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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第三章 ヴォークルール初訪問/ヌフシャトーとトゥールへ/ヴォークルール再訪

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3.9 悪魔祓いの試練を受ける

 ロベール卿はみずからの意志で、あるいは賢明な人物から助言を受けて、ジャンヌが悪霊に操られているかどうかを確かめようとした。

 なぜなら、悪魔はずる賢いので、無邪気に装うことがあるからだ。

 ロベール卿はこういう事柄について知識がなかったため、司祭に相談した。


 ある日、下宿の女主人カトリーヌとジャンヌが家で糸を紡いでいると、司令官(ロベール卿)が司祭のジャン・フルニエ師を連れてやって来るのを見た。


 二人は女主人に席を外すよう頼み、ジャンヌだけが残ると、ジャン・フルニエ師は聖帯(ストール)を身につけて、ラテン語の言葉を唱えた。それは次のような意味だ。


「もし汝が悪ならば立ち去れ。もし汝が善ならば近寄れ」[408]


 これは悪魔祓い、より正確には降霊術のありふれた形式だった。

 ジャン・フルニエ師の考えでは、この言葉を唱えながら聖水を数滴振りかければ、もし不幸にもこの村娘の体内に悪魔が宿っていたとしても追い払うことができるはずだった。


 ジャン・フルニエ師は、悪魔は人間の体、特に乙女の体に入り込みたいという抑えきれない欲望に取り憑かれていると確信していた。

 乙女たちは時々、パンと一緒に悪魔を飲みこんでしまう。

 悪魔は口の中、舌の下、鼻の穴に住み着き、あるいは喉から胃の中へ侵入する。

 体内のさまざまな場所に取り憑いて激しく暴れるため、哀れな犠牲者たちが身をよじらせたり叫んだりする奇行によって、悪魔の存在を識別する。


 ローマ教皇グレゴリウス一世は、その『対話篇』の中で、悪魔がいかに簡単に女性の中に忍び込むかについて、印象的な事例を挙げている。


 ある修道女が庭で、柔らかそうなレタス(古代では催淫作用があるとされた)を見つけたときのことだ。彼女はそれを摘み、十字を切って祝福するのを忘れてすぐに食べたところ、たちまち悪魔に取り憑かれた。

 聖職者が彼女に近づくと、悪魔は叫び始めた。


「それは俺だ! それは俺がやったんだ! 俺はあのレタスの上に座っていた。この女が来て俺を飲み込んだ」


 しかし、聖職者の祈りによって悪魔は追い払われた。[409]


 したがって、ジャン・フルニエ師がやったことは決して大袈裟ではない。

 「悪魔は狡猾で、女性は堕落しやすい」という考えにとらわれていたため、彼は慎重に、定められた規則に従って難題の解決に取り組んだ。


 悪魔に取り憑かれた人を見抜き、悪魔憑きと善良なキリスト教徒を区別することは、一般的に簡単なことではなかった。

 非常に偉大な聖人たちも、ジャンヌが受けることになった試練(悪魔祓いを試される)を免れなかった。


 ジャン・フルニエ師は、悪魔祓いの定型句を唱えて聖水を振りかけた後、もしジャンヌが悪魔に取り憑かれているなら、もがき苦しみ、身をよじり、逃げ出そうとするだろうと予想していた。


 そうなった場合、彼はより強力な定型句を用いて、より多くの聖水を振りかけ、より多くの十字を切る必要がある。このような儀式によって、犠牲者の体から悪魔を追い払い、恐ろしい騒音と有害な悪臭を放ちながら、ドラゴン、コブのあるケダモノ、または魚の姿を現した悪魔が消えるまで見届けなければならなかった。[410]


 ジャンヌの態度に疑わしい兆候は何もなかった。

 激しい動揺も狂乱もなかった。

 ただ不安そうに懇願するような気持ちで、膝をつき、司祭の方へ身をよじった。

 ジャンヌは神の聖なる名を前にして逃げ出さなかった。

 ジャン・フルニエ師は、ジャンヌの中に悪魔はいないと結論づけた。


 宿の女主人カトリーヌと二人きりになると、ようやくジャンヌは、儀式の意味を理解し、ジャン・フルニエ師に強い憤りを示した。自分が疑われたことを非難し、「彼は間違っている」と女主人に言った。


「あの人は、私の告解を聞いていたのだから、私のことを知っていたはずなのに」[411]


 ヴォークルールの司祭が、悪魔祓いの試練を試したおかげで、ジャンヌの使命を果たす一助になったことを知っていたら、ジャンヌは司祭に感謝しただろう。


 ロベール卿は、ジャンヌが悪魔に触発されたのではないと確信し、ならば神の霊感に触発された可能性があると結論づけた。どうやら彼は単純な推論をする人だったようだ。彼は、王太子シャルルにこの若い聖女について手紙を書き、ジャンヌの中に見られる無邪気さと善良さを証言したのは間違いない。[412]


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