三十三ページ目
ブロックが立ち上がる「まだまだ俺がやるんだ」やっぱり堕ちたら駄目なのか目の前の自我を無くし暴走を続ける配下の壊れていびつな形のブロック「こんなしちまったのもおれのせいか」自分の隣にいつもいて絶えず支え続けてくれた今目の前にいる彼の願い通り再び戻ってきたが彼は自分の持っていた神力に飲まれ溺れる、くるりと回り女の子に手を出し「どうする倒すわけにも」しかしその手をはじかれ「遊は遊はどうしたのよ誰よあんた!アタシの友達!遊を返してよ!」男の子の胸を叩くその手を掴み「ここに居るよあいつはここにいるもの」その手を一度離し「シィーを助けるためにもいこー」手を差し出すそれは遊神と強くかぶって感じるその手を握った時遊神とは違った姿へと変化する「その夢俺が貰おう」そう言うとブロックさんへと頭の羊の毛皮が巻きつくそしてそれがとれると「俺はやるんだやる?何を?何がやりたかった?」ニヤリと笑い「何かやりたかったのか礼文」と女の子と分離して出てきてそう言う「これは夢神様何時お帰りに?」ブロックがひざまずく「さっきかな」……あの後夢神様は先の戯神様の約束を遂行するべく夢幻フォローについての報告はすると一度夢神国に帰ったが女の子との神約も遊神との継続もあり続けるそうです。「ふぅーん」素振りの練習がてら今回の報告をするあたしに「その子は大丈夫なの」面倒見のいい先輩らしく気にしていたあの後……「ただいま」お帰りと父と母はお泊まり会は楽しかったとかお姉ちゃんのお友だちの妹さんと仲良くなったとか色々手を回して上げたそれでも彼女のお姉さん(あたしの学校の先輩)には色々話を合わせてもらったので感謝だその後しばらくして女の子がうちにやって来た机の前でもじもじしていると、女の子の中から男の子が現れる「まずは挨拶かのワシは夢神国の王をやっている夢神だ知った顔もおるが今の″ゲンシ″とは初見じゃな我が娘達も世話になったがよろしく頼む」外見上は遊神よりも幼いが中身は年老いた老人のようだこちらこそと礼をする「あたしは改めまして魯魚 騾馬といいます」緊張状態の騾馬ちゃんによろしくと挨拶するそんな会話の中にわんわんさんも入ってくる「物世界にいてもいいのか一応まだ王だろ」そんなわんわんさんを見下ろして「相変わらずですね、心配無用です取り敢えず七福神の傘に入れていただいたので」言葉少なめに現況の報告をするわんわんさんと知り合い?なのかな言葉使いにそんなことを思う……始めに異変に気付いたのは神牢の奥深くに閉じ込められているボロボロの囚神だった(この感じそうか……)その少し上の階壁に仕切られている「そろそろか」そんな声と共にヒビが壁全体に広がる次に五つの光る物体が壁のヒビの隙間から現れる「この時を幾度待ちわびたことか」青く芽吹くような光の魂がつぶやくと「憤慨は肝心な事を忘れるぞ″神木″」そう諭すのは黒く透き通る光の魂「″神水″分かっている分かっているのだだがどうだこのいかんともしがたいこの気持ちは」そこに黄色く力強い光の魂が割って入る「うーーんまぁ久々の自由なんだしゆっくり行きましょう」少し離れている白く一際輝かしい光の魂が「どうやらそうゆっくりできそうはないよ″神土″」光る魂達の前に先程まで神牢に居たはずの彼がその場に居た「″神金″の言うとおりだ、おやおやあのガキ共よりえらいのに見つかっちまったな」まるで楽しんでいるかのような口振りをする赤く燃えるような光の魂「″神火″か相変わらずだなここに封じ込められたときのままか」五つの魂はゆらゆらと揺れながらその囚神を照らし出す色取り取りの光が映し出したものは肩から伸びる爪のような肩パットボロボロなそれは光に照らされるたび影を作り出す「貴様も脱走というわけでは無いか龍神しかも第一世代時閒の配下であるお前ならいつでも外に出られたのではないか?」どの魂と言わず重なり合うようなその光が言葉を発する「お前達と違って態度が悪くなかったので待遇がよくてね居心地がとてもいい出る気はしないんだ、大人しく戻ったらどうだ?」