仲間
何か良いクエストはないかなと、ギルドに来ました。
まず、今までに討伐クエストで、ゴブリンが出てきた。
ゴブリンは森があるところに出ると聞いたので、
この街の近くには森がるのだろう。
ラビットの討伐クエストはなかった。
代わりに毛皮の納品クエストが出ていた。
新しい出会いとしては、ゴブリン討伐なのだが、
もっと気になるのがある。
森に現れる謎の魔物の調査クエスト。
黒い狼らしい。
ブッラクウルフという、ウルフの上位種の可能性があるらしく、
群れでいるのか、本当にブラックウルフなのか。
とかを調べる必要があるらしい。
1度発見されてから、その後見つかっていないので、
ちゃんと確かめておきたいらしい。
出来るならば討伐を行えば追加報酬もあるらしい。
ここらへんでは見ない魔物らしいので、
この機会にぜひ見ておきたい。
さて、さっそく森に行きたいのだが、
その前に魔法を覚えようと思う。
というのも、ここに来て知った。
王都では、裕福な人が多いため、わざわざ生活魔法を使わなくても、より効率の良い魔法具や施設を使うために、生活魔法を使う機会がないらしい。
生活魔法は、火着け、応急処置、汚れ落とし、飲水に使える魔法で、
どれも効果としてはとても小さいものらしく、使い続けることで、効果は大きくなるが、
あくまでも簡易的なものらしい。
それゆえ、旅をする商人や冒険者、貧乏な村人等が覚えるらしい。
そして、この街には貧乏な人や冒険者が多くいるために、
この生活魔法を知ることが出来たのである。
ということで、
生活魔法が覚えられるという教会に来てみた。
教会ではシスターがおじさんに手を当てている。
そういうサービスではないとすると、検診か回復魔法ではないだろうか。
回復魔法、ぜひ覚えたいのだが、
まずは誰でも取得出来るという生活魔法を手に入れよう。
シスターさんに聞いてみると、
女神像に向かって祈ることで手に入るらしい。
なんてお手軽なのだろうか。
とりあえず、教会にある女神像に向かって片膝をついて祈ってみる。
生活魔法をください。
生活魔法をください。
生活魔法をください。
ステータスを見てみると、
称号に生活の神の加護がついている。
なんというちょろ、いや、優しい神だろうか。
スキルにも[生活魔法]が増えている。
いや、それだけではない。
[回復魔法]まで増えている!!
女神様優しすぎる。
これで、回復薬いらずでいつでも回復できるぜ。
もう怪我も怖くないね。
って言っても、まだ一度も攻撃をくらったことないけど。
さて、もう教会にも用はないし、
さっそく森に行きますか。
森に来ています。
いますね。
ゴブリンが。
ブラックウルフの方はマップにでてこなかった。
ゴブリンは10体討伐でクエスト1件分になる。
サクッと倒せて楽でいい。
こいつら防御力が紙です。
たくさんいるから、囲まれたら怖いのだろうけど、
俺は絶対にそんなことにならないからな。
余裕で倒せていい。
混乱しているゴブリンをさくさくと倒す。
俺が見つかることはない。
20体の集まりをすぐに倒す。
ゴブリン肉は美味しくなさろうだし、皮も微妙なので、
討伐部位のキバだけ回収して放置。
そんなことをあと2回ほど繰り返したところで、
前に狼がいる。
色が黒い狼だ。
おそらくブラックウルフだろう。
でも、なぜマップに表示されなかったのだろうか。
まあ、いつものように近付いて切って終わりだ。
と思ったら、何やらこちらを見ている。
まさか気がついているのか。
いや、たまたまかもしれない。
反対側に回ってみようと移動を始めると、
顔がこちらを追ってくる。
これは確実に見えている。
なぜかはわからないが、これはピンチなのではないのだろうか。
それにしても、なぜ襲ってこないのだろうか。
鑑定してみる。
すると、
ステータス
魔物 シャドーウルフ
称号 影神の眷属
状態 瀕死
うむ。
なんか、すごい魔物っぽい。
そして、俺に気がついたのは、おそらく同じ影神の影響を受けているからだろう。
しかも瀕死であるために、こちらに攻撃をしてこないのだろう。
俺はこれがチャンスだとばかりに攻撃を
と思ったのだが、
めっちゃ甘えた声を出してくる。
「くぅんくぅん」
なんだろう。
可愛い。
正直こっちに来てから、まともに人と交流出来ていない。
もちろん、ペットなんてのもいない。
ぬくもりに飢えている俺にわんこの甘えは可愛かった。
しかもだ。
躊躇していると、頭を俺の足にすりつけてくる。
なんだこいつは、可愛い。
大きさも大型犬くらいだし。
このまま飼いたい。
頭を撫でる。
可愛い。
そのまま、わんこに手を当てて、[回復魔法]を使おうと願う。
俺の手から何かが抜けていく感じがして、わんこが元気になってきている気がする。
「わんこ可愛いなー」
なでなで。
「クロー、俺と一緒にこない?」
勝手に名前を付けて、さらに一緒にこないか誘ってみる。
わんって吠えて、こちらに頭をすり寄せてくる。
これは脈ありだろうか。
撫でながら、[回復魔法]を使っていたのだが、
それのおかげか立ち上がれるようになり、お腹らへんに頭を寄せてくる。
ちゃんと回復しているのか確認してみる。
ステータス
名前 クロ
魔物 シャドーウルフ
称号 影神の眷属、クズマの使い魔
うん。
俺の使い魔になったようです。
それに無事に回復出来たみたいでよかった。
ふふ、俺に使い魔が増えたよ。
「クロ、よろしくな」
なでなで
テータス
名前 クズマ
才能 錬金術
称号 異世界人・開拓者・影に愛されし者
武神系スキル [体術Lv6][剣技Lv14(up)]
魔神系スキル [回復魔法Lv5(new)][生活魔法Lv1(new)]
助神系スキル [跳 躍Lv2][逃げ足Lv7][隠密LvMax][偽装LvMax][窃盗Lv3][聞き耳Lv8(up)][忍び足Lv12][夜目Lv10][挑発Lv12(up)][回避Lv8][俊足Lv8(up)]
産神系スキル [錬金術Lv11][調薬Lv1][鍛冶師Lv1]
影神スキル [存在希薄][認知阻害]
異世界人スキル [言語翻訳][身体能力強化Lv15(up)][アイテムボックス] [ステータスオープン] [便利マップ]
はい。
仲間は増えましたが、ペットですね。
これで独りの夜ともおさらばです。
なお、人化することはありませんw