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神約聖書  作者: 裸形炉
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三十五ページ目

車が出かけたのを確認すると例の夢幻フォローの部屋に中は普通の中学生口調からはそれらしく聞こえていたがやはり男かと部屋を見渡し確認するまず眼に入ったのはパソコンだった言師の部屋にも有りはするが多少変わっている、普通はハードが繋がっている部分は今は何もない正確には器のようなものに中が空洞になっている″何かが其処にあり″それがこのパソコンを使って神世界へのアクセスをしていたと考えるこの器は特注品のようだ″ブロキシアス″製品の名前か会社名なのかそのような文字が刻まれている誇りを被るサッカーボール、グローブ、ラケット等スポーツが好きだったようだ誇りを被ってるということは興味が薄れたかもしくは出来なくなったその隙間を狙われて急にバタンとドアが開き振り返るまさか入ってくるとは思わなかった人の気配は知っていたいやむしろ其処に立っていたのはこの家の長女この部屋の主の姉だ手にはゴルフクラブを携えているゴルフガールではなさそうだ今は彼女にも見えるようにしている竹刀のように構える彼女有無も言わせず大きく振りかぶる指の先の爪でピタリと止まるゴルフクラブ彼女が力任せに押し込む力に合わせ同じくらいの力で止める無論ゴルフクラブにも神力を込めて壊れないような強度にして彼女と話がしやすいように「無断で入ったのは謝るが、いきなり殴るのは相手を間違っていないかな」彼女の相手には心辺りがあるあの時夢幻フォローが居なくなって現れたホンモノ「あんたからは同じ感じがすんのよ(体重を乗せ)無断で入った時点で不法侵入じゃ!か弱き乙女の自己防衛よ!背中を反らせながら「ではどうするねこのまま消えてもいいが、此方としてはここで調べたかったことは調べたのでね」そのままの姿勢で「直のこと弟はどこに居るのよ!」彼女からゴルフクラブを取り上げ「そうだな家族には知る権利があるか母親のあの様子は見てて痛々しいだがどうにかしてあげられるわけではない最初に言っておく今回の一件君が聞いたであろう声には心辺りがある彼女の力ならば消えた理由も説明はつくがおそらくは二度と戻らぬだろう」坦々と話すと彼女の顔から涙が「それじゃもう直はいないの?でもそれじゃママは終われない今のまま」残念ながら突然部屋を飛び出した彼女それを後から追うと隣の部屋にガサゴソとキャリーバッグに衣服を詰める「何をしてるんですか?」荷造りの手を止め「決まってんじゃんもうこんな地獄はイヤなの」後ろから「外はここよりいいとは限ら」「ない?冗談行くとこならあんだから」彼女の後を追って家を出る「ついて来ないでよもう要は済んだんでしょ」彼女は一軒家に「お願い少しでいいから」どうやら親友のようだがしかし「ちょっと無理かな、ほらうちそういうの厳しくて、ゴメンね後でラインするね」此方を睨みつつ二件目に「良いわよ」先程の女子とは違い即答だ。中からは若い男友達が数人よく見るとその女の子の服装が乱れている「ゴメンやっぱり」玄関から出ようとすると「なーにもしないって」と男子が肩に手をかけ「そうそう中で一緒に愉しーいことしようよ」耳元に強い香水のニオイそれを眺める女の子と彼氏「泣いちゃダメ愉しい事がこれからはじ……涙が溢れる彼女への触れることなく止まる手慌てて玄関を出る走れるところまで走り公園に気付くと廻りは動いていた彼女が周りを見てると「心配しなくても追ってや来ないさ」ベンチに座る時閒その前を子どもを連れた母親が通る気づかない?