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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第十章 オルレアン包囲戦:1429年3月7日〜1429年4月28日

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10.5 神頼み(2)ジャンヌ・ラ・ピュセル

 (オルレアンの私生児がシノンに派遣した)ヴィラール卿とジャメ・デュ・ティレー卿がオルレアンに帰ってきた。自分たちの目で「乙女ラ・ピュセル」を見たと報告し、乙女到来の奇跡について語った。


 彼らは、ジャンヌがいかに遠くまで旅をし、川を渡り、イングランドが支配するいくつもの町や村を通り、略奪やあらゆる悪事がはびこる土地を通過してきたかを語った。


 そして、ジャンヌが王のもとに連れてこられたとき、お辞儀をしながら王に優しい言葉をかけたことを話し続けた。


「優しい王太子さま、神はあなたを救済して助けるために私を遣わしました。私に兵士を与えてください。神の恵みと武力によってオルレアンの包囲を解き、神が私に命じたとおり、ランスであなたを聖別するために導きます。なぜなら、イングランド人が祖国に帰り、あなたの王国を平和のうちに残すことが神の意志だからです。もし彼らが王国から去らなければ、神は彼らを滅ぼすでしょう」


 さらに、聖職者、騎士、従騎士、学者から尋問を受けたとき、ジャンヌの態度は誠実でその言葉は賢明であると判断されたと伝えた。


 彼らは、ジャンヌの信心深さ、率直さ、神がジャンヌとともにあることを証明する素朴さ、馬の扱いと武器の扱いの上手さを称賛し、それはすべての人々を驚かせた。[862]


 3月末には、ジャンヌがポワティエに連れて行かれて、そこで神学者や著名な師に尋問され、アレクサンドリアの学者と対決した聖カタリナの回答のように、確信に満ちた答えを得たという知らせが届いた。


 ジャンヌの言葉は善良で、その約束は確実だったため、王は彼女を信頼し、オルレアンに行くための武装を整えた。ジャンヌは白馬にまたがり、聖カタリナの剣を腰に帯び、天の王から授かった旗を手に持ち、まもなくオルレアンに現れるに違いない。[863]


 聖職者にとって、ジャンヌに関する話は驚くべき内容だが、信じられないことではなかった。なぜなら、このような話は、聖書に書かれた歴史の中にいくつも例があったからだ。

 聖職者の中でも、博学な人たちは否定する理由がなく、学のない単純な人たちは素直に驚きを感じていた。


 隊長の中にも、一般民衆の中にも、ジャンヌの話を聞いて嘲笑する者がいた。

 しかし、表立って嘲笑すると、自分たちが非難され虐待を受ける危険があった。

 オルレアンの人々は、神と同じくらい「乙女ラ・ピュセル」を強く信じ、ジャンヌが援助と救済をもたらすと期待していた。

 人々は、ある種の「神秘的な陶酔」と「宗教的な熱狂」の境地でジャンヌを待っていた。


 包囲の熱狂は、乙女の熱狂へと変わっていた。[864]


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