幼少期 おでんのお店④
「今度はタマネギとカツオブシをやってくれている使用人さん、鍋にお湯を入れてカツオブシと昆布を切って入れて下さい、それと王様、この間食べた時のおでんの具、とにかくたくさん用意して欲しいのです」
「はい、わかりました」
「アレックスよ、それは今すぐか?」
「はい、王様、今から売る分にございます」
こうして、僕はおでんの出汁を作り始め、王様にもおでんの具を持ってくる様にお願いをした。
そして指示をしていたら、大体1時間ぐらい経っただろう、パンを作っていた使用人さんに指示を出す。
「使用人さん、1時間寝かせたそのパンをオーブンで9分焼いて下さい、その間にトマトを煮て、塩をこれくらい入れて木ベラで混ぜて下さい」
「はい、わかりました」
僕は手の空いている使用人さんにお願いをする。
「使用人さん、その吊るした肉をお湯で20分茹でて下さい、そして茹で終ったら、捻った所を包丁で切り離して完成です」
「アレックス、流石だな、指示するだけで色々とやれるとは、領主の才能があるぞ」
「いやー、王様、僕にはそこまでの才能はありません」
「いやいや、あるぞアレックス、なんと言ってもアレックスはまだ4才だからな」
王様達は僕があれこれ指示をしていたのを見て、暇では無かったのだろう、料理が出来るまで、文句を言わずに待っててくれた」
「ではおでん什器にこの茹でた黄金色にスープを注いで下さい、そしてその後持って来てくれる具を入れて下さい」
こうして追加の指示を出す。
「では、焼けたパンを半分に切って、この腸詰の肉、ウインナーを乗せて、トマトを煮付けたものをかけて下さい、あとはおでんの汁にイワシのツミレを入れて、今日のお昼は完成です、王様食べてみて下さい」
「わかった、ばり、モグモグ」
僕が言い終えると、料理は大体完成し、そしてそれを王様に食べてもらった。
毒見は王様がやる様だ。
「うまい、噛めばパリっと香ばしく、肉汁が口の中に溢れてくる、そしてこのパンとトマトと肉があう、本当にうまい、いくらでも食べれるぞ」
「このおでんもどうぞ」
「うむ、パク、モグモグ」
王様に、ツミレ入りのおでんうまい食べてもらった。
「うまい、魚は生臭くなく、ほんのり魚のいい香りがしてうまい、これは新しいスープだ、おでんのスープとの相性も良い」
王様、それはおでんのスープと同じものですよ、ただ具にツミレだけなので、魚の匂いしかしないスープなんです。
「それでは皆さん、食べて下さい」
『わかった、パク』
『わかりました、パク』
『うまい、最高』
アーサー王子やロキ王子、リタ姫、ビクトリア王妃も食べ、使用人さん達も食べて満足した様だ、もちろん僕も食べる、ムシャムシャ、うんうまい。
「では皆さん召し上がったので、今度はおでんの値札を書いて下さい」
そうして、おでんの値札を書き、ウインナーと卵とツクネだけは原価が高いので、一個200Gとして、他の具は、ダイコン、ツミレ、ハンペン、チクワ、こんにゃく、ちくわぶ、サツマアゲは一律100Gとして、木札を正面に取り付けた。
「これで準備は出来ました、あとは使用人さんたち、おでんを売って下さいね」
僕は使用人さん達4人に最後のお願いをした。
そして錬金術クラブで大量に作って来たうつわを一個100Gとして、お店を開く事にした。
「ではお店を開けましょう、後はお願いします」
言うなり、店をオープンすると、昼頃だからだろうか、すでに列が出来ており、みんな並んでいた。
「これとこれ、後これ下さい」とみんな口々に言って、おでんを買って行く。
僕達は最後まで見ないで、お店を後にし、馬車を走らせ王宮に帰った。
王宮に帰ったら王様にお礼を言われた。
「アレックス、ありがとう、珍しいお店だからきっと流行るだろう」
王様がそんな事を言って労ってくれた。
この日の晩は、僕が作ったハンバーガーだった。




