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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第二章 声

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2.1 天使と聖女たち

 さて、ジャンヌが13歳くらいの頃、ある夏の日の正午のことだった。父親の庭にいると、大きな恐怖に満たされるような声を聞いた。

 その声は、教会がある右側から聞こえ、同時に同じ方向に光が現れた。

 そして、その声は次のように告げた。


「私は神から来た。あなたが善良で神聖な人生を送れるよう助けるために。[254]ジャネット、いい子になりなさい。そうすれば神はあなたを助けてくださるだろう」


 現在、断食すると幻覚症状があらわれることはよく知られている。

 ジャンヌは断食に慣れていた。

 その日は朝食を食べてなかったのか、最後に食事をしたのはいつだったのか?

 それはわからない。[255]


 別の日、その声は再び話しかけてきて、「ジャネット、いい子になりなさい」と繰り返した。


 幼いジャンヌは、その声がどこから来るのか分からなかった。

 しかし、3回目に耳を傾けながら、それが天使の声だと気づき、さらにその天使が聖ミカエル(ミシェル)だと認識した。

 ジャンヌは彼をよく知っていたので、間違えるはずがなかった。


 聖ミカエルはバル地方の守護聖人だった。[256]

 ジャンヌは時々、教会や礼拝堂の柱の上で、兜に冠をかぶり、鎖を編んだ甲冑を身につけ、盾を持ち、槍で悪魔を退治しているハンサムな騎士の姿を見たことがあった。[257]

 時には、魂を計る天秤を持っている姿で描かれていた。なぜなら、聖ミカエルは天国の司祭であり、楽園の守護者だったからである。[258] 同時に、天の軍勢の指導者であり、裁きの天使でもあった。[259]


 聖ミカエルは高地の山を愛していた。[260]

 そのため、ロレーヌ地方ではトゥールの町の北にあるソンバル山(Mount Sombar)に、聖ミカエルに捧げる礼拝堂が建てられた。


 遠い昔、聖ミカエルはアヴランシュの司教の前に現れ、「盗賊に隠された雄牛を見つけられる場所、トンベ山に教会を建てるように」と命じた。建物の敷地は、雄牛が踏んだ範囲すべてを含めることになっていた。

 モン・サン=ミシェル(聖ミカエル)=オ=ペリル・ド・ラ・メール修道院は、この命令によって建てられた。[261]


 ジャンヌがこれらの幻覚を見ていた頃、モン・サン=ミシェルの守備隊は陸と海から要塞を攻撃していたイングランド軍を打ち破った。

 フランス軍はこの勝利を大天使の万能な計らいによるものだと考えた。[262]

 聖ミカエルが、特別な信心深さで彼を崇拝するフランス人を助けないはずがない。


 聖ドニは自分の修道院(パリ郊外にある王家の霊廟)がイングランド軍に占領されるのを許したが、聖ミカエルは自分の修道院を注意深く守っていた。彼は、フランス王国の真の守護聖人とみなされるのに十分だった。[263]


 1419年、王太子シャルル(シャルル七世)は、完全武装した聖ミカエルが、抜き身の剣を持ち、蛇を退治している姿の「盾型の紋章エスカッション」を描かせた。[264]


 しかし、ドンレミ村の少女は、聖ミカエルがノルマンディーでおこなった奇跡についてはほとんど知らなかった。ジャンヌは、彼の武器、礼儀正しさ、そして彼の口が発した気高い言葉から、天使だと認識した。[265]


 ある日、天使はジャンヌに次のように言った。


「聖カタリナと聖マルガリータがあなたのところに来る。彼女たちの助言に従うように。あなたがしなければならないすべての事柄について、あなたを導き、助言するために任命されているのだから。彼女たちが言うことを信じなさい」


 そして、これらのことは、神が定めたとおりに実現した。

 この約束はジャンヌを大いに喜ばせた。なぜならジャンヌは二人の聖女を愛していたからだ。


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