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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第七章 ポワティエのラ・ピュセル

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7.3 ラ・ローズ邸にて(1)最初の尋問

 ジャンヌは、町の中心部、法廷からそう遠くないジャン・ラバトー卿の邸宅に連れて行かれた。[742]


 ジャン・ラバトーは、国王の法廷(世俗裁判)の検事総長(司法長官)を務めており、刑事事件はすべて彼が、民事事件は教会側の検事総長ジャン・ジュヴネルが担当していた。

 二人とも国王の弁護士としてシャルル七世に仕え、国王が関与する事件では国王の代理人を務めた。


 国王は儲からない(採算度外視の)依頼人だった。

 ジャン・ラバトーは刑事裁判で「国王の代理人」を務める報酬として、年間400リーブルを受け取っていた。国王が関与する事件以外では出廷を禁じられていたため、彼が賄賂を受け取っていたと疑う者はいなかった。


 さらに、オルレアン公の評議会の顧問も兼任していたが、得られる利益は少なかった。高等法院の役人たちと同じく、彼も非常に貧しかった。


 ジャン・ラバトーはポワティエ出身ではなく、この町に家を持っていなかったため、ロジェ家が所有する「オテル・ド・ラ・ローズ(バラの館)」と呼ばれる邸宅に下宿していた。


 それは大きな住居だった。安全に保護され、丁重に扱わなければならない重要な証人たちは、そこに滞在することになっていた。


 高等法院はジャンヌの尋問に関与してなかったが、ジャンヌはこの邸宅に連れて行かれた。[743] ジャンヌはここでも、オルレアン公とフランス国王の両方に仕える人物の監督下に置かれた。


 ジャン・ラバトーの妻は、大抵の弁護士の妻たちと同じく、評判の良い女性だった。[744]


 ジャンヌはラ・ローズ邸に滞在中、毎晩夕食が終わると長い間ひざまずいて祈った。夜になると祈りを捧げるためにベッドから起き上がり、小さな礼拝室で長時間を過ごした。


 博士たちがジャンヌの尋問を行ったのもこの邸宅だった。

 彼らの来訪を告げられると、ジャンヌは強い不安に襲われた。

 聖カタリナは、ジャンヌを安心させるよう励ました。[745]


 かつて、聖カタリナも博士たちと論争して彼らを困惑させた。

 確かに、そのときの博士たちは異教徒(東方の賢者(マギ))だったが、彼らは学識があり、頭脳明晰だった。聖カタリナの生涯にはこう書かれている。



「皇帝はエジプトの知識と高等学問に精通した

 賢者50人を召集した。

 賢者たちと論争しなければならないと聞いて、

 カタリナはイエス・キリストの福音を

 立派に弁護できないのではないかと恐れた。

 しかし、天使が彼女の前に現れて言った。


『私は大天使・聖ミカエルです。

 あなたはこの論争で勝利を得て、

 私たちの主イエス・キリストにふさわしい者となり、

 キリストのために努力する者たちの希望となり、

 栄冠に値するものになるでしょう』


 そして、聖カタリナは賢者たちと論争した」[746]



 ポワティエ高等法院の厳格な博士や教師たち、そして主要な書記官たちは、2〜3人ずつのグループに分かれてジャン・ラバトーの家にやって来て、それぞれが順番にジャンヌに質問した。


 最初に来たのは、①ジャン・ロンバール、②ギヨーム・ル・メール、③ギヨーム・エメリー、④ピエール・テュレル、⑤ジャック・メレドンだった。


 ジャン・ロンバール修道士は尋ねた。


「あなたはなぜここへ来たのか? 国王は、あなたを国王のもとに導いたものが何であるかを知りたがっておられる」


 ジャンヌの答えは、彼らに大きな感銘を与えた。


「羊の番をしていると、声が聞こえました。その声は『神はフランスの人々を深く憐れんでいる。ジャンヌよ、あなたはフランスへ行かなければならない』と言いました。この言葉を聞いて、私は泣き出しました。するとその声は『ヴォークルールへ行くように。そこに、あなたを安全にフランスの国王のところへ連れて行ってくれる隊長がいる。恐れることはない』と言いました。私は命じられた通りにして、何の妨げもなく王のところへ辿り着きました」[747]


 次に、ギヨーム・エメリー修道士が口を開いた。


「あなたの話によれば、その声は『神がフランスの人々を苦難から救うだろう』とあなたに告げた。しかし、もし神が人々を救うつもりなら、武器を持った兵士は必要ないはずだ」


 神の名において、とジャンヌは答えた。


「武器を持った兵士が戦い、神が勝利を与えるでしょう」


 ギヨーム修道士は、それを聞いて「満足した」と宣言した。[748]


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