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【詩集】Shangri-La

プリンスメロン

作者: 野鶴善明


  坂の途中のフルーツショップ

  甘い香りのプリンスメロン

  白磁色した鼻を果実にあて

  君はくすぐったそうにほほえんだ


  青空にかかげて見くらべて

  君が選んだプリンスメロン

  ふたつを僕のリュックに入れて

  もうふたつは君が袋に提げて


  愛の重さはふたりでわかちあい

  重すぎず

  軽すぎず

  バランスよく

  ちょうどいいくらいになるように


  重すぎる愛は

  いつか疲れてしまう

  たとえ健やかな香りがただよって

  おいしい味わいだったとしても

  相手の存在そのものが重荷になるから


  軽すぎる愛は

  いつかむなしくなってしまう

  おたがいの存在を確かめ合わなければ

  ほどよい手応えがなければ

  いっしょにいる意味がなくなるから


  坂の途中のフルーツショップ

  雨上がりの冴えた陽射しが

  プリンスメロンに照りかえる

  ふたり ほほえみかわして

  それから 手をつないで



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