隣のベンチに座るご老人も気づかないどうしてと視線が合う羅髭を靡かせそれを弄りながら「先程はついうっかりね君と同じような年の子を知っていてね放っておけなくて、でどうする続けるという選択肢も無くはないが友達は選んだほうがいい、実際今のような危険な目に遭うとも限らない」フンとキャリーバッグを抱え公園を出ようとする、足が止まり小さく″ありがとう″と呟く声に彼女の後をもう少しついていくことにした。……「時閒を追うんじゃないんですか?」時閒の神力は感じるがその方角を眺めつつ其方とは違う方向に行く不鎖お姉さん「時閒についてあんたはどう思う」投げ掛けられた質問に「どうってそりゃ龍神の大本、わんわんさんを倒したかもしれない奴、やさしい……」不鎖お姉さんが笑う「凄いおおかたあってるわ、それでそのやさしい龍神様は何しに物世界に来たと?観光って訳じゃないわよね」観光確かにそんな感じではないそんな話をしていると一軒家に「ここは?」振り向きながら「夢幻フォローの家!」はっきりとした口調で其れを言うが中々入ってこない「夢幻フォローってあの時(頭の中に龍神が持っていた黒い箱を思い浮かべ)エッッー生きた人間?ってことですか」生まれ変わりとか何とか言ってたけど神様ではないかもとは思っていたけどまさか人しかも生きている人?慌てふためき変な手振りをしているあたしに言わなかったっけ聞いてないですよと投げ返す「中には居ないわね家族でお出かけかしらあの時は他も人気があったようだけど」人気?神力ってのは神が発する物だから人が発するから人気?神様ってそんな力もあるんだ感心していると「よっこらしょと」ドアノブを回す「ちょっと勝手に入ってていうかカギは?」ドアを開けてあたしを後ろ向きに手を挙げ手招きするその手には歪な形の鎖が想像するのを辞めて後ろめたく中に不鎖お姉さんは行くわよと迷うことなく階段を上がっていく1階はガラスの扉の奥に袋が見えるおそらくゴミの袋さらに奥のテーブルではコンビニ弁当の空等も玄関にも水晶、御札、動物の頭蓋骨?、十字架、大きな鈴等が散々しているその隙間を埋めるように変な団体からのダイレクトメールが見え隠れするそんなものを横目に不鎖お姉さんの後を追い階段を上り二階へ昇りきって目に入ったのは近くの部屋のドアの下、他の部屋のドアと違って下の部分が壊れている何度も同じ場所に衝撃があったのだろうことはそのドアが痛々しく物語っている部屋の主が?もしくは部屋の主を恨む何者か?などと不鎖お姉さんが迷わずその部屋を開けた「勝手に入っていいんですか?」あたしの発言を聞き流すように辺りを見回す「やはり一度来ている何か見つけたのかしら」独り言を呟きながら部屋の探索を続ける「この部屋が夢幻フォローの部屋なんですか」置いてけぼりのあたしは不鎖お姉さんに質問をすると「えぇ間違いなくここは夢幻フォローの部屋………そしてここに時閒が来ていたはずよ」不鎖お姉さんの話を聞いて「それでここに時閒は何か見つけたんですか?」辺りを見回し「わからないわ収穫があったのかそれともなかったのか別の方角に行ってしかも今は連れも居るみたいね“人気″から生きた人ね行動を共にしているところから敵という感じではないし取り敢えずあたしとしてはもう手掛かりはないわね後は″時閒の後を追う″しか今の所出来ることはないわねぇ」落胆するあたしの目の前に″プロキシアスと書かれた机の上にある置物が気になった………公園でお昼の菓子パンと野菜ジュースを買ってキャリーバッグを横に置きスマホを操作しながら昼休憩をする家出少女その隣で″プロキシアス″夢幻フォローの部屋にあった置物に書いてあった文字その名は良くこちらの物世界で見かけていた言師を迎えに行くときなど看板に大きな字で描かれているだがなんなのかまではわからなかった「プロキシアス」ふと言葉が漏れる家出少女がパンをほおばりながらスマホを弄る「直の部屋にあったあの変な置物に書いてあったプロキシアスって会社名?