幼少期 食堂へ
この日、僕は今日はいつもより2時間早く起きた。
それはなぜなら、食堂に僕が作るレシピを伝授する為だった。
2時間早く起きたのでやはり、僕はまだ4才、かなり眠い。
眠い目を擦っていつもよりも早く支度する、まだ辺りは暗い。
「とにかく今日は、パン種と肉を持って、早いとこ食堂でハンバーガーを出してもらう様にしなきゃ」
パン種とは、僕があらかじめ用意しておいた、天然酵母を使って作ったパンの種である。
『ドンドンドン』
「おはようございます、ドンドンドン」
僕は、朝早いと言うのに、食堂の扉に向かってかなり強めに扉を叩いた。
まだ周りは薄暗く、食堂には誰もおらず、僕がたたくノック音だけが食堂に鳴り響く。
「まだ早かったかな、もう少し待ってようかな」
僕は、余りにも早く来すぎてしまった様だったが、食堂はいつもならこの後2時間くらいすると普通に開いている。
食べ物を仕込む時間は大体今くらいでも、そんなに早く来すぎたはずは無いはずだったのだが、目測を誤ったか。
もしも中に人が居て、暗い中で仕込みをしていたとしたら、それはまずいので、僕は扉を開けて無断で入る事にした。
でも中に入ってもやはり人はおらず、食堂全体は暗い。
このまま暗がりの中で待っているのも良いが、もしも僕のせいで、食堂の人が心臓麻痺を起こしてしまったら大変なので、僕は壁の明かりのスイッチを探して、スイッチがあったのでつけた。
明かりをつけて、食堂の中を見たが何も無い。
冷蔵庫が目に入ったので、開けてみると肉がいっぱい入っていた。
「肉はやっぱりいっぱいあるなぁ、肉は持って来なくても良かったかも」
僕はとにかくこのまましばらく待つ事にした。
しばらくすると、食堂の入り口あたりに人の気配がした。
「あれ?電気がついてる、ちゃんと消したはずなのになぁ」
「おはようございます」
「わぁ!!!驚いた、なんだ君は」
「なんだ君はってか?そうです、私が変な子供です」
朝やって来た食堂の人に、声をかけると、相当驚いた様子だ。
驚かす気は無かったのだが、驚かれて、なんだ君はと言われたので、僕はとにかく返事をした。
「食堂のかた、すいません朝早くに来てしまって」
「そうだね、今から色々準備をするから忙しい、なんだ君は」
「ごめんなさい、でもちょっと食べて欲しいものがあるんです」
食堂のおばちゃんは、どうやら今から忙しくなるみたいだけど、僕は構わず食堂のおばちゃんにハンバーガーをバッグから取り出し、食べて下さいと言った。
「なんだい?これは?なんだか変わったパンの様だけども・・・柔らかい、毒とか入ってないだろうね、パク、モグモグ」
食堂のおばちゃんは恐れも知らずに僕が取り出したハンバーガーを手に持つと、柔らかいと言ってあっさりと食べてくれた。
「モグモグ、うまい、口の中が多少パサパサするものの、中の肉とパンが柔らかくて、簡単に噛めてうまい、中に入ってるのは肉や野菜だけじゃ無いね、はじめて食べたよ、こんな美味しいものは!!!」
どうやら食堂のおばちゃんに気に入ってもらえた様だ。




