幼少期 仕事になる部活
「手芸クラブでは、午前中は実務の仕事をして、午後は自由に出来る様になっているわ」
エリーがそう言うと、手芸クラブのSクラスの上級生達はもの凄い速さで刺繍や縫い物、編み物などをはじめた。
「私達は、刺繍や縫い物、編み物なんかをしているわ、実際にここで作ったものは、専門のお店で売ったりしているわ。
そして今やっている事を、この学園を卒業したらこのまま仕事として選べる様になっていて、完全に仕事として出来るようになっているの」
「へぇー、仕事が無くて困っていたら、この手芸クラブを選べば、最低限仕事が出来るので素晴らしいですね」
「そうね、他にこう言った部活は、みんながこの後行く音楽クラブだけよ、2つとも仕事をして活動している部活よ」
エリーは手芸クラブは仕事として活動していると言ったので、僕は素晴らしいと言った。
キャシーはさらに音楽クラブも仕事として活動していると言った。
「私達が主にやっている手芸は、洋裁と呼ばれているわ」
エリーは言うと、次々と刺繍や縫い物、編み物をしている所を見せてくれた。
売り物だからか、完成度は出来た作品はどれも高く、ここでは僕が持っている知識チートはあまり通じないものばかりだった。
ただ、ここでは素手でやるマクラメ編みをやっていなかったので、僕は調子にのって2本の糸とボードの様なものを手に取って見た。
「こういうのはどうですか?エリー先生」
僕は言うと、2本の糸の頭をボードみたいなものに固定して、マクラメ編みの技法である巻き結びを素早く披露した。
「え?アレックス君、それは素手でやっているの?面白いわね、どんどん形になっていくわ、そのやり方ははじめて見たわ」
「では、もう少しやって見ますね?」
そう言うと僕は、今度は4本の糸を手に取り、頭の先をテープで止め、平結びを交互にやって見た。
やっていてしばらくすると、連続して平編みを片方だけでやり、今度は捻り結びもやってみた。
そして何本かの糸を手に取り、頭をテープで止め、縦巻き結びや斜め巻き結びをやり、最後はタッチング結びをやって見た。
「アレックス君、そろそろ音楽クラブに行くわよ?それともこのまま手芸クラブに残る?」
「いえ、僕も音楽クラブに行きます」
僕がエリーにマクラメ編みを見せていると、キャシーが声をかけて来た。
どうやらここでタイムアップの様だ。
「アレックス君、君、手芸の才能があるわ、是非手芸クラブに来て見てね」
「考えておきます」
僕はそう言うと、キャシーとSクラスのみんなと手芸クラブを後にした。
うーん、手芸クラブ、僕は手芸にも興味あるが、僕が持っている知識チートは今の手芸クラブはレベルが高いから、あまり役に立たないからパスしておく事にしようかな、などと考えながら移動すると、奥の教室からコーラスが聞こえて来た。