囚神の羅髭が太くなる……大きな物音が続く中最初の揺れで崩れ落ちた本や玉、封印されている状態に不備がないか点検するので双子の神は手一杯毎度というか不鎖は今狗牙の処へ行っていて留守であるこの神牢は他の神世界とは隔離遮断しているので中で起こったことも外には分からない逆も然りだ、双子の神はそこまで頭が回る状況になくこれ以上変なことが起きないように自分達への突き上げる振動を感じつつも、とても下で起きている事までの対処には繋がらなかった!「振動がやんだ?」……「さて、後四つか」息一つ乱さず残り四つの魂を見据えている片手は強く握りしめているその手の隙間から黄色の光の粒子が拡散している「計算違いだとは言わないここまでとは、龍神の力侮っていましたよ、なので予定を少し予定を変えましょう」白い光が眩しく回りを包み込む囚神も絶えきれず目を瞑るそのすきに赤く燃える魂が一直線に天井を突き抜ける神牢はその機能を失っており双子はそんな揺れに驚くばかり続くように他の光の魂たちは一斉も外へ「やはり追っては来ないようですね」白い魂が下を確認するものも囚神の神力はその場を動かない「恐れを成した訳じゃねーがなまぁ俺らが外に出たんだそうのんびりしてらんねーだろ」燃え盛るように真っ赤になっていく「確かに全員での移動よりはそれぞれで分担が適任かと思いますね」黒い魂が話を始めようとする前に赤い魂が一直線に物世界へ向かっていく(んじゃ、″神約聖書″もーらい)青い魂が「ずりーぞ!」そう言う青を止める白い魂「いいのかよ、″神約聖書の対処″は必要不可欠だろ」その言葉に「確かに必要ですが我々が外に出た以上他の神々も我等の神力に気づいていますなので″神土″」先程拡散した黄色の光の粒子の一つ一つが強く光る「″神物界離″」黄色く光る粒子は一枚の壁となり神世界と物世界の間に黄色の透明な光となる「さてでは我々も動くか空に集まっていた青、白、黒の三つの光は流れ星のように三方向に散っていった……黒いマイフンドシを肩に巻きつける消防士がホースをかついでいる感じだろうか朝早くとはいえ夜明け前明るくなりつつあるまだついている街灯に照らされる横顔は妹の無事の帰還が嬉しかった名残が口元に出ている家ではそんなそぶりすら見せはしないがこんな早くからダッシュで学校に行くのは場所取りというわけではない薙刀部この前まで一人だったこの部活に新しい部員が入ったそれは何とアタシの妹を拐かした後輩だったそれもあってかこの部に興味が湧いたそしたらアタシよりすごーく努力していたんだそんな姿にアタシも負けらんないそう思った結果アタシも朝練前倒しのこんな時間なんだ汗?まだ夏には遠いけど走って間もないというのに汗かきつつも上を見上げまぶしい光と共に、隕石小粒なクレーターが出来ていた回りの街灯は点滅を繰り返す煙に被われた中で現れたのは赤く燃えるような光を放つ者が宙を揺れている「ここが物世界か!」倒れ込む黒フンドシのジャージ「巻き込まれたか?まぁいい借りるとするか」そう言うや彼女の体の中に入るスクッと起き上がりその場に座る「こいつは!」先程とは別の意味で口角を上げて「こんなに早く見つかるなんて」首を捻りながら体の調子を診る「本来のとまではいかなくともこの感覚悪くはないな、ただ″黒″じゃなくて時代は″赤″!」と黒いフンドシの色は燃えるような赤色に変わるそれに満足しつつその場を後にする……目覚まし時計が鳴り響く半分寝ぼけ眼に時計を止める「起きなきゃ…」そうだった今日はわんわんさんいなかった昨日の夜、神世界に用があると言って帰りは今日の夕方になるって言ってたなまぁいいか顔を洗い部活も山ごもりするってここ二、三日行ったきり音沙汰無しのんびり朝食を取りわんわんさんがいないので髪飾りをポッケに入れて、ふと縁側で遠くを眺めるシャーモンさん「どうしたんですか?」「いや少しな、何でもない」そう言うと髪飾りに戻るシャーモンさん弁天とほーちゃんはお休み中らしい学校に急ぐ不自然を感じたのは人の少なさだが学校の敷地に入るとそれは確信的に感じるいない静まり返る校舎人の気配がしない神様頭の中にキーワード的に感じるポッケから髪飾りを取り出すその手を掴まれる「先輩?」目の前に居たのはるい騾馬ちゃんのお姉さん髪飾りに触れようとするが弾かれるいつかの目神様と同じだあたしは髪飾りから黒竜の衣を取り出し髪飾りと共につける「どうして騾馬を危険な目にあわせるの、其れを壊さなきゃ」彼女から神力を感じる取りつかれている「どうしたんですか先輩他の人達は?」