幼少期 どこでも◯ア②
「こんな感じで分解をスライムに任せる様にしておけば、持ち運べるトイレとして出来る様に考えてます」
僕は、紙とペンをとり、思っているポータブルトイレの絵を書いてみた。
「これはまた素晴らしいわ、では早速作ってみましょうか?」
「はい、作ってみて下さい」
そう言うとキャシーは、僕が書いた絵を元に、ポータブルトイレを作りはじめた。
しかし。
「このままじゃあスライムまでは持ち運べないわね、でもスライムは核さえ無事なら死んでしまわないから、これくらいコンパクトに出来れば・・・持ち運べるわね」
と、キャシーは独り言の様にブツブツ言いながら作っていた。
僕の耳には大体、キャシーの近くにいたので聞こえていた。
そうか、思っていた通り、スライムは核さえ無事なら死んでしまわ無いのか、その状態でスライムが生きていると言うのも、異世界あるあるネタかも知れない。
でも、どんなにコンパクトになっても、スライムだって生きている。
「キャシー先生、スライムにはエサをあげる様にしてあげて下さいね?」
「わかったわ」
僕はスライムにはエサをあげる様にして下さいと言い、キャシーもわかったわ、と言ってくれた。
そうこうして、しばらく試行錯誤しながら作っていくと。
「出来たわ、折りたたみ式トイレ、ではアレックス君、第一号として、使って見る?」
キャシーは悪びれも無く無邪気に、僕に向かってそんな事を言う。
「いや、僕は今は小も大も出ません、それとトイレの周りに仕切りが必要です、壁の隅に行き、周りから見えない様に、最低2枚の仕切りが必要だと思いますよ」
僕は切実なプライベートな事なので、大事な事なので、キャシーに進言したら・・・。
「ち、アレックス君はまだ4才だからいけると思ったのに」
キャシーは小声でちょっとドスの効いた声で言った。
「キャシー先生、一応僕は学園の生徒です、4才でも恥じらいの気持ちはありますよ?」
「ごめんね、アレックス君、聞こえちゃった?悪気はないのよ?」
キャシー先生、折りたたみ式トイレが出来たからって、実験第一号を僕にしようとするのはやめて欲しい、僕はちょっと涙目になった。
「男の子に小をしてもらうにしても、小だと周りに飛び散っちゃうし、大だと匂いがするんじゃ無いかしら?あと後始末もなんだか大変そうだし、でも良いアイディアだからもったいないわね」
そうなのだ、小をするにしても周りに飛び散ってしまうのは、どんなに上手くやっても男性だとそうなってしまう、大は匂いが凄そうだし、それを気にしなければ、いけそうなものだと思うけれども。
「じゃあ僕が1番に試したいです」
「クロード君、試すって大をかい?それとも小?」
「せっかくだから大をしようと思うよ」
クロードと言う勇者が名乗りを挙げた。
「それは本当に?危険じゃ無いかい?」
「危険?危険な事なんて何も無いじゃ無いか、一体どう危険なんだい?」
クロードは少し興奮気味で、鼻の穴を広げて言う。
だからちょっと小声で、クロードに注意する。
「クロード君、何も考えずに第一号に名乗りを挙げたけど、余りオススメはしないよ?もしかしたら不名誉なあだ名とかが付けられちゃうかも知れないよ?それでも第一号をする勇気があるのかい?」
「そうか、そんな事もあるかも知れないな、不名誉なあだ名・・・ではなくここは、勇気ある撤退だ」
と言う事で、クロードは実験体第一号を辞めた。
よかった、クロードが不名誉なあだ名が付けられたら、クロードの友達として僕は悲しいから・・・。
「残念だけど誰もテストしてくれないけど、確かに仕切りは必要ね、最低でも隅に置いて2枚の仕切りは必要ね」
「テストは残念ながら出来なかったですけれど、それは仕方無いですよ、トイレって、大勢の人の前でやる事じゃありませんし、何処か隅で目立たない所に置いておけばどうですかね」
「そうね、アレックス君の言う通り、だから今度は目立たない所に置いておくわ、誰かテストしてくれて、いつか評判を聞けば、これは売り物になりそうだし」
「売り物にはなるでしょうね、これは自分で言うのもなんですが、本当に画期的ですから」
こうして、欠点はありながらも、
ポータブルトイレとして封切りをし、なんとこの後僅か1週間足らずで、高額に設定したものの、1万台を売り上げる事になった。
余りにも売れたので、早々に工場に丸投げをした。
ポータブルトイレ、まさかここまで需要があるとは思わなかった。




