記録1 冒険へ出発したい
謎に新しく始めました
「ドライド冒険団、出発!」
高々な大きい声で、手を天に向けている。
だが、この冒険団は一週間前に解散していまった。
周りを見渡しても誰も居ないのが寂しい。
「お前はなんなんだよッ!」
「お前といると俺らが弱くなる」
「私、貴方とパーティー続けれない」
解散する前、そう言われた。
「はぁ」
溜め息を吐くしか無いなこの状況。
「団名ダサかったからかなぁ。分かんないよ・・・」
悲しさと寂しさで熱の上がった拳を地面に叩きつける。
途端、円陣が辺り一面に広がり草木を癒す。
「支援だけなら出来るのに・・・」
まず、支援魔法はこの世界で珍しいものではない。比較的簡単で入門として始める人も多い。
俺もその一人だ。
ずっと支援魔法一筋、剣士やタンクなどはやった事無い。簡単な事だけやってたら、後々大変ってこういう事だよな。
「はぁ〜」
深々と溜め息を吐いて、整備の行き届いてない道を行く。
この世界には、10の都市が存在する。それぞれ、全く違う気候や魔風などがしていて、もはや別の星レベルだ。それぞれの国では、王が存在していて、それぞれ、各属性の最も強い者がなる。だから、そこに集まる人もその国の王の属性を使うというのが一般的だ。
ちなみに、決まった属性が無い人は冒険者になりがちだ。各地を転々として、幾つもの属性を強化するというのが的確だと思う
そして今向かっているのはというと・・・
第一の都市【アネモスポリス】祭礼の湖
そこに行けばパーティーは見つかる筈だと思う。
あまり長居する予定もなく。メンバーが見つかれば街を出る
ちなみにその街はかなり栄えていて、自動で動く機械人間や、様々な事象によってエネルギーを取得できるシステム、情報などを共有できる平な知識の石板など。技術が高い。
そして、行く最大の目的がこの国最大級の冒険者ギルド|∥終焉の真紅∥|なのだ。
「終焉の真紅」って。なんか俺が中二くらいの時に思いついた団名に似てて恥ずいな。
アネモスポリスは海に面していて、そのうえ湖や川などが沢山あり、水が豊富なのも有名だ。そのため、全水魔法利用者割合のうち93.5%が集まる国家となったのだろう。
ちなみに、俺もついでに水魔法を学ぼうかと思っている。
「考えてると、ワクワクしてきた!」
早く着けるように、脚を速く動かして歩く。
最高の仲間を見つけれそうとワクワクする。
アネモスポリスまでの道のりはあと20km。との事らしい。全く、知識の石板は便利だな。調べれば、なんでも出てくる。
「あともうちょっと。頑張るかぁ」
途中で魔物に襲われたが、攻撃が出来ないからにげた。僕はサポート以外ポンコツだからな。
その後も色々あったが、時々回復魔法しながら進んだ。
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着いた。ここがアネモスポリスか。
大きな門に、煉瓦積みの建築などの歴史を感じるものも多い。
門の入り口に立つ兵はとてもカッコいい。
沢山の想いを馳せ門を潜った。
「でっ、かぁ!」
都市の中の建物は例外なくデカい。そして豪勢だ。
きっとここの冒険者協会なら、僕の仲間も見つかるはずだろ!
道を行く。
右を向けば酒場があり、左を向けば豪華な宿。
上を向けば、羽の整った大きな鳥がとんでいる。
自分が場違いに感じるほどだよ。
突然腹痛に襲われても、心配はない。
ここの都市は技術力が他国と比べても高い。
で、俺の宿だが…更に道を進めばあるはずだ。
あんまりお金に余裕が無いから、安い宿選んだんだが、どうやら出るらしい。幽霊が。
怖い。どうしよ。
でも、ここはアネモスポリスだ。幽霊が出たら騎士を呼べば良い。運がよければ、あの騎士団も見れるだろう。名前は…なんだっけなぁ?まぁ良いか。
とりあえず着いた。
ここが宿・・・。
う〜ん、ないんというか。
結構豪華だな。
煉瓦造りの壁にしっかりとした屋根。
それも煙突付きだ。
中の部屋が悪いのかと思って入ってみた。
そしたら、暖炉がある。
ふかふかのベットもある。ついでにソファーも。
ルームサービスも基本無料の様だ。
「この豪華な部屋が安いのはおかしい。これ絶対幽霊でるなー・・・。何もありませんように!何もありませんように!」
祈る事しかできないよもう。
とりあえず冒険者協会に行こう。
終焉の真紅はどこだ?探しても見つからない。
何故かって?地図を無くしたからだ!
さっき宿で無くなった。もう無理死ぬ。でも宿で寝ないとそれはそれで死ぬ。
とりあえず行き当たりばったりで進むしか無いな。
(30分後)
やっと見つかった。
長い道のりだった(30分)
とてつもなく大きな建物だなぁ。
扉への道では一人の少女とすれ違った。なんか強そうだったなぁ。青の髪に、綺麗な羽織におっきな杖。よくは覚えてないけどな。
この街の水魔法者だろうか。服装が豪華だったから相当な金持ちなんだろうな。
それはさておき受付をしなければいけない。
扉へ進み大きな扉を優しく丁重に開ける。
「本日の受付は終了しました。またのご来場お待ちしてます。」
えっ。営業時間外?!
