答える「まぁ出せないことはないですが、お代はどうしますか、あたしらは喰いもしないし寝る必要もない金の類も必要とはしないならばあんたおっとお客様たる神様は何を下さるんで、タダというのはいただけませんね」すると机の上に大きなジュラルミンのケースが「だからそういう類は」蓋が開くすると六つの銀色に輝くアクセサリーが現れる「装飾品ですか」スカジャンの死人はその中の指輪を取り出す「宝石はついていない単純な銀細工か」と色々な角度から見回す「名前は入ってはないか……盗品ではなくそちらで作られたのですか」そんな問いに「親父の手作りさ」しかしスカジャンは持ってる指輪をジュラルミンケースに投げ入れる「残念ながら(周りを見渡しながら)そういう類には不自由しないので」とテーブルの引き出しから指にはまるだけの宝石の鏤められた指輪を見せる「なので」その手であしらわれ死浪事務所を後にする。外に出て「卯人さんどうしますか?」と前をゆっくりとあぐらを組んで飛んでいる少女に尋ねる「そうね、あたしと揺だけじゃ″彼″までは辿り着くのはきついかも、それに言師たちも動くでしょうから其れを考えるとね、それに」ふと街を出ようとすると「こんなもの見せると死人はみんな同じ反応しかしないのかしら」あたしと卯人さんは背中越しになるこれで三度目、神世界に来て死浪人街を回っている一番最初は神に逆らうような行為だとしてジュラルミン見せる前に断られ、二番目は戦力が明らかに弱すぎだったことでなし「さてさて今回はとの程度かな……」手の甲の太陽核が光る「なんだ当たりみたいだなぁ神器か?」その問いに顔を上げ「なるほどさっきのは必死にあたしが出した″お代″を確認してたってわけか、だけど残念なことに神力を感じることのできないので襲って使わせて確認するのね、賢いじゃない当たりね、なるほどいいわそういうの嫌いじゃないわよ(一斉に飛びかかる)なーんだこっちも外れか」飛びかかる全員の腹に重い感触が入りその場に倒れ込む「まぁ触らせたその時点で反応もなかったし、期待はしてないけどせめて肩慣らし位は」そんなことを良いながら街を後にするとそこには「貴女たちですか死浪を探しているというのは探されるのは、自由ですが死浪街の壊滅は辞めていただけませんか組合からも文句が出ていてあたし達まで出張って来ないといけなくなったじゃないですか」白いメイド服に黒い肌、目は透き通る青をしているだが薄いので彼女も死人なのだと分かる二つに重ねた手を前の方に合わせて「マナノ如何しますか?」そう尋ねるのはとなりにいる着物にコートを羽織、着物には長刀と短刀がさしてある髪は束ねてありチョンマゲではない「そうだなカトハカ頭からは、穏便にと云われている」屈み込むマナノ侍はキセルを出すが「私は吸いませんので」と取り上げられ消される「お気に入りだったのに、こっちじゃ中々珍品何だぜ」酷く落ち込むマナノ侍「おめーらは何だ、要するに探してんのか、社でも襲って新しい主にでもなろってか」その言葉に「私達の目的はいいが、それなら君たちが請け負ってくれないかな、そうすればこれ以上襲わなくてすむからね」卯人さんが言うとあたしは持っているジュラルミンケースを開く「先ほどの死浪の頭目が狙っていたものです」そのケースの中身を見て「銀の細工か、オッ!キセルあるじゃねーか」そんなマナノ侍の視界を黒い肌の手が遮る「私達を雇いたいと、いいんですか強さも、いまいち分かってないのに」ジュラルミンケースを閉じて卯人さんが「もちろん今から試させてもらう、すまない今まであった類の死浪は思った程ではなくて」黒い肌の手が近くにあったマナノ侍の顔面を把握する「あたしがお相手してもよろしいですかマナノ」顔をから必死に強く握りしめる腕で取ろうと藻掻くマナノ侍、やっとのことで息も絶え絶えとれた手を掴む「ダメだ、お前さんこの前本気であのブタみたいなのとやり合ったばかりだ、頭から戦闘は謹慎中だったはずだまだ解けてはいないはず(彼女の手を後ろに引くと同時にその反動であたし達の前に飛び出す屈むような姿勢で頭を下げたまま)と言うわけで、その腕試し俺がやらせて貰う」上からは羽織っているコートを脱ぎ「たとんどいて」と相棒のメイドさんに渡す「はいはいご主人様」と粗末にたとんでいるコートを脱いで分かったけど結構痩せてるヒョロイ腰に差してある刀も変哲のない時代劇でよく見る刀だ。マナノ侍は刀を抜き構える「じゃあどっちが戦うんだ、なるべくなら強い方が良いな連戦は疲れるし」刀を肩でならしながらあたし達を見定める彼に「あたしだけど、せいぜい試させてもらうわ」と試験開始される

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