そんな言葉は届かずに拳が飛んでくる難なく躱すが股を広げ両手を地面につく片手を肋骨にすさまじい衝撃が襲う全身を使い自重の乗った一撃は壁を撃ち抜き外へ明らかに人間離れしたその力は神力によるもの吹っ飛んだかと思っていたがあたしの前には三角定規が其れを防ぐ「気づきなさいよね、あれはあんたの知ってる先輩じゃないそうでしょ″神火″」その言葉にお姉さんの髪の色が真っ赤な炎のような色になる「やっぱり七福神(天敵)にはバレルか結構記憶から取り出して迫真の演技だと思ったのになぁ」シャーモンさんも現れ「今朝の違和感は御師らか、狗牙たちのの神力が探れん」ふっふーんと「御名答″神土″の神力で今は行き来は出来ないんだよねこれが」そういいながら制服の腹の部分を破り赤く燃えるようなフンドシをつける「さておっぱじめるかな」……「やっぱり出られない」尻尾による攻撃で神物界離の壁を破壊しようと試みるも破壊には至らず焦る狗牙と「慌てたってしょうがないじゃないわんわんさん」とのんびり構える不鎖が足止めされていたそこへ「見るに耐えない一度はこの頂までも修め尊敬と畏怖の対象であられたあなた方も過去の話今ではこんな有様ですか」クスクスと笑うように中の核が点滅している青く絡みつくように壁の回りに鎮座して根を張るように大きな木へと変化していく「あら壁だけでは不安かしら慎重ね″神木″仲良しグループも″神土″がこの調子って事はやったのは牢の彼かしら」樹木が狗牙と不鎖を絡みつかせる「やれやれだなぁ個別撃破にプランを変えただけですよあなた達は黙って」狗牙の尻尾が空を切る「無駄ですよ」うねる樹木がきりがなく行く手を遮る……金色の光る物体が神世界への無差別な攻撃をしている其れを見て福禄寿様が現れ「死人達を優先して全員の避難を」とガイドの神様たちに連絡を食い止めるのに必死だ社の中枢寿老人様のもとへ来客が黒い光の魂はすり抜けるように寿老人の元へ「ノック位はしてもらいたいのですが」そんな寿老人様に「これは失礼然しこの場所も少し立てば我等の手に戻りそうなので」正面にイスを戻し「まさか本気でその様なこと」動きにくい?これは「この一室を水の空間としています溺れる訳ではないので安心をただ抵抗はかなりあるので動かしずらいかと本来の姿は獣じみたですか其れも叶わぬこと絶望を抱いて!」黒い魂の核が貫かれている寿老人様の横の空間が裂けて爪のような物が突き出しそれが核を貫いたのだ「どうやら私の方が運はあるみたいですね」体を覆う見えない水が油のような感覚で抜け落ちていく「ケイカクドオリカ」そう言う目神様に口角を上げ「移動しましょう奥へ」寿老人様は社の底へと消えていくそんな社の方を向いて何かを覚悟する福禄寿様なのでした………「どすこーいってねやっぱりこの体相性はいいか」片手を突き出すその張り手は熱気を帯びている打たれたところは重いヤケド状態だ神火を纏ったその体は赤く燃えたぎるように感じだ触れるのはあまり有効ではない!「弁天!」三角定規が溶けていくふぅーふぅーと消しに罹る端が溶けて丸みを帯びているするとシャーモンさんが策を遣ってみるしかないあたしは屋上に相手を誘い出す躱しながらタンクの後ろに「隠れたつもりかこれ毎!」殴った瞬間に水!神約聖書を持ち分離させるしかし分離した神火にタンクの多量の水で一瞬蒸気が急激な熱と水でそこに「ほーちゃん」全力の一撃が神火に直撃するがすんでのところでととかず「クソまさか人如きにこんな姿を曝すとは」そこには神火の本来の姿である燃えるような赤いマグマに身を包み核を中に修めた神火の姿があった………「まだか?」樹木の攻撃を尻尾で切り裂く狗牙が樹木を躱しながら後ろに隠れる不鎖に問う「うーん急いではいるみたいなんだけど」神木は「何を企んでいるのかは分かりませんがあなた方はここからは逃がしませんそれに社のほうは寿老人様の片付けに物世界の方は神約聖書の破壊もじき終わるでしょう「確かにそれは急いだ方が良いかも」苦笑しながら「逃げれればですけどね」鞭のようにしなり追い詰める不鎖の動きが止まる「逃げなければ!」捉えた思ったその神木の一撃は不鎖をすり抜ける?「しまった!