「じゃあ、さっきの人は?」
「他のお客様の情報は本人からの確認がない場合、言えません」
おいおいおい、勿体ないじゃないの!俺の30分!
結局戻ってきてしまった。幽霊屋敷に。
もうすっかり暗くなっちまったな。9時にはベッド入らないとだから・・・体を清潔にしよう!
そうそう、この街は水の豊富な国だからそういう文化が盛んなんだった。
確かオンセンと言うらしい。暖かい水でのんびり出来るらしい。
「それじゃあ出発!」
石板で調べた感じだと、すぐ近くにあるらしい。
あまりお金もかからないから尚更いい。
歩く途中、人と出会った。
まずは水魔法者だ。
基本的には杖の先に青の宝石をつけ、ローブを羽織った人が多い。
その中でも一際目立つ男がいて何故か話しかけられた。
「すみません。最寄りのオンセンを探しているのですが、どこか分かりますか?」
あぁ、道案内か。
「ちょうど俺も行くところでしたよ。ラッキーですね。一緒に行きましょうか」
「ありがとうございます」
それにしても、この男大き過ぎだろ。
俺が167に対して193あるぞ。
くっ。悔しい!昔途端に止まってから全く伸びないせいで。
「どうされました?」
「大丈夫気にしないで。考え事だよ!」
って事で到着した。
会って早々に裸の付き合いかと思うと小恥ずかしいな。ははは。横チラッ。
ムキッ!サラッ!フワッ!
あぁ、この人イケメンだ。
俺見劣りするな。ははは。
「そうだ、名前は?」
「私ですか。えーっと。私の名前はケルサス=グラディウス・ピオルスです。ケルサスとお呼びください」
凄く豪勢な名前だな。
色々と考えても、どっかの騎士でもやってんのか?
ちなみに、この世界の騎士は全て魔法使いだ。
剣を持っているのはほぼ冒険者であり、その中でも使用率は低いらしい。
その理由は、この世界では剣術より魔法が上を行く強さだからだ。
だが、騎士団は剣術が出来るほどに体を鍛えてくらしい。
そして、それに加えて騎士は名前が豪勢だ。
だから、こいつは騎士の筈だと思う。
「ついたな、オンセン!」
って事で俺らはオンセンに到着した。
建物の入り口は扉では無く、布で出来ていて女の入るオンセンが赤、男の入るオンセンが青だ。
「それじゃ入ろうぜ。」
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さっき、ケルサスと別れた。
唐突の出会いでびっくりしたが、また会えると良いな。
って事で宿に戻るか。ケルサスとオンセン入ったら大丈夫になったぜ。
到着後
やっば、無理だこれ、やっぱ怖え。
もう寝るしかないな。こんな宿に一人で寝るのか。
仕方ない。仕方ないんだ。
俺の杖に言葉をかける
「おやすみ」
寝よう。うん。
寝れない。しってた。怖過ぎて寝れん。
と言うか。「はっ!」
よく考えたら、なんでここの宿だけ恐怖を感じるんだ。というかまず、この恐怖は幽霊とかに対する恐怖ではない。どちらかといえば山の中にいるような。
バッ。
バギィ!
。
え?。
「上から魔物降ってきた!?」
そうか、この恐怖は魔物のせいだったのか。
「ヴァぁァェゥェァ‼︎」
とりあえずどうすれば良いんだ?
死?俺死ぬの?
アホすぎやろ死に方。選んだ宿に魔物が住んでて。それに殺されて。
いや、死んでいいのか?死にたくない。
こんなときに死ねない。まだ仲間だって見つけて無いのに。
拳を振れ。杖を握ろ。杖を持って初級魔法でいから攻撃しろ。いや杖は遠すぎて無理だ。
ならどうしろと。
いや、ある。
俺の支援魔法は杖がなくても出来る。それ以外は出来ない。なら、その魔法を拳の先に集中させて、殴れ。
いけ、いけ。出来ろ!
「はぁぁ!」
「グファェゥォァ‼︎」
やった、倒した!?
この一瞬で?
って、なんか足音聞こえる。
騒ぎを聞きつけて来たのか?
来てくれるんのならありがたい。ヨシ。
着いたらしい。
「大丈夫か?」
顔を上下に揺らし頷く。
青の髪に、綺麗な羽織におっきな杖。見た事ある様な。
「この魔獣はどういった事で?」
あ、これ魔獣か。って魔獣?!魔物よりも強いやつやん。
「一人で倒したのか?」
「はい。」
「これほどの魔獣を倒すとは…」
「すごいんですかッ」バタッ
えっ、倒れた?魔力切れかな。まぁあんだけの魔力使ったんだし仕方ないか。
それにしても、この少女どこかで。
あっ、ギルドの少女かぁ。分かったぞ。
もう、むり意識が
「き、気を確かに!」
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一週間後
「起きたな」
ここは?
なんだ、この豪華な部屋は?
「すまない、申し遅れた。私、水魔法を極めし【水王 ルミナ・スタ・アネモス】という」
え、えっ、えっ!えぇぇ!!!
水王!?
「あなたの名前は?」
「えっ、と俺ですか…。俺は、ドラス・ユリンです。得意魔法は、えーと。支援です。パーティーメンバーを探しにここに来ました」
気まずー!やばい、王の前にいるのただの支援魔法者だよ。
「そうか、そうなのだな。メンバーは誰でもいいのだな。」
「はい」
「ならば、私を仲間に入れてくれ!」
は?えぇぇ!!!!????
次回一ヶ月以内