あった」彼女がプロキシアスについて語りだす「プロキシアス資本金数十億の大企業主に行っている事業は情報インフラ整備、人材派遣、福祉や医療、軍事、宗教団体なんかもあるんだあたしも名前ぐらいなら聞いたことあったけど、実際に何をやってるかって聞かれると分かんないわね」スマホで調べた結果に自分の意見を混ぜつつ野菜ジュースを啜るただの偶然あの部屋誇りを被った物は結構多かっただが机の上のものにはほとんどホコリはなかったあの置物にもアレが今回の一件と関わりのある物であることは否定出来ない「行ってみるか」呟きその場を離れようとする時閒キャリーバッグの車輪の音が後から追いかけてくる「オレの判断が正しければこれから先危ない目に会うかもしれない悪いことは言わない家出をやめ戻ったほうがいいと思う」その判断はすぐに否定される「さっきの奴らに出会したらどーすんの取り敢えずあんたと一緒にいたほうが安全じゃないのそれともひとりで家に帰って襲われたらどーすんの」確かに先程の奴らの記憶までは消せない襲われるその可能性がないわけではなかった「分かった」と一緒に行動する事にした「それでその″プロキシアス″って会社が危ないところなわけ」キャリーバッグを引きながら残ったパンを頬張る「君の弟君がこのプロキシアスと関わったことにより今に至るといえばわかりやすいかな」パンを飲み込み「あんたが言ってた″心辺り″ってのがそのプロキシアスってこと?」首を横に振る時閒「″心辺り″とは違う君の弟君は本来なら″関わることのなかった世界に関わらせた者″それが″プロキシアス″だ」難しく其れを聞く家出少女腑に落ちた顔はしていないようだが「取り敢えずそのプロキシアスって会社が直の失踪のきっかけを作ったんでしょ」食べ終えたパンの袋に野菜ジュースの空を入れてゴミ箱へスマホを取り出しサクサクと調べて「プロキシアス本社ビルが隣町にあるけど行くわよね」その言葉に頷く時閒共に向かうことになった………土曜日の昼過ぎなのもあるがプロキシアス本社前についた「閉まってないわよね」家出少女が心配そうに大きなビルを見上げる株式会社プロキシアス創立三十数年というそこそこ新しい会社だ週休二日制でこの頃は金曜日も午後三時に終わるこの会社空いてる訳はそんな不安もあったが自動ドアは開く中に入る正面には受付が「本日はどのようなご用件で」しまったこういう所はアポイントメント?とか要るんだったと時閒のほうを見る家出少女だが受付が見据えているのは家出少女ではなく時閒の方を見ている「見えるようにしてるの?」そう尋ねる家出少女「いや君には見えるように調節しているが他の人には見えては居ないはずだが」しかし受付嬢は「確かに普通の人には認識は出来ませんね神力を持っている物を所持されているか、神約を交わしておられるか、もしくはそちらのように一定の人のみに限定的に姿を視認させるかですかね」ただの受付嬢とは思えない言葉を並べる唖然とする時閒と言ってる事が判らない家出少女を他所に「それで本日はどのようなご用件で」広いロビーが静まり返る「ここの代表者に話がある」時閒がそう申し出ると「それでは左手の奥のエレベーターに」乗り込むと扉が締まり先程の受付嬢の声で「後はこちらで操作するので」と一気に上層部へ彼女を連れてきたのは間違いだったか神との関わりの深いのは先程の受付でよく分かったが先程の受付人ではなかったおそらくあの黒い箱と同等の物つまり中身はこの先にいるものかチンと軽い音と共におもだるいドアが開き大きな机と椅子がある一般的な社長室と同じその中央に座る四十代位の中年男性が深々と座る「よーこそ直クンのお姉さん様そしてお目にかかるの初めてですね″時閒の龍″様私がこのプロキシアスの代表の″導 獲連″と言います」顎髭を触りながら机の上の資料に目を通しながら「すみませんね、この所こういう書類が多くて困っていましてね、それで今回はどういったご用件で?」