これは」神木は散々今まで自分が言ってきたことを身にしみて感じているそうだった目の前にいるのは仮にもこの神世界で頂にいたんだ注意すべきだった透き通ったその者の口から「お待たせこれで終わりよ」その言葉はそこから離れている神牢にいる透き通らない彼女からも発せられる「いきなり帰ってきたかと思ったらブツブツと独り言手伝ってほしいもんだわ」理母お姉ちゃんが呟いていた「ごめんなさいと頭を撫でつつ柱の前に壁のヒビから鎖を滑らせるヒビが修復する「戒厳封鎖″構築″」五つの神の核が光動きが止まる砕けている核の欠片も同様だ「″転合″」五つはその場を消え本体である不鎖の前に「″鎖陣組式″よし完了」鎖を取り出してヒビが無くなる狗牙の前にいる透き通る不鎖が「終わったわよ!これってさっきまでのはまさか」彼女が言い終わる前に「すまん後のことは頼む」狗牙が駆け出し社の方へ……神牢へあたしは向かった「シャーモンさんたちが来ないといけない」その様子に鎖お姉さんは「そうまぁ引き合うのかもね、狗牙なら社に向かったわあなたも感じるでしょ」この感じは目神様でも禍々しい「あいつの封印が少し外れかけてるのかも」あたしたちは鎖お姉さんをおいて社に向かう「これも……因果なのかもね」……社の中で待っていたのは福禄寿様だった「来てしまったね」悲しげに発する福禄寿様「狗牙なら今し方ここを通って奥へ」あたし達もと通ろうとするが「通れない?」見えない壁があたしの侵入を拒むあたしは福禄寿様に目を向けるが彼は首を振り「渡しではないよこれは寿老がしいたものだ此より先は″神の領域それ以外は通れない″いざという時の為だ神も一度入ると出られないどの道君はここまでだ」冷酷に告げられる……「ヤクソクドオリ、カセハハズシテモラッタガ、コレハドウイウコトダ」そこには大きなヒビの中から大きな前足を出した獸神が姿を現すその色は闇の中に染まっており所々不気味な輝く黒晶のような色をしている目の前の寿老人は戦っているのかボロボロだ「サキホドノ″アノクロイノ″ノダメージガ、ノコッテイルノヨウダナ」ボロボロの体を推して「約束は守りましたから枷を外しましたし」目神様の一撃で吹き飛ぶ「マエアシノミカ?コシャクナコトダ、ダガウゴキハヤスイカラ、コレデジュウブンダ」そこに狗牙が到着間一髪「何をしてきたんですか、折角の見せ場何ですが」「元気そうじゃねーの」「今のあなたが来たところで」目神様が口を緩ませながら「マッタクダナ、ソノスガタイライラスル」距離をとりつつ「懐かしいのか、父上様」前足で潰されるかと思うほどの速さで叩きつける「キサマニソウヨバレルトハ」お怒りの目神様に「あいつは(言師を思い浮かべながら)幸せだったみたいだぜ」尻尾と前足が激突する「ダガヤクブソクダナ」簡単に押し負ける「参ったねこりゃ」………「しょうがないのー」シャーモンさんがため息をつくホーちゃんが外へ落ち込むあたしに対して「言師は笑顔がとても似合うだから笑ってほしいんだなありがとう」玉に戻りわんわんさんたちの元へ「わしも楽しかったわい本気で戦ったのは久方ぶりじゃ不動には″お前の道を進め″とそう伝えてくれ」同じくわんわんさんの元へ「これも因果なのですかね」福禄寿様もわんわんさんの元へ其れを追いかけるように二つの玉が髪飾りから飛び出し追い掛ける「なんて面してんのホーが言ったでしょ笑ってるあんたの方が良いって(振り返って)そうそうじゃあね言師」弁天もわんわんさんの元へ……「ヨセアツメダナ」七福神集合すると「おまえら分かってんのかもう元には……」「さっさとやるわよ寿老もいいわよね」「それしかないかな」作戦会議など聞かず前足が「ツブレルモノガ、フエタダケダガナ!!」使い古させているが砕けていない爪甲垢鎧、頭には二股に割れた角が生え、言師の着ている黒竜の衣を思わせる衣を羽織る、あの巨体の一撃を軽く受け止めている、眺める目神様の表情の険しさから憎むべき相手なのが分かる「すぐに終わる」そう言うなり指をはじき前足を空間の中へ同時に前足に足枷を戻すと動こうとするそれに威圧で動きを封じる空間は次第にヒビがとじ始める「またこんど遊んでやる」その言葉と共に空間は修復する怒りに満ちた瞳に見据えられながら。




