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プロローグ

 思いつきから生まれた作品。

 良かったらどうぞ。

 ……まだ本編入ってませんが。

      ✚


 VRMMOが造り出されてから、はやすでに五年もたった。現在での配信タイトルは百タイトル以上もある。だが、一つ問題があった。


 どのタイトルも、全くもってクオリティが低すぎる事だ。


世界全体をクリエイティブする必要があるVRMMOは、その制作の時間も相当かかるし、何よりデータの送信に半端じゃない容量を使う。送る方も、送られる方も大変だ。


そんな問題もあって、結果VRMMOは発売当初世間を湧かせて以来、完全に衰退していく一方だった。


 自称ゲーマーである俺も、ヘッドバイザーなるVRMMOに必要なコンソールを購入したものの、結局好みのタイトルを見つけられず、辟易していた。


「「ちぃーちゃん」」

美流久みるく南嶺なみね、その呼び方はやめろっつたろ? こんな日曜に何のようだよ?」


 ある日曜日、幼馴染二人が家にやって来た。

幼馴染と言っても、あれだ。たまたま引越し先が女子二人の家のど真ん中だけだっていうだけで、付き合い自体は三年と浅い。二人共同じ学校の、同じクラスで、しかも美少女だった。正直嬉しいといえば嬉しい。


しかしだからって、『ちぃーちゃん』という呼び方は幾らなんでも許容できない。できる訳がない。確かに俺の名は蹈鞴千助たたらちすけだが、せめて上の名の「たたら」で呼んで貰えないだろうか。


 そんな事文句言った所で、この幼馴染二人が話を聞いてくれる訳がない。結局何のようなのか問いただそうとして、俺は彼女たちが手元に持つ黒々しい輝きを放つヘルメットを見つけた。


「それって……ヘッドバイザーか?」

「当ったりー! 実は良いタイトルが見つかったんだよぉ」


 美流久が元気よく笑いかけた。なるほど、そういえばここら一帯で唯一ネットが繋がるのはウチだけだったな。彼女達がここに来るのも頷ける。


「どうせなら、ちぃーちゃんもやらない? きっとハマると思うわよ」

「ハマるってなあ、ここ最近のVRMMOじゃあ、大抵クオリティが低いしな」


 南嶺のお誘いに、俺は率直に懸念を示す。だが、南嶺と美流久はフフフと笑い合い、それを否定するように言った。


「だいじょーぶ、きっとちぃーちゃんもめちゃくちゃハマると思うよぉ」

「けど、そんなクオリティが高かったら、容量も半端じゃないんじゃねえの?」

「心配しないで、本当に軽いから」


 南嶺の言葉に不審も露わに、俺は南嶺のバイザーからそのタイトルをコピーする。


「軽っ! たった五分もかかってねえじゃんこれ。本当に大丈夫かよ!」

「ダイジョーブだよっ!」

「大丈夫よ」


 この時、俺はついに出逢う事になるのだ。


 クロス・クロス・オンラインに。


      ✚


「二人共、ネットワーク接続はちゃんと出来たか?」

「バッチグーだよ!」

「ええ、もうできたわ」


「よしじゃあ――行くぞっ」


 俺と美流久と南嶺は、三人同時にダイブした。


 パソコンを立ち上げる時によく鳴る、あの盛り上がるような音楽が短く響き、美しい夕日の情景が、目の前に映し出される。

 眼前にはログイン、パスワードを入力する画面が展開される。どうしたものかと困っていると、右下の方に『新規登録』とある。迷わず押した。


 新しくウインドウが開き、ユーザー情報を打ち込む画面に切り替わる。自身の住所、名前、メールアドレス、ユーザーID、パスワードまで打ち込む。当然ニックネームは「TATALA」だ。


 あらかた入力し終わり、送信。しばらくすると認証と返ってきて、まず一安心だ。


 これで、クロス・クロス・オンラインに入れる。


 連載小説二番目です。

 もう片方は書きためてあるので更新に支障は無いのですが、こちらは週に一度更新できれば良い方?

 できる限り頑張るので、こうご期待。

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