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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第一章 幼少期

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1.1 生まれ故郷、ドンレミ村

 ヌフシャトーからヴォークルールまで、ムーズ川の澄んだ水は、ポプラ並木やハンノキやヤナギの低い茂みにおおわれた岸辺の間を自由に流れている。

 川は、急に曲がったり緩やかなカーブを描きながら、つねに細い流れに分かれ、緑がかった糸のような水流は再び集まり、あるいは時々、地下にもぐって消えてしまう。

 夏はのんびりと、浅瀬に生えているヨシをほとんど曲げずに流れる。岸辺からは、わずかな砂と苔を覆うだけの葦の群生にせき止められて、波打つ水を眺めることができる。

 しかし、大雨の季節になると、急な豪雨によって増水し、より深く、より急速に流れる。岸辺からは、谷の草と同じ高さまで上昇した澄んだ水たまりに一種の露を残す。



 低い丘陵の間には、幅2~3マイルほどの谷が途切れることなく広がり、なだらかな起伏の丘はオーク、カエデ、シラカバの木々に覆われている。

 春には野の花が咲き乱れるが、その姿は厳かで、重苦しく、時には悲しげな印象を与える。

 緑の草は、よどんだ水のような単調さを感じさせる。

 晴れた日でも、硬く冷たい気候を意識させる。

 空は大地よりも温かそうに見える。涙ぐんだ微笑みで大地を照らし、この繊細で静かな風景のすべての動き、優雅さ、絶妙な魅力のすべてを構成している。

 そして冬になると、空は大地と混沌の中で一体となる。濃い霧がまとわりつくように降りてくる。

 夏には谷底を覆う白く光る薄い霧は、厚い雲と暗い山々の影に取って代わられ、赤く冷たい太陽によってゆっくりと散らされる。

 早朝に高地をさまよう旅人は、神秘家のように恍惚とした気分で、雲の上を歩いている夢を見るかもしれない。



 この左手に樹木が生い茂る台地があり、その高台からブルレモン城がソーネル川の渓谷を見下ろし、右手に古い教会のあるクセ(Coussey)があり、曲がりくねった川が西のボワシュヌ(Bois Chesnu)の森と東のジュリアンの丘の間を流れている。

 流れは西岸のドンレミ村とグルー村を通りすぎ、川はグルーとマクセ=シュル=ムーズを二分して隔てている。

 丘のくぼみに隠れたり高台にそびえる村々(ビュレ=ラ=コート、マクセ=シュル=ヴェーズ、ビュレ=アン=ヴォー)の間を通りすぎ、ヴォークルールの美しい牧草地に水を注ぐ。[147]

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