机越しに立つ時閒に訪ねる「導と言ったか君の父上とは顔見知りでな、何故此方に来ているかはよく知らない今回聞きたいのは彼女の弟についてだ、先程君は彼女の弟の名前を知っていた」書類を一通り詠むとハンを押す「ええ(チラッと彼女を見上げる)確かに直君のことは知っていますお姉さんのことや家族のことは彼から話を聞かされていましたから実際あってはいませんでしたが彼と顔立ちが似ていたのでもしかしたらと思いまして」云いながら次の書類を見始める「直とはどうやって出会ったんですか?」不意に弟との関わりを問いただす「よし一息入れますか、コーヒーでいいですか」そう言うと腰掛けていた椅子から立ち上がりコーヒーを挽き始める辺りに豆の香りが充満すると「やはりコーヒーは挽き立てがいい彼方では味わえない、彼つまりあなたの弟である直くんに出会ったのはネットのゲームサイトでした私が息抜きにとやっていたわが社が技術提携をしているゲームのテストプレーヤーをしていて、わが社としてはそのゲームで技術が上手く利用されているかそのデータ収集もあり他のプレーヤーとの連携は主眼においておらずこんな時代です何処から情報の漏洩があるか分からないウチとしては情報の漏洩は命取りですなのでソロプレーヤーとして活動をしながらゆったりと遣っていました。そこで私とは別の理由でソロプレーヤーをしている彼と出会いました初めは数回話す程度でしたが(このゲームには何人でもクエストに挑戦できるシステムもちろん数が減るとやらなきゃならないことが増える)ある時彼の方から声をかけてきたんです」その言葉に彼女の表情が少し緩んだ「直らしい」ぼそっと小さな声で話は続く「彼は私と組みたいと言って来ました私としてもソロで収集出来るデータはあらかた終わったので賛同しました直くんはいわゆるヘビーユーザーでした装備品は課金者には敵わないにしてもレベリング(このゲームのレベルには上限はありません)はすさまじくというか呆れましたその時の私はレベル30程度でしたこのゲームのプレーヤーの平均は50前後でした強い者でも90くらいでも中にはこのゲームが始まって殆どをゲームの中で過ごすそれでも睡眠時間などを考えれば20時間なんて毎日入っている人々もごく一部にはいる途中でのダンジョン離脱は入り直すことになり優れた武器等も手に入れにくくなります」そういえばあの部屋ホコリを被った物が沢山あったな振り返る時閒「彼のレベルは250これが異常な数字だというのは見て取れました、彼と組むようになりデータ収集は楽になりましたそして……その後ゲームのデータ収集を終えた私は″もっと違う世界が見たいという彼の願い″を聞き″ある物″を彼にプレゼントしたんです」時閒が「其奴が″目と耳″って訳か」核心に迫る答え「彼があれだけのことをしてのけるとは想像もしませんでしたが」コーヒーを配りながらそれを飲まず「まるで自分は関係ないような物言いだな」コーヒーを一口飲み「待って下さい確かに″目と耳″は与えました、しかしながらそれだけです現に彼はそちらからは排除されたはずです、そのあとのことは私には予測できませんでした私としてもあちらの情報を得られる一手段になり得たのでそれは否定はしませんが、誓って彼にはそれ以上の″力″は与えていませんよ」イスに腰掛ける彼に「何処までの情報を得ている」とすごむと「あちらの情報を得る手段の一部だったということこれ以上は企業情報ということで」ならばあと一つと「あの部屋にあった″置物の中身″を持ち出したのはキミか」一言「違います」エレベーターの方へ向かう「聞きたいことは以上ですかではこちらからも一つ聞いてもよろしいですか」後ろを向いたまま「構わないが」ではと「今あちらは混乱しています″社に着かれる気はあるのですか?″」エレベーターに乗りながら「ないな」きっぱりと答えその場を後にするのだった。

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