幼少期 ボア再び
「私、この自転車って言うの、気に入ったわ、歩くのより速いし疲れないから、ちょっと小さいけどね」
リタリアが、と言うよりリタリアにとっては自転車はちょっと小さい様だった、だけどリタリアが気に入ってくれたので、僕は自転車をリタリアにあげようと思った、元々そのつもりだったし。
「リタリア、その自転車あげるよ、今度王都でもリタリアにあったサイズの自転車が多分売られる様になるから買ってね?もし販売されない様なら僕が作って来てあげるよ」
「アレックス本当?ありがとう、大切にするからね」
僕がそう言うと、リタリアは満面の笑みで喜んだ。
「あ、でも多分そのうちリタリアはその自転車は乗れなくなっちゃうからね?」
「なんで???」
「それはね、リタリアが成長期だから、リタリアが大きくなっちゃって、自転車がちっちゃ過ぎて乗れなくなっちゃうからだよ」
「そっか」
リタリアが自転車を乗りこなせる様になったので、僕達は母とリタルダ、そして自転車に乗ったままのリタリアと、そのまま森へ出かけようと言う事になった。
森は浅い所だったら弱いモンスターが出るだけなので、僕達でも森へ出かけても大丈夫だ。
それに今なら母だけではなく、僕も魔法を使えるし、リタルダは魔法はまだ使えないけど、なんだかよくわからない超能力を使えるから、大抵の事は大丈夫だ、なんならオーバーに言ってしまえばリタルダだけでも大丈夫かも知れない。
そんな事を考えながら僕達は森に中に入って1時間ほど散策していると、リタルダの超能力の1つ、索敵の能力に引っかかったモンスターがいた。
「右方向にボア、中型と思われるモンスターの反応が一つあります」
「ボア?リタルダ、ボアだって言う事までわかるの?便利な能力だよね、リタルダの能力は」
僕はリタルダが右方向だと言った辺りにあたりをつけ、その方向に向かって歩き始めた。
すると。
「ガサガサ」
僕はボアがいる、そう思って魔法をすぐに撃てる様にオーラを練り、身構える。
「ガサガサ、ガサガサ、ダダダ」
しばらくそうしていると、僕に向かってボアが僕に突進して来たのが見えたので、僕は「ウインドカッター」と言ってボアに向かって魔法を放つと、魔法がボアの頭に当たり、ボアは頭を割られ、暴れる事なく絶命する。
「ママ、ボアを獲ったよ」
「あら、アレックス良くやったわね」
そのボアは以前この森に来た時に母が獲ったボアと同じくらいの大きさだった。
「ねえママ、このボア、少しこの場で食べちゃわない?持って帰る時少し軽くなるし」
「良いわよ、アレックス、本当は血抜きした方が美味しいけど、新鮮なのもワイルドで良いかも知れないわね」
「アレックス、魔法の腕が上がったわね、私も負けていられないわ、ワイルドにね」
僕はワイルドにこの場で獲ったボアを、その場で食べようと言い、母もそれも良いわねと言い、リタリアは僕の魔法の腕が気になる様だった。




