幼少期 リタルダ視点
「あの龍は神の使いです」
「神の使い?何でそんな龍がアレックスを攫うの?」
「多分ですけどリタリアお姉様を覚醒させる為です」
「覚醒って何?アレックスはそんな事の為に攫われたの?」
神の使いの龍、白龍は『光に導かれて』と言うゲーム、おそらくこの世界の事だけど、ゲームの世界でスチル絵で作中に2〜3度出て来たあの龍にそっくりだ。
あの龍が出てくる時、主人公達に何らかの変化が現れたのだが、多分そうだろうと思う、そうであって欲しい。
「私が超能力を使ってアレックスお兄様を探します、私を信じて私の思う所に向かって下さい」
「わかったわ、リタルダを信じましょう」
私が言うと、ママは私を抱き上げ、私は腕を使い進む方向を示す。
「こっちです、こっちからアレックスお兄様の気配がします」
私は現在生まれて4か月、普通に喋れる様になっていたし不思議な能力も身に付いていた、その中の能力の一つで、対象の気配を探り、探し当てる能力を使っている。
「アレックスお兄様の気配は、だんだん弱くなっています、それとだんだん近づいています」
父、母、リタリアは森の中を駆け抜け、最短距離であろう道を進み、アレックスに近づいて行く。
「もう少しです、もう少しでアレックスお兄様の元へ辿り着きます」
私は、超能力を使って、アレックスの気配を追っているが、だんだんと気配が弱くなっていく事に焦りを覚えた。
「リタリアお姉様、お姉様は癒やしの魔法が使えるはずなんです、今のままじゃアレックスお兄様に辿り着く頃では間に合わないかも知れないので、今からオーラを練っていて下さい」
「リタルダ、わかったわ」
私がそう言うと、リタリアはオーラを練り始め、どんどんとリタリアのオーラが高まって行く、後はこれでリタリアが癒やしの力が目覚めてくれると良いのだけれどと、私は思った。
そうこうして、そしてやっとアレックスの気配が目の前に迫る。
「ママ、アレックスお兄様です、リタリアお姉様、魔法を、癒やしの魔法をどうかお願いします」
「わかったわリタルダ、やってみるわね」
目の前にアレックスが居た!!!アレックスは血だらけで満身創痍でどうやら気を失っている。
そしてリタリアがアレックスに魔法をかざして行くと、徐々にアレックスの傷が動き始めた。
「痛い痛い、何これ、物凄く痛い」
「アレックス、気が付いたのね、リタリア、どんどんお願い」
「はいママ、アレックス、我慢してね、ちょっと痛いかも」
「もげひゃー、痛い、痛、痛い」
リタリアがアレックスに魔法を使って癒やしの効果を発動させると、アレックスは痛がった。
「気を失っていた方が良かったんだろうけど、酷い状態みたいだから一気に行くわね!!!」
リタリアは掛け声と共に一気に魔法を使う。
「ぬぎーーーーーぬぬぬぬぬ、痛い、痛い、痛いって」
アレックスに刺さっていた枝も、だんだんと抜けて行き徐々に血が止まって行く。
「後はここをこうしてと、ヒール」
リタリアが癒やしに言葉と共になおさらオーラを強めた。
「あ、あ、あ、痛い、もう大丈夫だから優しくして」
「アレックス、もう少しよ、もう少しで全部治せそうな気がする」
リタリアはそう言うと、遂にアレックスを全快させた。
リタリアが癒やしの力に目覚めた瞬間だった。




