幼少期 おでん②
「これでおでんのスープの出汁をとるんですが、あと2つ足りない材料があります」
「それは何ですか?」
「それは、醤油とみりんです、でもあってよかったです」
僕は料理長に醤油とみりんがある事を知っていたので、自信満々に言った。
「えー黒い液体の調味料と、ちょっと黄色い透明な調味料は、東の国のお店で売っていたので、ちょっと待って下さい、持って来ますので」
しばらくすると、料理長は醤油が入った瓶と、みりんが入った瓶を持ってきてくれたので、ちょっと味見をしてみる事にした。
「そうそう、これです、これが醤油とみりんです」
僕は醤油があった事に、嬉しくてつい声を出して喜んだ。
だって醤油があればおでんだけじゃ無くて、唐揚げも出来るし、煮物も出来る、そして生で刺身も食べられるから嬉しくなった。
でも、今日の所はおでんだ。
「じゃあこの削ったカツオブシをお湯に入れて煮ます、そしてしばらくしたらカツオブシを取り出します」
僕はまず、カツオブシを使う所から始める事にした。
「そしてカツオブシを取り出したお湯に昆布を切って入れてさらに煮ます。そして醤油とみりんを入れて一煮立ちさせ、おでんの出汁が完成です」
これでおでんのスープが完成した。
「そしてこの黄金色のツユに、おでんの種を入れて1時間ほど煮ます、そうしたら完成です」
「1時間?長いな、それだけ待たねばならないのか、仕方無い」
「じゃあみんなで待ちましょう」
王様は1時間は長いと言うけれど、僕は待ちましょうと言った。
でもその間に何か作れないかな・・・、そうだ、鶏の唐揚げを作っちゃおうと思う。
「では、待っている間、もう一品料理を作りましょう」
僕は言葉を続ける。
「まず、鶏肉を使います、その鶏肉をこれぐらいにサイズに切り、醤油と生姜汁に入れてさらに揉み込んで20分待ちます」
「また待つのか、まあ仕方ない」
僕の言葉に、王様はまた待つのかと言うが、
こればかりは仕方無い。
その間少しだけ、おでんの汁の味見を進める事にした。
「このおでんの汁、待ってる間に少しだけ味見をして見ましょうか」
そう僕は言い、小皿に少しだけおでんの汁を入れて味見を進めた。
「ほう、どれ、グビ、うまい!!!本当にうまい、何だか色んな味が渾然一体となっているかの様だ」
王様はそんな言葉を言った。
とりあえず少しだけ時間を潰して、20分経った。
なので唐揚げ元となる鶏肉が浸かったので、大量の油は使わずに、軽く油を使ってフライパンで唐揚げを揚げた。
「本当はこう言う作り方じゃあ無いんだけど、作れない事も無いから少しだけ」
そう言って、僕は出来上がった唐揚げもどきを皿に移した。
「これ、美味しいので食べて見て下さい」
「わかった、パク、モグモグ」
僕が言うと、王様が一番に身を乗り出して皿を取り、唐揚げもどきを食べ始めた。
「うん、うまい、噛むたびにうまみが口の中に溢れる、これはドレッシングやマヨネーズよりもさらにうまい、今まで食べた中でも1番だ」
「そうなの?じゃあ私達も食べて見ましょう、パク、モグモグ」
王妃様はそう言うと、みんなその言葉に従い、料理人に料理長やアーサー王子、ロキ王子にリタお姫様までも食べ始めた。
『うまい、本当にうまい、こんなにうまいものは生まれて初めて食べた』
『パクパク、ガツガツ』
そう言うと、あっという間に唐揚げが無くなってしまった、そうこうしてるうちに、おでんがそろそろ完成したのだ。




