幼少期 食堂へ②
「これはハンバーガーです」
「ハンバーガー?なんてものを私に食べさせてくれたんだい?こんなものを食べちゃったら、私が毎日作っている固いパン、固い肉、ただの茹でた野菜が浮いちゃうよ」
食堂おばちゃんはハンバーガーを相当気に入ってくれた様だ。
「このパンのレシピ、恥を忍んで私に教えてくれないかい?ね?お願いだよ」
「良いですよ、元々その為に僕は早く起きて食堂に来たんです」
「ありがとう、坊やはアレックスって言うんだろう?有名だよ?こんなちっちゃい子、他にいないからね、なんだ君はって言ってごめんね?」
「そうです、私が変な子改め、アレックスです」
食堂のおばちゃんは何故か僕の名前を知っていたのだけど、多分僕が4才の最年少で、トットリカ学園に入った事で知っていたのだろうと思った。
「まずこのハンバーガーのパンなんですけども、最初にこの天然酵母と言うものを混ぜて作ります。天然酵母の作り方は後で教えますので」
僕は瓶に入った天然酵母をバッグから取り出して言う。
ひとまず天然酵母の作り方は置いておいて、パンの作り方を教える事にした。
「この瓶を熱湯消毒して天然酵母50g、小麦粉を50g入れて混ぜます、これを5〜6時間、2倍程度に増えるまで待ちます」
僕はそう言って、あらかじめ用意しておいた瓶を取り出し、さらに言う。
「これくらいになったらさらに小麦粉70g、水50gを加えて混ぜて、さらに2〜3時間待ちます」
そして僕はさらに、その2〜3時間待った瓶を取り出すと。
「これにさらに小麦粉100g、水70g入れて混ぜ、もう一度1〜2時間待ちます、そうするとさらに2倍になります、これを冷蔵庫に入れて1日置きます」
僕は最後の瓶を取り出して、説明を続けた。
「これが最終的に出来たもので、中種と言います。
この中種にさらに、小麦粉、砂糖、塩、バターを入れて混ぜ、5〜6時間待ちます」
僕はあらかじめ作っておいたパンの種を取り出し、さらに続ける。
「これを12等分にして丸めて、オーブンで40℃で40分発酵させます」
そしてまた最後に出来た2倍に膨らんだパン種を取り出した。
「最後に、これを200℃のオーブンで15分焼いたら出来上がりです」
そして15分後、食堂のおばちゃんに焼きたてのパンを手に取ってもらった。
「では、その焼きたてのパンを食べてみて下さい」
「ふむふむ、もの凄い柔らかいのね、では、パク、モグモグ」
食堂のおばちゃんはパンを手に取ると柔らかいと言い、パンを口に運んだ。
「何これ、美味しい、今まで食べて来た固いパンなんか目じゃ無いくらいに美味しいわ、これ、本当に私が作れる様になるのかい?やけに難しそうだったけど・・・」
「えー、作れる様になりますよ、手順も書いておきましたし、後は僕はまた早くに来ますから、わからなかったら僕に言ってください、あと、天然酵母の作り方を教えておきますね?」
僕はそう言うと、空の瓶とりんごをバッグから取り出して、最後に天然酵母の作り方を教えた。




